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第44話 戦争前夜

アクセス数は増えているので喜んでいます。読んでいただき感謝申し上げます。

出来れば評価とブックマークをしていただければやる気が出るのでよろしくお願いします。



 側近、長官、各大臣を集めて緊急会議の席上、皆は戦争が初めてなので騒いでいる。


 俺が話し始めて。


「騒でない。カンボナ王国が戦争の準備をしていたのは皆も知っていたろう。いよいよ侵略を始めるみたいだ。だが心配はしなくていい。我が国は準備をして来ている」


 アンナ教育大臣が心配して。


「我が国は勝てるでしょうか?」


 ルパート財務大臣が重苦しい空気を払うように。


「ハッハッハー! 我々には最強の魔法使いの陛下がいるから心配はない」


 カール産業大臣が怒り。


「ルパート殿は陛下を戦場に行かせて戦わせるつもりなのか。私は陛下を戦場で戦わせるのには反対する」


ルパートが反論し。


「私も陛下を戦場で戦わせるのは最悪の場合で、陛下なら我々が反対しても最悪の場合は戦うだろう」


 俺が黙っているとショーン軍務大臣が。


「皆、陛下は以前から勝つために戦っている。カンボナ王国の情報を集め、対策を立てていたのだ。デルタ街に5万の兵士を駐留させたのもカンボナ王国の対策の一つで蒸気船を急いで作らせたのもカンボナ王国が船を使って攻撃をした場合にそなえてだ。このように陛下はすでに戦いを始めている。後は我々軍部が敵に勝つだけだ」


 ラオス宰相が最後に発言し。


「今ショーン様が言った通り、すでに戦いは始まっている。陛下のお陰で我が帝国が勝つのは確実だ。陛下は既にカンボナ王国に勝った後の統治の在り方を考えているところだ。各大臣は自分の分野の戦いの後の統治の仕方を考えておいてくれ」


 俺の言いたいことをショーンとラオスが言ってしまい言うことがなくなったが最後に。


「余の言いたいことはショーンとラオスが言ってくれたので言う事はないが、戦いに絶対と言う事はない。油断をせずに戦いは軍部の者だけが戦うのではない。皆で戦う気持ちでいてくれ」


 アンナが俺の言った言葉に感激したのか。


「陛下の言葉で私は今まで戦いは軍人がするものだと思っていました。でも間違っていました。此れからは私も兵士と一緒に戦っている気持ちで仕事に励みます」


 会議が終わり帰る時に今は警備長官のウイルが。


「リオンが皇帝で良かった。俺が皇帝になっていたなら戦争の準備もせずにカンボナ王国に侵略を許していただろう。臣下もリオンだから付いて行くのが分かったよ。リオンは皇帝の器だ。俺も臣下として協力するよ」


 ウイルの意外な言葉に俺は嬉しくなった。




 ショーンは兵士をいつでも船に乗せて出撃できる準備をした。

  

 だがアヤノからの連絡ではカンボナ王国に新しい動きはなく、船に兵士を乗せた様子もないのだ。


 カンボナ王国が一体何を考えているのかわからない。


 そのまま1カ月が過ぎた頃、突然カンボナ王国の砦から我が国の砦に使者が来て対応に出たクルトに降伏をして属国になるよう迫って来た。


 勿論クルトは断った。


 使者は宣戦布告をして帰りこれで戦争がはじまり、カンボナ王国は干潮で陸地が繋がった時に攻めて来たのだ。


 戦況は通信機で刻々と報告が入り、クルトも我が軍の兵士を出して戦いが始まって潮が満ちる頃には敵は撤退してその日の戦いは終わった。


 クルトからの報告によると戦いは本格的な戦いではなく敵が様子を見るために兵を出したみたいだ。

 

 我が軍に死者は出なく怪我人が数名出ただけで、如何やらカンボナ王国は様子を見る為に兵士を出したらしい。




 カンボナ王国は帆船10隻に大勢の兵士を乗せて砦から出たとの報告に、何処に向かうのか調べる為に空間移転で砦に移転した。


 砦に着くとクルトが来て敵の砦を指さし。


「あれが敵の砦で右側に10隻の船が見えるでしょう。先程あの船に多くの兵士が乗り込みました。何処に行くのか分からないので今はアヤノたちの諜報部が近くで見張っています」


「直ぐに動く気配はないな」


「はい、俺もそう思います」


 敵の船を見張っていたアヤノが戻って来て。


「近づいて敵の兵士の話を聞いていた所、カンボナ王国は5日後にデルタ街に兵を上陸させて攻撃をしてくるつもりです」


 皇都に行くには帆船では時間がかかり、途中で海の魔獣に襲われる危険もあるので近いデルタ街から侵略して皇都には歩いて進軍するつもりだろう。


 アヤノを褒め。


「そうか。アヤノ良くやった。これで対策が出来る。余は一旦、皇都に戻り艦隊に応援部隊を乗せて連れて来る。」



 俺は空間移転で皇都に戻るとショーンを呼び。


「カンボナ王国はデルタ街に上陸する気だ。直ぐに艦隊に応援部隊を乗せて行ってくれ。余は側近を連れて現地で合流するが、余が合流するまでは敵に艦隊を見られないように湾の島陰に潜んでいろ」



「分かりました。急いで向かいます。2日で着くと思います」


 ショーンが4隻の蒸気船に2万の兵士を乗せて出撃した。蒸気船ならショーンの言った通り2日で着くので、待ち伏せして陸と海から挟み撃ちに出来るだろう。


 アヤノは現地にいるのでラオス、バース、リンダの側近たちを集めて。


「やはり、お前たちの魔法が必要なので戦いに参加してもらう」


 ラオスが。


「陛下は戦いに参加しないと言っていたのに参加するのですか、宰相の俺も参加すると誰が国政を見るのですか」


「心配するな。ルパート財務大臣に任せる。今回で戦争は最後にするつもりだ。そのために余も参加して総力を挙げて戦いに絶対に勝たねばならない」


 こうして総力を上げて戦いに臨む事にしたのである。


読んで頂き、ありがとうございました。

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