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新世紀日米戦争  作者: 007
第2章 テロとの戦い
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戦争準備

アメリカ合衆国大統領による対日最後通牒演説を受けて、大泉総理は緊急閣議を招集した。名指しで批判された事に、大泉総理は大きな怒りを感じていた。それは閣僚達全てにも共通していた。もはやここに至り、日米開戦は避けられない決定事項になった。アメリカ合衆国海軍空母戦闘群はハワイパールハーバーを出港し、グアム島の空軍基地も活発な動きをみせていた。閣議は開戦方法で意見が2つに分かれて紛糾した。1つは『宣戦布告による先制攻撃』という意見。もう1つは『アメリカ合衆国の武力行使への反撃』という意見。この2つの意見であった。

意見にはそれぞれ言い分があった。1つ目の意見はアメリカ合衆国が武装解除要求をした時に、大泉総理が『要求を続けるなら宣戦布告する』と言い切っており、現状が宣戦布告に値する事。ここに至って先制攻撃をしたとしても国際世論が非難する事はない事。以上をあげて先制攻撃を提案していた。

もう1つの意見は最後通牒で48時間後の武力行使をアメリカ合衆国が宣言した以上は、相手に先に攻撃させてそれから反撃する事。大日本帝国軍の能力なら攻撃は迎撃出来る事。以上をあげて反撃を提案した。

閣議が紛糾する中、大泉総理は決断を下した。アメリカ合衆国による攻撃を迎撃してから反撃する。この意見に決まった。




政府の方針を受けて、大日本帝国全軍は準戦時体制に入った。海軍連合艦隊は全ての空母機動部隊が太平洋に展開し、アメリカ合衆国海軍空母戦闘群を迎え撃つ体制を整えた。空軍は早期警戒管制機を飛ばし、陸軍は87式自走地対空ミサイル発射機を主要都市に展開。軍の展開を終えると、大泉総理は記者会見を開いた。


「アメリカ合衆国による理不尽極まりない最後通牒を我が国は受け入れません。これは我が国に対する明確な挑戦です。このような暴挙は認められず、今後一切の外交交渉は行いません。48時間の猶予?結構です。私達は準備が出来ています。時間が欲しいのはアメリカ合衆国の方でしょう。大日本帝国全軍は準戦時体制に入りました。迎え撃つ体制は整っています。このような事態になった原因は全てアメリカ合衆国にあります。武装解除要求と最後通牒を撤回し、軍を引き上げるなら我が国も準戦時体制を解除します。これがアメリカ合衆国への最後のチャンスです。平和か戦争か。今私達が戦争をする必要があるのでしょうか?アメリカ合衆国は私達に戦争を仕掛けている暇は無いはずです。テロとの戦いを掲げ、アフガニスタンを攻撃しましたが未だにアフガニスタンが安定しているとはいえません。国際治安支援部隊は被害が続出し、部隊の増派による経費負担は増えるばかりであります。にも関わらずアメリカ合衆国は、アフガニスタンを中途半端な状態で放置しているのです。まさに傍若無人、自分勝手な行動でしょう。湾岸戦争後の我が国のイラクに対する対応とは大違いです。

そのような事を平気で行う国に対してはもはや言葉は通じないでしょう。自らを正義だと信じ、押し付けようとする身勝手極まりない幼い国です。我が国は断固として、アメリカ合衆国に屈する事はありません。かつて大東亜戦争で敗戦しましたが、次の戦争は勝ちます。広島と長崎を忘れるな。民間人を虐殺しておきながら、民主主義国家だと偉ぶるな。アメリカ合衆国政府に通達しておきます。私達は核兵器は使用しないと断言します。もしアメリカ合衆国が核兵器を使用すると、海軍の戦略型原子力潜水艦で躊躇なく反撃します。その覚悟があるなら使用すると良いでしょう。アメリカ合衆国が核兵器を使用しないなら、我が国は絶対に使用しないとお約束します。今生中継を見ている世界各国の皆様が証人です。正々堂々と通常兵器で戦争しましょう。

しかし最後に言っておきます。これ以上の茶番は無いです。何がアメリカ合衆国をここまで戦争に駆り立てたのでしょう。何がアメリカ合衆国の原動力となっているのでしょう。このような謂れの無い理不尽極まりない戦争は初めてです。敗戦後の日米関係は非常に良好でした。今回このような事態になり、私達は理解不能です。しかしもはや相手に言葉は通用しない。私達は戦争に巻き込まれようとしていますが、毅然として対応します。必ずやこの戦争に勝利し、アメリカ合衆国の暴走する正義の闇を世界各国の皆様に明るみにしてみせます。このような近現代史最悪の攻撃は、アメリカ合衆国の不名誉な記録として未来永劫語り継がれるでしょう。その為にも我が国は必ずや今回の戦争に勝利してみせます。アメリカ合衆国の闇を暴き、正義の鉄槌を下します。国民の皆様には多大なるご負担をお掛けしますが、我が国の未来と名誉がかかっています。

21世紀に入りよもやアメリカ合衆国と戦争するとは思っていませんでした。しかし今回の『新世紀日米戦争』は必ずや勝利しなければなりません。再びの敗戦は大日本帝国の民族としての敗戦になります。今のアメリカ合衆国の反日一色の状態では、どのような仕打ちをされるか分かりません。そこで国民の皆様には1つ約束致します。『アメリカをぶっ壊す!』この戦争に必ずや勝利しましょう!」


大泉総理は強烈なフレーズを言うと、記者会見を終えた。

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