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第11話 忙しい毎日



 捕えたダマス公爵と密輸団を離宮に連れて帰り手足を縛って大広間に閉じ込めると、俺たちは1階の応接間に集まり俺が側近の皆に。


「良くやってくれた。感謝する」


 バースが笑顔で。


「憎いダマスを捕えて殴りつけて気分がスーとしました」


 アヤノが笑いながら。


「アハハ! バースが広間に入れる時にダマスを殴った時は驚いたわ」


「父親を殺したのはアイツが指示をして殺したので処刑する前に本当は殺したかったが、殴りつけて我慢したぜ」


 皆が情報を得るまでの苦労を話してバースが浮浪者に成りすましていたのには、悪いが笑ってしまった。


 次の日に陛下に報告をして罪人を乗せる馬車を用意してもらい、罪人を馬車で皇宮まで連れて行き牢屋に入れた。


 陛下にダマス公爵と密輸団を現行犯で捕えた事を報告すると。


「良くやってくれた! 後は余に任せてくれ。それしても良く現行犯で捕まえたな」


「俺の側近のお陰で捕まえる事が出来ました」


「リオンの側近は優秀者がいるようで、兵士も数は少ないが強いと聞いておる」


「はい。陛下が付けてくれたシモンの指導が良いので兵士が強くなりました」


 余計な仕事を押し付けられないうちに帰ろうとしたが陛下が。


「ダマス公爵の派閥の者を処罰するが、無理やり派閥に入れられた者がいないか鑑定の目で見てくれんか。無実の者を処罰するのは嫌なのでたのむぞ」


 

 そう言われては断れないので後日、鑑定の目で見たが。


 1人の子爵が脅されて派閥に入り協力していた以外は、全員が自分から進んで欲のために協力していたので処分することにした。


 その他にも警備員の幹部の中にも情報を漏らしていた者もいたので処分した。


 1か月後に裁判で有罪が確定しダマス公爵と密輸団は、公開で火炙りの刑で処刑されて協力した者たちもそれぞれ刑を言い渡された。




 第3皇子がどこまで今回の事件に関わっていたのかが問題になり、陛下を交えて3人の公爵と5人の皇子が集まり話し合いをしたのだ。



 会議室で陛下がウイル第3皇子に。


「ウイルお前は今回の事件を知っていたのか」


 ウイル第3皇子は青白い顔をして当然だと言うように。


「私は何も知りませんでした」


 俺が鑑定の目で見ると嘘で、本当は知っていて皇帝の座に就くために謀反の意思があったのだ。


 アルド皇太子が怒り。


「嘘をつくな。お前は皇太子になるため私に暗殺者を送り込んだのは知っていた」


 ウイル第3皇子は反論して。


「私が兄上を殺そうとしたのは言いがかりです。証拠はあるのですか」


 陛下は兄弟が争うのを苦々しい顔で見ていたが宰相のヨハンが。


「内輪もめはそのくらいで止めて、今回の事件をウイル様は知らなかったでは済みませんぞ。人身売買をされそうな女性の中には他国の貴族の娘もいたので国際問題にもなっております」


 ショーン公爵が発言をして。


「そもそも自分の派閥が何をしているのか把握していないのは問題があります。何か処分をしないといけないのではないでしょうか」


 俺は陛下がこれまで名君と言われてきたのに晩年になって自分の子供が処分されてしまうのは気の毒なので。


「若輩者の私が言うのも何ですが、証拠もないので謹慎処分にして様子を見てはいかがでしょうか」


 俺の発言を聞いてウイル第3皇子はホッとして陛下は。


「リオンの言う通りだ。ウイルには3か月の謹慎を言い渡す」


 何とか無事に話し合いは終わり、皇子が退席する時にウイル第3皇子が俺に。


「ありがとう、お陰で助かった。借りはいずれ返す」


 と礼を言って部屋を出て行った。


 俺も部屋を出ようとすると陛下が呼び止め。


「リオン良く言ってくれた。礼を言う」


 ヨハン宰相もニコニコして。


「若いに似合わず陛下の名を汚さずに収めたのは立派でした」


 褒められてショーン公爵にも。


「陛下が麒麟児と言うのや側近の者が神童と言うのは本当ですな。わしを軍の責任者に推薦したのもリオン様と聞いております。今度、軍の在り方について意見を聞きたいので宜しくお願い致します」


 参った! これ以上仕事が増えそうだ。


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