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新世紀日米戦争  作者: 007
第3章 終わりの始まり
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陸軍集結

2002年9月3日。アメリカ合衆国上陸作戦を行う陸軍部隊が、ハワイに集結した。


『大日本帝国陸軍は35万人体制を維持する世界有数の陸軍である。予備役も10万人が存在し、敗戦後復活した大日本帝国陸軍は強力な兵力を有していた。因みに海軍は25万人、予備役3万人。空軍は18万人、予備役1万人。海兵隊は10万人、予備役3万人。現役総員88万人、予備役込の総兵力105万人を有するのが大日本帝国軍であった。その大日本帝国軍の過半数を占めるのが大日本帝国陸軍である。戦闘力打撃力は海軍連合艦隊空母機動部隊が際立っており、戦略爆撃機も保有する空軍の攻撃力にも隠れがちだが、陸軍もかなりの打撃力を有していた。湾岸戦争でその能力は発揮され海軍連合艦隊空母機動部隊と空軍が叩き潰したイラク陸軍の、残敵掃討とクウェート解放に大活躍した。

大日本帝国陸軍は海軍連合艦隊と空軍航空総隊に値する、総軍を最高位に編成している。総軍総司令官の下に、各方面軍を配置している。北海道・千島を担当する北部方面軍、関東・東北・中部を担当する東部方面軍、近畿・中国四国を担当する西部方面軍、九州・沖縄を担当する南部方面軍が存在する。北部方面軍には第6機甲師団・第7機甲師団・第3機械化歩兵師団・第4機械化歩兵師団・第13歩兵師団が配備され、東部方面軍には第1機甲師団・第2機甲師団・第1機械化歩兵師団・第1空挺師団・第11歩兵師団が配備され、西部方面軍には第3機甲師団・第4機甲師団・第2機械化歩兵師団・第2空挺師団・第12歩兵師団が配備され、南部方面軍には第5機甲師団・第5機械化歩兵師団・第6機械化歩兵師団・第14歩兵師団が配備されている。総軍直轄部隊として、憲兵隊・教育隊・実験隊・機甲教導連隊・ヘリコプター輸送連隊・特殊部隊が配備されている。歩兵師団以外が海外展開する事も考慮されており、海軍と空軍と緊密に連携している。4個歩兵師団は本土限定配備の防衛師団で、非常時に予備役招集で兵員を充足する。平時は士官のみ配備のスケルトン師団である。機甲師団が7個、機械化歩兵師団が6個、空挺師団が2個、歩兵師団が4個、の合計19個師団を保有している。』

広瀬由梨絵著

『大日本帝国陸軍史』より一部抜粋


大日本帝国陸軍は既にハワイ守備に、南部方面軍の第4機械化歩兵師団を派遣していた。それだけで無くアメリカ本土上陸作戦に、全ての機甲師団と機械化歩兵師団を投入する事を決定した。スケルトン師団以外の全師団派遣は、敗戦後の再軍備以後では初めての事態である。約10年前の湾岸戦争でも陸軍は師団数は3分の1は残していた。しかし今回は核攻撃による報復と、大泉総理の強い意思によって全ての派遣が決まった。それに周辺国が亜細亜条約機構加盟国しかいないという、湾岸戦争時とは安全保障環境の違う点も陸軍派遣の大きな理由になった。

海軍連合艦隊の保有する貨物弾薬補給艦24隻と車輌貨物輸送艦22隻を総動員し、更に『非常時船舶輸送契約』を締結している民間企業から自動車運搬船・カーフェリーをも動員した。大日本帝国本土では予備役招集が行われ、4個歩兵師団の充足が行われた。アメリカ合衆国本土上陸作戦は2002年9月11日に行われる事が決定した。911同時多発テロ事件と同じ日に上陸作戦を合わせて、アメリカ合衆国に更なる恐怖を与えるのが目的であった。上陸作戦は大日本帝国のみで行う事になり、それを海軍連合艦隊空母機動部隊とハワイの空軍、各国海軍が支援する。

大日本帝国がアメリカ合衆国本土に上陸し港も確保すると、ロシア連邦陸軍の20個師団、中華連邦陸軍の30個師(師団相当)、インド陸軍の25個師団、タイ陸軍の10個師団、大韓民国陸軍の10個師団、インドネシア陸軍の10個、フィリピン陸軍の5個師団、ベトナム陸軍の10個師団、大日本帝国陸軍の15個師団を合わせると、135個師団がアメリカ合衆国本土に侵攻する事になった。作戦初日だけで大日本帝国陸軍15個師団30万人が上陸し、作戦全体で280万人が上陸する事になり、ノルマンディー上陸作戦を凌駕する歴史上最大規模の上陸作戦になる事になった。


アメリカ合衆国本土には81式戦略爆撃機富嶽改による空襲が行われており、西海岸を順調に廃墟にしていた。その無差別爆撃による本土空襲により、既に数万人もの民間人の犠牲者が出ていたが最早それを気にする国はいなかった。理不尽極まりない理由で戦争を仕掛けられ核攻撃まで受けた大日本帝国が、アメリカ合衆国に反撃をしてもそれは当然と受け止められた。世界の関心はアメリカ合衆国の被害では無く、アメリカ合衆国亡き後の世界をどうするかに集まっていた。冷戦に勝利し世界唯一の超大国となったアメリカ合衆国が、今や本土侵攻を受けようとしていたのである。新たなる秩序が生まれる瞬間が刻一刻と近付いており、世界はその瞬間を待ち構えていた。特に欧州各国は秘密裏に首脳陣が集まり新秩序をどう導くかを話し合っていた。


世界から見捨てられたアメリカ合衆国はたった1国で、亜細亜条約機構の大軍を相手に戦う事になった。


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