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新世紀日米戦争  作者: 007
第3章 終わりの始まり
50/79

西海岸空母決戦

記念すべき50話目です。まだ続きますので、宜しくお願いします。

2002年9月10日。大日本帝国海軍連合艦隊空母機動部隊がサンフランシスコ沖合に接近していた。翌日にはサンフランシスコのオーシャンビーチへの上陸作戦が行われる事になっており、歴史上最大規模の上陸作戦の開始が刻一刻と近付いていた。

その間にもアメリカ合衆国本土空襲は続いており、アメリカ合衆国の被害は拡大していた。その中で最大の被害は、戦略型原子力潜水艦とICBMサイロの破壊であった。サンディエゴ海軍基地に停泊するオハイオ級戦略型原子力潜水艦は14隻全てが、81式戦略爆撃機富嶽改の爆撃で撃沈された。アメリカ合衆国にある15のICBMサイロも81式戦略爆撃機富嶽改による爆撃を受けて、徹底的に破壊された。これによりアメリカ合衆国は自制しての核戦力無力化では無く、物理的に核攻撃の手段を無くしてしまったのである。

サンフランシスコに接近する大日本帝国海軍連合艦隊空母機動部隊を迎撃する為に、アメリカ合衆国海軍は大西洋艦隊からキティホーク級ジョン・F・ケネディとニミッツ級セオドア・ルーズベルトの各空母戦闘群を太平洋に回航させていた。ニミッツ級のドワイト・D・アイゼンハワーは、船体切断を伴う2〜3年掛かりの大工事である燃料交換・大規模整備 (Refueling and Complex OverHaul, RCOH) を実施しており、船体が切断されている現状では出撃出来る状態では無かった。その為に空母戦闘群を構成する各艦艇をジョン・F・ケネディとセオドア・ルーズベルトの各空母戦闘群に、分散配備して連合艦隊空母機動部隊に対する防空能力を高める事にしていた。それだけ前回の硫黄島沖での戦いに衝撃を受けている証でもあった。今回出撃したジョン・F・ケネディとセオドア・ルーズベルトはF/A-18E/Fのみを満載していた。過積載も行い飛行甲板や格納庫に積めるだけ積み込み、各75機のF/A-18E/Fを搭載した。と言うよりもその150機がアメリカ合衆国海軍に残された空母航空団であった。大規模整備中のドワイト・D・アイゼンハワー空母航空団を分散して搭載した形になった。それだけで無く、アメリカ合衆国空軍との合同攻撃も計画していた。その為に81式戦略爆撃機富嶽改による本土空襲に於いては、初回を除いて空軍による迎撃を行わなかった。89式戦闘爆撃機紫電改による護衛でどっちに転んでも、被害が増えるだけである。それなら海軍空母戦闘群との合同攻撃に賭ける事になった。


サンフランシスコに接近する大日本帝国海軍連合艦隊空母機動部隊は、凄まじい数の航空機を捕捉した。その数は550機である。F/A-18E/Fが150機で、残り400機が対艦ミサイルを満載したF-16であった。前回の硫黄島沖での戦いを上回る機数であり、アメリカ合衆国の底力が垣間見える作戦であった。

接近する大群に連合艦隊空母機動部隊は動じる事無く、全空母機動部隊臨時旗艦を務めるイージス原子力空母大和は、普段と変わりなく迎撃の割り当てを行いながら、『全火器自動射撃』と言うイージスシステムによる全自動迎撃とデータリンクを開始する。そしてイージスシステムは解き放たれた怪獣となり、各艦のVLSから好きなだけの85式対空ミサイルを放ち始めた。前回の硫黄島沖海戦と違い、敵が対艦ミサイルを発射する前にアウトレンジ攻撃で叩き落とす事にしたのである。前回はアメリカ合衆国に先に攻撃させて、それからの迎撃と反撃を行うのが政治判断により決定されていた。しかし今回はアメリカ合衆国を徹底的に攻撃し、上陸作戦の成功が最優先である。脅威は排除しないといけなかった。

アメリカ合衆国海空軍合同航空隊は、連合艦隊空母機動部隊によるアウトレンジ攻撃による85式対空ミサイル発射に慌てふためいた。各機が重く嵩張る対艦ミサイルを4発も装備しているのである。機動性は大きく低下し、回避機動の俊敏性は非常に悪かった。その為に85式対空ミサイルにより瞬時に300機が叩き落された。パニック状態になる合同航空隊に更に85式対空ミサイルが襲い掛かった。あまりにも発射された85式対空ミサイルが多く、既に先程の攻撃でフレアを使い切った各機は2回目の攻撃を回避出来なかった。悔し紛れに何機かが対艦ミサイルを発射したが、それも瞬時に85式対空ミサイルで迎撃された。

あまりにも一方的な戦いに、海岸線から眺めていたアメリカ合衆国陸軍兵達は恐怖を覚えた。全く被害を与える事が出来ずに、攻撃そのものも満足に行えずに合同航空隊が目の前で全滅したのである。

恐怖に怯えるその前で、連合艦隊空母機動部隊は艦載機を次々と蒸気カタパルトで発艦させていた。85式艦上戦闘攻撃機烈風と83式艦上攻撃機流星改は発艦すると、アメリカ合衆国海軍空母戦闘群に襲い掛かった。凄まじい数の98式空対艦ミサイルがアメリカ合衆国海軍空母戦闘群に殺到したが、空母戦闘群の迎撃能力では防ぎ切ることが出来なかった。次々と殺到する98式空対艦ミサイルに、続々と空母戦闘群に命中。ジョン・F・ケネディとセオドア・ルーズベルトは呆気なく沈没し、ここにアメリカ合衆国海軍の空母戦闘群は事実上消滅した。

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