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第42話 内政に力を注ぐ



 カンボナ王国への備えが出来たので何か動きがあったなら通信機で直ぐに連絡するようにアヤナに言い内政に力を注ぐことにした。


 最初に元バスタ王国の様子を見る事にして代官のボンズの所に行ってボンズの案内で視察をした。


 街は依然と違い上下水道も完備していて、治療院も出来て清潔な街に生まれ変わっていた。


 住民に話を聞くと。


「以前と違い奴隷制度も無くなり治安も良くなり安心して暮らせます。此れも陛下のお陰です」


 農民に話を聞くと。


「農地改良を指導してもらい、今では作物の収穫も倍になり此れも陛下の政策のお陰で感謝しています」


 ボンズが笑顔で。


「住民は陛下の政策のお陰で豊かになり、治療院でいつでも病気の治療を受けられて安心して暮らしていけて陛下に感謝しています」


「余のお陰だけでなくボンズたちが住民を大事にして良い仕事をしてくれるからだ」


「そう言っていただけると私たちももっと頑張れます」


「何か問題点はないのか?」


「そう言えば、最近、魔獣が増えて住民が襲われて困っております」


「ギルドに頼んだら魔獣を狩ってくれるのではないのか」


「それが冒険者は危険な仕事なので冒険者を止める人が多く、此れも皆が豊かになったお蔭で嬉しい反面困っています」


「そうか、魔石を取る冒険者が減るのも困るから警備隊に魔獣狩り専門の隊を作るように言っておこう」


「助かります」


 10カ日間各地を回って見て感じた事は義務教育の学校に通う子供が未だに3分の2くらいで少ないのだ。


 教育大臣アンナに理由を聞くと。


「私も困って調べたところ、子供は学校に行きたいのですが、親が子供に仕事をさせて学校に行かせないのです」


「それなら義務教育を卒業しない子供は働く事を禁止してはどうだ」


「うーん。親が守るでしょうか」


「義務教育を卒業していない子供を雇った者には罰金を科せば良いだろう」


「それなら雇う者もいなくなり親も子供を学校に行かせるでしょう。早速,実行してみます」


 次の問題点は不当に賃金を安く雇う経営者がいる事だ。


 産業大臣カールに聞くと。


「最低賃金を決めているのですが、いまだに読み書きや計算の出来ない者が多いので仕事につけなくて、安い賃金で働かないと働き口がないのが現状なのです」


「やはりそうか。最低賃金を守らない者は罰則を強化してもダメか」


「難しいでしょう。特に小さなところは人件費を抑えないとやっていけないところもあるので」


「それならそういった所には国が補助金を出しなさい」


「ええー! 補助金を出して国庫は大丈夫なのですか」


「大丈夫だ。通信機の利益や税収が多すぎて使い道に困る程だ。ビヨンドなど利益の1割でも多すぎて0,3割に減らしたくらいだ」


「それなら補助金を出したなら最低賃金を守るでしょう」


 国庫を使って補助金を出しているのは今回だけではなく、農漁業の振興の為にも出しているが、ばら撒きではなく財務大臣ルパートが厳しくむだ使いを監視して有効に使っているお蔭で国庫は潤っている。


 各大臣と側近がそれぞれの仕事を真面目にしているお蔭で俺は、賢帝と呼ばれて感謝している。


 特にリズの家族は父親のショーンは軍務大臣として、兄のラオスは宰相として俺の右腕として支えてくれている。


 ラオスは家臣だが口は悪いが、何でも話せる親友で皇帝は孤独なので助かっている。


 皇帝は独裁者だが独裁者は良い面もある。良い政策をすれば直ちに実行に移せて国民に届くので物事が早く済む。


 まぁ、反面、皇帝が国民をないがしろにして悪政を行えば最悪だが、俺の子供のタクミにも善政を行うように厳しく教育をするつもりだ。


 リズも次の皇帝になるタクミには今から厳しく育てているので心配はないだろう。


読んでいただきありがとうございました。

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