第10話 極悪人を成敗する
最後にショーン・ハイネ公爵をもう1度、鑑定の目で詳しく見ると外見は厳つい筋肉の塊で髭を生やしているが。
名前 ショーン・ハイネ
性別 男
年齢 40歳
称号 クロード帝国 公爵
レベル:70/100
魔力量 700(最大1,000)
統率力 80 威圧力 65
武力 80(剣 80。軍事力70)
体力 70 知性 70
精神 80 指導力 50
運 79 誠実 80
スキル
火魔法 70 風魔法 60
外見は筋肉塊みたいだが、此れまで見た中で最高のステータスを持っている。知性も高く武力が80もある。
会議が終わると、陛下と2人だけで話をして鑑定の目で見た事を報告して。
「軍の責任者にはショーン・ハイネ公爵が良いと思います。ダマス・ドリン公爵は謀反の意思があり禁止されている麻薬と人身売買をしています」
「ハイネは軍事に詳しく誠実なので余も賛成だが、やっぱりダマスは処分しないといけないのだが、悪賢く以前から調べておるが証拠を掴めんのだ」
「陛下の諜報網でも証拠を見つけられないのですか」
「如何やら派閥ぐるみでしているらしいのだが掴まるのは下の者ばかりなのだ」
「警備隊の中に情報を流して幹部がいるのと違いますか」
「そうかも知れんが・・・・それも分からんのだ」
俺は独自に調べようと思い。
「俺が独自に調べても良いでしょうか」
「良いが彼奴は暗殺者を雇っているから気をつけてくれよ」
その日は離宮に帰ったのだ。
その晩に側近を集めてダマス公爵の事を話すとバースが。
「是非、俺に証拠を探させてください」
アヤノが反対して。
「それは諜報の訓練を受けた私が適任よ。素人のバースには無理だ」
すると今度はリンダが。
「何を言っているの。世間知らずのアヤノより冒険者をしていたアタシの方が適任者よ」
最後にシモンが。
「皆で分担してすれば良いのではないか」
結局シモンの言う通り皆で調べる事になり、情報を集める事になった。
シモンは兵士の訓練があるのでダマス公爵を調べるのはバース、アヤノ、リンダがする事になった。
その後にシモンに兵士の様子を聞いて。
「シモン兵士の訓練はどうだ? 」
「200人が集まりました。冒険者のレベルならC級クラスです。今はA級クラスにする為に訓練を厳しくしています」
冒険者たちは魔獣を狩って照明器具などの魔道具のエネルギーになる魔石を売って生計を立てている。
冒険者の階級はE級からA級までと特別にS級までの階級があり、B級で普通の兵士20人を相手に戦える実力がある。
A級で100人S級リンダなら1,000人の兵士を相手に戦っても勝てるだろう。
今いる兵士200人をA級冒険者クラスの兵士にしたならば100倍の1万人の敵と戦えるのだ。
そんな訓練をさせるシモンは鬼教官で俺は兵士が可哀そうに思えた。
それから1カ月後にバースが浮浪者の恰好で飛び込んできて。
「リオン様、ダマス公爵が今夜に麻薬と人身売買の組織のボスと取引をします」
俺は待ちに待った情報を掴んできたので。
「本当か。どこでだ! 」
「ここから近い湖の反対側の森の中です」
その後にリンダが密輸の1人を捉えてアヤノがダマス公爵の側近を引き連れてきた。
連れてきた2人をシモンが拷問をして取り調べ、取り引きする場所と時間を白状し、ダマス公爵本人が、人身売買と麻薬のボスと取引をするのが確実になったのだ。
それからシモンに兵士200人を取引き場所に潜ませて、俺たちも木の上に潜んでまっている。
暫くすると密輸団が鑑定の目で見ると、馬車に人身売買をする若い女性と麻薬を乗せて現れ、少し遅れて護衛の部下を連れたダマス公爵が現れたのだ。
取引が始まりダマス公爵がお金を渡したところで、木の上からリンダが飛び降りてダマス公爵の首に剣を押し当てて。
「動くなー! ・・・・・・」
何が起きたかわからないうちに潜んでいた兵士たちが、密輸団を取り押さえダマス公爵の側近が抵抗した。
バースとシモンが闘い切り殺したのだ。
密輸団のボスが逃げようとしたので俺が姿を現し取り押さえて兵士に渡し、ダマス公爵に向かって。
「残念だったな! 年貢の納め時だ」
ダマス公爵は信じられない様子で。
「第5皇子が何でこんなところにいるのだ」
そう言ってガックリと崩れ落ちた。
こうして極悪人のダマス公爵と密輸団を現行犯で取り押さえたのであった。
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