表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

お姉ちゃんは僕の姉である。

新作です。

……といっても恐らくはほぼ雑談です。

あれこれ考えず進んでいきます。


まあ、お暇があれば、読んでみてください。


この第一話はプロローグ的なものなので、ガンガン飛ばしながらで結構です。メインはここではありませんので(笑)

『どう? まだ、やるかい?』

 はい。

 いいえ。


 ただし、『いいえ』を選ぶ際には色々と覚悟していただく場合がございます。あしからず。



『そうか、君は彼に打ち勝つつもりなのか。でも……君は、まだモブキャラだよ?』



 眼前に広がる景色は、爽やかな風の吹き抜ける、雄大な草原だった。


 バーマンズ平原と呼ばれるそこは、旅人にとって避けることのできない道だ。

 といっても僕は旅人ではない。ここをお姉ちゃんと一緒に歩いているのは、旅ではないのだから。

 そう。

 これは出張である。ただの、出張だ。

 ただの世界公務員である僕。ただのお姉ちゃんであるお姉ちゃん。僕達は、残酷な上司の命令で出張先まで歩いて向かっているのだ。


 世界が統一されて数年。

 世界言語まで統一され、いよいよというところでトップの総入れ替えが起こった。所謂(いわゆる)、下克上というやつ。

 官僚の下っ端の使いっ走りが何を思ったのかストライキを起こしたところ、その意外性が世論を巻き込み、大成功。

 それまでの政権が大きく揺らいだのである。


 新政府は、かつての政権とは全くの別物だった。

 厳格で頭の固そうなおっさん共が政治を行っているというのは変わっていないが、その方向性が180度違う。……180度も違わない?

 ………………そうだな。90度くらいが妥当か。


 その新世界政府の方針に則った地方分権が進み、今では各地方ごとの首長が権力を握るようになった。

 かつての『王』のようなものである。

 それぞれが世界憲法を反しない範囲で独自の政治を行い、地方を治めている。地方限定の法律を制定したり、税を徴収したり。更には、各地方単位で紛争まで起こってしまうことだってしばしばである。


 この状況が続くにつれ、世界の地域による文明の差はますます大きくなる。だが政府は人民の自由を尊重し、これを止めなかった。

 古来の文化を好み、守り続ける現住者。未来都市を築こうとする富豪。

 多くの人々が自由を得て、それと同時に自由に縛られた。


 自由と束縛。

 これこそが新政府の方針だ。



 と、表面的には、そういうことになっている。

 自由と束縛。

 民は新政権のもとで自由を手に入れた。

 そのせいで政府が不利益を被る結果になっても、飛躍的に犯罪や紛争が増えても仕方が無い。

 そういうことになっている。


 そこで僕ら『世界公務員』が影で働く。

 僕らはその負を取り除き、法と公的な正しさに則った社会を作ると共に、これを維持する。


 これが僕の仕事だ。


 以上、説明兼補足。



 あっ、そうそう。

 お姉ちゃんは、お姉ちゃん。ただの僕のお姉ちゃん。

 別に世界公務員なんてもんじゃないし、何か特別な能力を持っているわけではないはずだ。

 いつから一緒にいるのか、どうして共に歩んでいるのかも分からないけど。


 ───お姉ちゃんはお姉ちゃんである。



以上。プロローグ的な。


………………続く‼︎

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ