表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/14

エピローグ※

 月曜日。怒涛のような一週間がやっと終わった。私たちは手をつないだまま教室に入った。山本くんは気にしたけど、私は人に何を言われても気にならなかった。

「えー! 咲久良と山本くん、付き合ってたの? いつの間にー?」

 冷やかしてくる女生徒の中に、松本衣織の姿は見えない。

 私の前の席――山本くんの席であるはずの場所に座る女生徒の後姿を目にして、私は硬直した。髪の毛をふたつくくりにした後頭部に、既視感を覚える。

 山本くんと顔を見合わせると、彼も驚きに目を見張っていた。

「美鈴?」

 人狼チームが勝利したことにより、美鈴が戻ってきたのだろうか。確か、本家本元の人狼ゲームでは、例え追放されたとしても、チームが勝利すればチーム全員の勝利になっていたはずだ。

 ゆっくりと振り返ったその顔に、私は氷結した。

 彼女は、私を認めて見惚れるような微笑みを浮かべる。眼鏡をかけていようが、地味な髪形をしていようが、透き通るような白い肌や、紅く色付いた形の良い唇は隠せない。綺麗な人は、どんな格好をしていても綺麗なのだ。

 ()()()()は立ち上がって、私たちに一歩ずつ近付いてきた。

 どうして今頃になって、春香が復活する?

 私はひどく混乱していた。春香がよみがえる可能性を、考慮していないわけではなかった。けれども、純平くんや坂口くんがリセットされても、春香は戻ってこなかった。

 八人がいなくなったことで、春香がいじめられなくなり、必然的に自殺することもなくなったということだろうか。

「どうしたの? 二人とも。幽霊に会ったみたいな顔して」

 春香のハシバミ色の綺麗な瞳が、私たちを映し出していた。

 私は手をつないでいたことを思い出して、慌てて山本くんから離れた。


                   了


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ