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出会い
今は学校終わって帰り道。
「だよな!」
理樹翔がデカイ声で言った。
今は午後6時半ぐらいだろうか。
空は暗く、街灯の灯りを頼りに
理樹翔と帰っていた。
「じゃあな!また明日」
「うん、じゃあね」
僕の家は理樹翔の家の角を曲がった所。
…風が吹く。寒い。
体が震える。
走って家に帰らないと…
*****
「ただいま〜」
とは言ってみるものの、
家には誰もいない。
中3にしては珍しいが
一人暮らし的状況におかれている。
母は家出、父は外国にいる。
金は父が外国から送ってくれる。
父は来年ぐらいまで出張で外国だ。
ちなみに父は今年から出張していた。
だから今年は
手料理を全然食べてない。
でも栄養不足にならないように
なるべく弁当にしているが、
カップラーメンも美味い。
…だから買ってしまう。
あ、最近望奈っていう奴に
「お前、骨?」
って言われたのはこれが理由か。
僕は取り敢えず暇だし、風呂に
入ることにした。
「今っ!別れ〜の時〜♪」
風呂では歌うのが僕の日課だ。
(いいねぇ綺麗な声!)
ん?ん?ん?
なんか変な声がした…
(ちょっとこっち来てよ!)
ここから始まっちゃったんだな…