フィールドボスと死闘
見てくださる方ありがとうございます。
今見てみたら
日間のVRゲームジャンルのランキングにて5位になっていました。
ありがとうございます(^^)
またキャラクタークリエイトの
種族スキル、夜の強者、闇の支配者の能力をHP,MP以外の基礎ステータスに変更しています。
今後ともよろしくお願いします。
ボスフィールドにはいる、目の前は先程の光景とは違っていた、霞がかっており、よく目を凝らして見てみると周りは先程までいた森そのままだが、開けた場所になっていた。さながら森の中の闘技場といったところか。体感では長いが実際は1〜2秒といったところだろうか?目の前の霧が晴れていく。
そこにはボスであろう通常より4〜5倍は大きいウルフが居た。さらに周りには3匹のこちらは通常個体より一回りほど大きいウルフが体を起こしこちらを威嚇するように唸る。
冷静に1匹と3匹を鑑定した。
《キング ウルフ Lv.22》
このフィールドにおけるウルフ達の王である。巨大な体ではあるが、ウルフ特有の俊敏性はそのままで巨大な体から繰り出される爪や牙などの攻撃は凄まじい破壊力を持つ。
《リーダーウルフ Lv.18》
《リーダーウルフ Lv.19》
《リーダーウルフ Lv.19》
ウルフのリーダー種であり、通常個体よりも一回りほど大きく能力においても通常ウルフより高いものとなっている。
鑑定結果を見て驚愕する。βテスト時の情報では、キングウルフ1匹だったらしいのだ、全く同じことはないかもしれないとは考えていたが、まさか中ボスクラスが3匹増えるとまでは思っていなかった。とりあえず取り巻きから倒すことに決めた。そこまで考えるとキングウルフが体を起こす。やはりでかい。キングウルフが体を起こすとそれだけでものすごい威圧感が襲う。
その瞬間ゲームでることを忘れ体が竦む。力を振り絞り、先制攻撃は許すまいと構え一歩踏み出そうとした瞬間、
(グルゥアァァアァ!!!)
キングウルフの咆哮、それを聞いたとたん体が動かず硬直する。敵がその時を見逃してくれるはずもなく、リーダーウルフ3匹がそれぞれ襲いかかってくる。硬直した体が動かず1匹目の前足の攻撃を受けて1メートルほどとばされた。その衝撃で硬直が解ける、そこに攻撃を仕掛けてきた2匹目の前足わを転がり避け、そのまま膝をつき起きあがった。丁度そこに走ってきた3匹目の方へ走りすれ違いざまに斬る、流石に中ボスクラスそれもレベルも高いとなると真祖の力を持ってしても一撃では削りきれない、ふとキングウルフの方を見ると先程の場所から動いていない。品定めするかのようにこちらを見ている。ふと視界の右上の方にあるHP,MPゲージを見るとHPが2割ほど減っていた。高速回復はどうなっているのかと思い高速回復と念じるとMPゲージが減っていき、HPゲージが回復していく。どうやら正式版から多少の仕様変更があったようだ。高速回復が自動ではなく任意回復になっている。また高速回復に使用するMPがHP1につき1となっていることから
これもまた変更があったようだ。(そりゃそうだよなぁーそうでなければ強すぎる。)なんて冷静に考えながら、先程切ったリーダーウルフを確認するとHPの4割 程は削れていた、現状キングウルフが手を出してくることはないらしい。リーダーウルフだけならば通常個体のウルフと体格差こそあるものの大して変わりがない。通常個体と同じ様に対処していく。…一撃では倒れない為少々時間はかかったがリーダーウルフ3匹を倒してしまうと、先程までとは違い怒りを剥き出しにしている様子のキングウルフが見てとれる。
決戦を前にもう一度自分のHP,MPを確認する…HPは満タン、MPは8割ほどだ。充分に戦えるであろう数値だ。
ただ問題は防御力だろうか。今まで攻撃を当たらない様にはしていたものの、高い基礎値から心のどこかでは当たっても大丈夫だろう。という慢心があった、しかし、冷静に考えてみるといくら夜間フィールドでステータスが2倍になっているとはいえ、Vit,Min共に基礎ステータスが15の2倍で30防具の値を入れて35程だ。装備をしっかりと整えた盾職や防御メインのスキル構成のプレイヤーに比べると決して高い数値では無いのかもしれない…これは帰ったらまず防具だな。と考えながら、キングウルフと対峙する。
俺は、キングウルフに向かい走り出す。キングウルフの鼻先に斬りかかろうとした所で、キングウルフが右前足で横に薙ぎ攻撃をしてくる、それを咄嗟に腰を落とし更には前かがみに躱す。すぐさま顔を上げると目の前にある首元を2度斬りつける。そこからはもうよく覚えていない。いや覚えてはいる。最初は必死に攻撃を交わし斬りつけてを繰り返していた。だが途中からは体は勝手に動き、自分自身が戦っているのに自分はただ側で見ている様で、浮遊感があり、またどこか他人事のようで、思考より先に体が動いていた。ボスのHPが5割を切ったところで行動パターンがガラッと変わりさらには激昂状態となり攻撃力がアップしたのか大ダメージをうけた一撃で7割ほどHPを持っていかれた。魔法も使用して戦っていた為、MPはほぼ空だ。キングウルフのHPが2割を切ったところで、敵が咆哮する。心なしか最初の咆哮と比べて音も威圧感も上がっているような感覚、そこで今まであった浮遊感のようなものが無くなり、一気に感覚がもどってくる。がその瞬間キングウルフの突進により吹き飛ばされ木に激突し「うぐっ…」っと声にならない声がでる。今の残りHPは約1割程…どうやら木に激突したぶんもダメージ判定に入るらしい。敵のHPは変わらず2割程、こちらは1割さらにはMPがない為、高速回復も使用できない。
己の慢心を悔いる。…種族スキルの確認をなぜ先にしていなかったのか…ポーション類をなぜ購入しておかなかったのか…己への苛立ちと、満身創痍の体を動かす為の気合いがこもった唸り声ともいえるような声を出しながらキングウルフめがけ走る。そこへキングウルフの前足による叩きつけるような攻撃力がせまるその刹那…跳躍…真祖の身体能力の高さにより敵の頭部より体2つ分ほど高いとこへ到達する、キングウルフも虚をつかれたようで目線だけで俺の体を追っている、そこで俺は普段使用しないアーツを発動する。
「兜割りッ…‼︎!」
なぜ普段アーツの使用をしないかと言えば、アーツ使用後の硬直と攻撃力自体はアーツを使用しなくても変わらないという事があげられる。基本的な攻撃力はステータス値と武器攻撃力によりダメージ値が測定させる。アーツの利点としては、体が勝手にそのアーツに沿って動く事と、アーツにより若干のクリティカル率のupなどがあげられる。それでも普段は人体で言えば首、心臓への攻撃、またはDex(器用)値とLuk(運)値によるクリティカル確率の補正がある為、使わない方が効率がいいのだ。だが今は違う、、HPは1割程、MPは枯渇、ゲームであるはずなのに体が重く反応が鈍い、それでも力を振り絞り跳躍したのだ、、アーツでなければ体の反応が間に合わなかった。こんな細部までリアルに作られていることに感動こそあるが、悪態をつきたくなる。そんなことを頭の中で考える中、目の前ではスローモーションのように景色が流れて行く。…グシャリ…キングウルフの頭部に刀がぶつかると同時に刀とぶつかった頭部から音とともに発光のエフェクトがでる、クリティカルのエフェクトだ…。そのまま地面に着地しキングウルフを見上げる...ドットだ…ドットではあるがHPが残っている…敵も今の一撃で悶えているが、こちらもアーツ使用後の硬直により一瞬動けなくなる、ほぼ同時に行動がとれるようになり、お互いの獲物を振る、俺は刀をキングウルフは爪を………キングウルフがポリゴン状になり消えていく....ほんの一瞬俺の刀のほうが早かった。どっと疲れが襲ってきて俺はその場に大の字に寝転がる。右手に握った刀を見てみると折れていた...全てにおいてギリギリだったようだ。ふぅーと1つため息をつく。
すると…頭の中でチロンッチロンッと2連続で機械音が鳴り響く。俺は寝転がりながらログを確認する。
だかそこを1つはレベルup等について結構長くあるのでいろいろとあるのだろうが、もう1つの案内が目に入るとそちらしか気にならなくなった。ワールドアナウンスである。内容は
『プレイヤー”カグヤ,,様により、フィールドボスが討伐されました。それにより、第二の街セクターが公開されると同時に称号システムが開始されます。』といった内容だ。
公式サイトの情報ではどうやら街が解放されるごとにシステムの追加があるらしい。βテストでは第四の街までの解放だったが、正式版ではなかった為、第二の街までしかシステムの解放は無かったようだ。また、この世界の地図を図書館で見たプレイヤーが確認したところ、はじまりの街から第四の街の場所は、この世界における1つの国の街にしかすぎなかった。そのことやFantasy Life というゲーム題名からシステムの解放により1つの世界を自由に行き来したりできるようになるのではないか?といった考察や、他国のサーバーではないか?など様々な意見が交わされていた。まあだがそのことは今考えてもしょうがないのでおいおいでいいだろう。
今度はレベルアップ等のログを確認する。
レベルは18まであがっていた。
他のログを見ていく。
『スキル取得条件を満たした為、スキル【アクロバット】が取得できます。』
『称号システムを解禁したことにより、称号【称号の解禁者】を取得しました。』
『フィールドボスのソロ討伐により、称号【孤軍奮闘】を取得しました。』
『フィールドボスの初討伐ボーナスにより、スキル枠+1権を取得しました。またソロ討伐ボーナス、MVPボーナスにより、アイテム取得しました。(ソロ討伐=王狼の首飾り、MVP=王狼の大牙)インベントリをご確認ください。』
ログを確認し終わるとステータスを割り振ふる、今回の件で防御に不安がでた為防御関係とDexもキリをよくするためにふった。またスキル枠+1権を使い枠を拡張後アクロバットを取得、その後称号の確認とアイテムの確認を行う。
名前…カグヤ
種族…吸血鬼族(真祖)
Lv…15→18
HP…1000→1150
MP…1050(100)→1200(150)
STR…40
VIT…15→20
AGI...40
DEX...15→20
INT...40
MIN...15→20
LUK…20
ステータスポイント15→0
メイン
【刀術Lv22→26】【格闘Lv20→23】【回避Lv30】【危機察知Lv30】【気配察知Lv30】【MP増加Lv16(150)】【闇魔法Lv15】【雷魔法Lv14】【詠唱短縮Lv18】【アクロバットLv1】
スキルポイント17→7
武器...鉄の刀 ATK+15
装備...初心者セット DEF+5 MDEF+5
称号
【称号の解禁者】
取得した称号による補正up(小)
【孤軍奮闘】
戦闘の際、敵数が自分方の数より多い場合、HP.MP以外のステータスup(小)
スキル【アクロバット】については、そのままでアクロバットな行動に対する補助と補正だ。取得条件は不明だが初期スキルは取得ポイントが通常5ポイントのスキルが多いが、10ポイント使用して取得するのでレアスキルのような扱いなのかもしれない。ともかく他に取得したいスキルも特にない事から迷わず取得した。
続いてアイテムを確認する。
ー王狼の首飾りーレア度:4
王狼に力を認められた者の証。
DEF+5 MDEF+5
威圧耐性(大)
情報量が多すぎて少し混乱したが、称号もアイテムも申し分ない性能があった。王狼の大牙については素材アイテム、また他にもドロップ品として王狼の上皮などの素材アイテムもはいっていた。そこまで確認すると日が昇り始めていた為、体を起こし、王狼の首飾りを装備し、キングウルフが倒れていたところに出現した魔法陣にはいった。
目を開けると、どうやら第二の街確か…セクターだったか?の門の前のようだ、はじまりの街は城壁で囲まれていかにも冒険者の街といった感じだったのに対して、第二の街は城壁こそありはするが高さがそこまでない、山と山の間にあるようで、プレイヤーはもちろん見当たらないが、NPCもドワーフ多いことや、ゲーム内時間とはいえ朝早くの時間だというのにカーンッカーンッと鍛治の音であろう音がしている。さしずめ鍛治の街といったところだろうか?プレイヤーがいないことやはじまりの街で宿をとっていること、ゲーム内の時間で今日17時から決闘があることから、防具、武器を作ってくれる生産職のプレイヤーを探さなければならないことを考え、広場にて転移門の登録を行い、はじまりの街へ戻った。