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新世紀日米戦争  作者: 007
第3章 終わりの始まり
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ハワイ侵攻

ミッドウェー島からハワイ諸島へは、約2100キロ。ミッドウェー島を攻略したイージス空母翔鶴級3隻の空母機動部隊は、空軍機との連動した作戦の為に2002年8月17日にハワイ諸島攻略作戦を開始した。

攻撃は空母機動部隊各艦からの89式巡航ミサイルの発射から始まった。それに合わせて85式艦上戦闘攻撃機烈風と83式艦上攻撃機流星改が、イージス空母翔鶴級3隻から次々とカタパルト発艦した。89式巡航ミサイルと艦載機の攻撃目標は、ハワイ諸島に駐留する守備部隊であった。詳しく語ると陸軍が第2歩兵師団・第7歩兵師団・第25歩兵師団で、海兵隊が第3海兵遠征軍となる。合計で約9万人にもなる、大規模な守備部隊であった。イージス空母翔鶴級の3個空母機動部隊には2個水陸両用部隊が随伴しており、ハワイ諸島への強襲上陸を行う予定であった。しかし1個水陸両用部隊は強襲揚陸艦大隅級2隻とドック型揚陸艦根室級2隻の合計4隻により、6200名の海兵両用作戦部隊を展開可能だが2個水陸両用部隊でも12400名である。陸軍の編成でみれば1個師団にも満たない数であり、ハワイ諸島の守備部隊にはとても及ばないものであった。その為作戦は空軍の保有する、65式大型輸送機・88式大型輸送機・60式中型輸送機を動員して、陸軍の第1空挺師団と第2空挺師団を空挺降下させる事になっていた。それらの海兵両用作戦部隊と空挺師団を連合艦隊空母機動部隊が徹底的に援護する事になっていた。


攻撃を受ける事になった、ハワイ諸島駐留のアメリカ軍は凄まじい数の89式巡航ミサイルに襲われた。パトリオットミサイルとアベンジャーが迎撃を行ったが、圧倒的な数の飽和攻撃に迎撃をすり抜けた。その為に陸軍基地のみならず、パトリオットミサイルとアベンジャー自体にも次々と命中していった。89式巡航ミサイルが殺到する中で、艦載機の85式艦上戦闘攻撃機烈風と83式艦上攻撃機流星改が飛来。98式空対地ミサイルと95式レーザー誘導爆弾を次々と陸軍基地に叩き付けていった。湾岸戦争で見せ付けた打撃力と命中率の高さを、アメリカ合衆国陸軍は身を以て体験する事になった。ヒッカム空軍基地から緊急発進したF-15イーグルが漸く、救援に駆け付けた。それを受けて85式艦上戦闘攻撃機烈風がF-15イーグルと対峙、壮絶な空中戦が始まった。F-15イーグルが発射したAIM-7スパローは85式艦上戦闘攻撃機烈風が99式空対空ミサイルで瞬時に迎撃した。そしてF-15イーグルに推力偏向ノズルを有する85式艦上戦闘攻撃機烈風は悠々と背後をとった。ピッチ方向に18度、ヨー方向に22度に偏向可能な推力偏向ノズルを有する為に、85式艦上戦闘攻撃機烈風は世界的にも異常なまでの格闘戦能力があった。

背後をとられたF-15イーグルはミサイル警報装置が作動しない99式空対空ミサイルに、次々と叩き落された。あまりの事態にシステムの故障かと思われたが、出撃した全機が故障するのはあり得なかった。パニックになる無線の声に、基地司令部も騒然となった。その為恐るべき『サイレントミサイル』とコードネームが付けられる事になった。

そして空中戦はものの数分で勝負がついた。これにより『空中戦における被撃墜記録は無い』という、F-15イーグル無敵神話は出撃機全滅という形で、崩壊した。ヒッカム空軍基地とパールハーバー海軍基地は占領後に使用する為に、無傷での確保が求められた。その為に両基地への攻撃は行われておらず、出撃したF-15イーグルを撃墜した85式艦上戦闘攻撃機烈風が両基地上空を旋回待機していた。これによりF-15イーグルの出撃は行えず、ジープでさえも動く車輌があればガトリングガンを発射した為に破壊工作も防がれていた。


圧倒的ともいえる航空優勢を確保した大日本帝国は連合艦隊水陸両用部隊による強襲上陸を開始した。既にハワイにおけるアメリカ軍は、空軍基地は機能しておらず、陸軍と海兵隊はその戦闘能力を半減していた。そこへ大日本帝国海兵隊海兵両用作戦部隊が殴り込んで来た。エアクッション艇と各種ヘリコプターによる上陸作戦は迅速に行われた。航空優勢と連合艦隊空母機動部隊による掩護がある為に、上陸作戦は全くといっていい程に抵抗が無かった。上陸を果たした大日本帝国海兵隊は88式戦車と93式戦闘ヘリコプターを展開し、アメリカ軍のM1A1エイブラムスの戦車攻撃に備えた。その間にも85式自走155ミリ榴弾砲・5式155ミリ榴弾砲・89式歩兵戦闘車も揚陸され、続々と戦力は揃いつつあった。そこへM1A1エイブラムス戦車が満を持して、攻撃を仕掛けてきた。それを受けて海兵両用作戦部隊は88式戦車を前進させ、他の部隊連合艦隊も含めて手出し無用と言い切った。M1A1エイブラムス戦車もそれを感じ取ったのか、AH-64アパッチ戦闘ヘリコプターを引き上げさせた。

かつての同盟国同士の戦車戦が始まろうとしていた。

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