鬼の目にも涙
掲載日:2025/03/28
我ながら、ことわざ好きだねえ。
鬼の目からも涙がこぼれ落ちたのなら
それは鬼の涙のほんの一部でしかない
こぼれ落ちこそしなかったものの
まぶたに浮かべて溜めたまま
なんとか こらえた涙だってあったんだろうし
まぶたに浮かぶことすらなかったけれど
心は号泣していた
そんな涙だってきっとあったはずだ
目からこぼれ落ちたぶんだけが
鬼が流した涙ではない
かみしめた唇やにぎりしめたこぶし
地団駄をふんだ踵にふるえる背中
こぼれ落ちたぶんの涙を見るだけじゃ
鬼の心はわかりやしないさ
心を鬼にするとはよく言ったものだけど
鬼の心は号泣していたのを
ちゃんと気づいたうえでそう言いまわしたのなら
ちょっと意味が変わってくるはずだ
心を鬼にするとは
目から涙がこぼれ落ちないように そのぶん
号泣する心のことを言うのだ
きっと まぶたに涙が
溜まりきらないほど浮かばないように そのぶん
号泣する心のことを言うのだ
最近、論述系の詩しか描けないや(汗)




