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17話 確認と説得

「ふあ~」


いつものように昼休みの終わりを教えるアラームで起こされ教室に向かう。


「たちばなく~ん」


教室の自分の席に着くと隣の女子から話しかけられる。早くも嫌な予感しかしない。


「うん?どうかしたか?」


それでも席が隣同士で無視はできないので、仕方なく相手をする。


「いや~。昼休み舞の所に行って色々話聞いてきたよ~」


この時点で帰りたくなった。


「そのキーホルダー、舞とお揃いだね~」


「なっ!・・・・楠木が言ったのか?」


驚いたが誤魔化しは効かないだろうと思い肯定の意味で質問する。


「ううん。舞は何も言ってないよ~。朝からキーホルダー見てニヤニヤしてるって話題になってたから、昼休み見に行ったんだよ~。それで戻ってきて橘君のカバン見たら同じのついてるでしょ~。ビックリ~。」


この女子は分かっててからかってきてるのが分かったので、それなら何も反応しない事にする。


「で?用件は?」

「あれ?結構落ち着いているね~。じゃあ、いい話と悪い話どっちから聞きたい~?」


隣の女子は二択を尋ねてくる。個人的にこの隣の子は苦手だ。後ろから刺してきそうなタイプだ。


「なんかどっちも良くなさそうだけど」


「じゃあ、いい話から~!橘君、あの人気者の舞から愛されてるね~。今日はキーホルダー見ながらずっとニヤニヤしてるらしいよ~。で、それがかなり学校で広まってるね~」


「ブッ!本当か?っていうか、それがいい話ってどうなんだ?」


「汚いな~唾こっちに飛ばさないでよ~」


あいつ、本当に何やってるんだ?演技過剰じゃないのか?


「あ~聞きたくないけど悪い話ってのは?」


「・・・・その前に橘君スマホ見せてくれる~?」


「?ああ、別に構わ・・・」


そう言ってスマホを渡そうとした所で、写真の事を思い出して動きが止まる。


「あ~流石にスマホはプライバシーがあるから見せられんな」


「やっぱり待ち受けにしてるんだね~?」


「何が??」


強引に誤魔化すが多分この女子は全て理解している。分かってて聞いてきている。やっぱりこの女子は苦手だ。


「昼休みに舞から見せてもらった~」


くそ、あいつ何で見せてるんだよ。


「あ~勘違いしているみたいだから言うけど~、舞は悪くないよ~。陸上部の私達が無理やり見ただけだから~」


「それでその『キーホルダー』の噂と写真の件で、あの『楠木舞』が彼氏にベタ惚れって話題になってるよ~。特に下級生か~。あの『楠木先輩』の彼氏ってどんな人?って騒いでるから気を付けてね~」


もう最悪だ。頼むから俺の寝太郎生活を邪魔しないでくれと思いながら顔を突っ伏して現実逃避して寝た。





放課後

さすがに上級生の睡眠を妨害してくる下級生はおらず、あれからも快適な寝太郎ライフを送る事ができたが、帰る途中色々な人から好奇の視線を送られていた。それだけなら良かったが、


「橘先輩ですよね」


下駄箱を出た所で女子3人に名前を呼ばれて立ち止まる。


「誰?」


表情を変えずに答える。


ビクリ


「先輩」と言ってきたから下級生だろう3人が少し怯える。

親父より身長は低いが俺も180㎝ある。茜からは「義兄さんは義父さんと同じで顔が少し厳ついので、最初話すのすごい怖かったですよ」と言われるぐらいなので顔と身長で下級生に威圧感を与えているのだろう。3人のうち1人がビクビクしながら一歩前にでてお辞儀をしてくる。


「すみません。私達は陸上部で楠木先輩の後輩です。少しお時間宜しいですか?」


陸上部か・・・ここで逃げると先輩の楠木に迷惑かかるかもと思い苦笑いしながら了解した。


「まあ、少しならいいよ。で?どうした?」


「まず、楠木先輩と付き合ってるんですよね?」


まあ正確には振りなんだが、それをバラす訳にも行かないので、


「そうだぞ。自分でいうのもアレだけど結構みんなに広まってるんじゃないか?」


「1年はそんな事ありませんでしたけど、多分今日の楠木先輩の様子でかなり広まったと思います」


う~ん。あいつと一回話して演技の確認しないといけないかもしれんな。


「それで、私達陸上部の1年はみんな当たり前ですが楠木先輩の事が好きなんです。他にも1年の男子からもかなり人気があるんですよ」


相変わらずの人気っぷりだな~楠木。マジで俺なんかが彼氏の振りしてていいのか不安になってくるな。


「それでそんな人気のある楠木先輩に彼氏が出来たって聞いてどんな人か気になって声をかけさせてもらいました。」


「じゃあがっかりしただろ、あいつの彼氏がこんなんで」


「そんな事ありません。見た目は怖そ・・すみません。ですが、優しそうな人で安心しました。それで一つ気になる事があるんですが、すごく失礼な事を聞きますけど、怒らないで下さいね」


一体どんな事を聞かれるか緊張する。


「橘先輩は本当に楠木先輩の事が好きなんですか?」


「な!・・・なんでそんな事聞く?」


全く予想外の質問にこちらも質問で返してしまう。


「いえ、今日写真を見せてもらったんですが、楠木先輩はすごい楽しそうに笑っていたのに、橘先輩は引き攣った顔をしていたので気になりました」


「・・・・・」


少し言い訳を考える。


「先輩?」


「ああ、いや。舞の事は好きだぞ」


友達としてだけどな・・・まあ、嘘はついていない。


「写真の件は、あいつが結構近くにいたから緊張したからだ。それに良く考えてみろ。あれだけ美人で性格良い奴と俺なんかが奇跡的に付き合えてるんだぞ。俺には勿体ないぐらいだし好きに決まってるじゃないか」


そういうと3人とも納得した表情になった。


「そうですよね。あの楠木先輩が好きになる人ですもんね。すみませんで・・し・・・た」


「?」


話している内に3人の表情がどんどん青ざめてくるので心配になるが、すぐに理由が分かった。


「あんたたち!何してるの!」


俺の後ろから楠木の怒鳴り声が聞こえたので振り向くと怒りの表情でこちらに歩いてくる。


「先輩・・・」「やば!」「・・・」


「修一には迷惑かけるなって言ったわよね!!」


こっちに近づいてくると後輩を怒鳴りつけた。

3人を見ると、俯いて「すみません。」と声を震わせて頭を下げて謝っている。

さすがに可愛そうなので助ける事にして、楠木と後輩の間に割って入る。


「何?今この子達と話してるから邪魔しないで!」


最初の頃のキレ女状態で俺にも怒りながら言ってくる。懐かしい。


「いや、待て、待て。俺がこの子達に話しかけたんだよ」


「嘘つかないでよ!ボッチのあんたが人に話しかける訳ないでしょ!」


後輩が居るのに酷い事を言ってくる。振りとはいえ一応俺の彼女だよな?


「まあ、そんなに怒るなって。寝てるのを邪魔された訳じゃないから別に怒ってないし、迷惑だとも思ってないから」


「でも・・・」


少し勢いが落ちたので、手持ちのカードを切る事にした。少しもったいないが、泣きそうな3人を助ける為だし、まあいい。


「俺としては、キーホルダーと写真の件が広まってる事に色々言いたいんだけどな」


楠木の耳に顔を近づけて小声で話す。


「う・・・・それは・・・・う~」


凄く困った顔で視線を泳がせている。


「この子達を許してくれるなら、その件はもう何も言わないけど」


「それは・・・・う~ん・・・む~・・・・・はあ~。分かったわよ」


すごく悩んだ後、納得してくれたみたいだ。


「お!許してくれるか。ありがとな、舞」


「修一がそう言うなら、分かったわよ。ただし!あんた達次やったら本当に怒るからね!」


「「「はい。すみませんでした。」」」


そう言って楠木に頭を下げる後輩たち。


「橘先輩もありがとうございます」


「すごいですね。あれだけ怒っていた楠木先輩を簡単に止めれるなんて、さすが彼氏さんです」


「お兄ちゃん属性すごいですね」


・・・・うん?お兄ちゃん属性って何だ?


「ほら、あんた達部活行くわよ。じゃあね修一」


「ああ、舞も部活頑張れよ」


後輩3人も俺に頭を下げて楠木の後をついていく。


「先輩の彼氏優しい人ですね」


「威圧感あるのにあの優しさギャップがすごいですね」


「橘先輩を私に下さい」


「あげないわよ!」


その様子を見送った後、俺も家に帰った。





家に着くと、夕食の準備をしている茜から大事な話があると言われ、リビングで話をする。


「義兄さん、純君に本当の事を言う覚悟を決めました。ですので、次のデート一緒にきてもらっていいですか?」


「ええ?デートについてくのか?邪魔してるみたいで気まずいぞ」


「いえ、違います。舞も誘ってダブルデートって形にすれば大丈夫です」


「それならいいけど。舞は大丈夫なのか?」


「今度私から話をしておきます。多分舞も純君も部活があるから春休みになってからだと思いますけど」


「まあ、特に予定もないから別にいいぞ。舞には茜から言っといてくれよ」





「こんにちは。おばさん久しぶりです」


「あら~茜ちゃん。久しぶりね~。どう?新しい家族は?」


「二人とも見た目はちょっと怖いですけど、すごく優しいですよ」


「そう、それは良かった。あっ!上がって。上がって。舞なら自分の部屋にいるわよ。飲み物これね」


「ありがとうございます。じゃあお邪魔しま~す」


そう言って自分の家のように慣れ親しんだ家にあがります。勝手知ったるもので、いつものようにおばさんから飲み物を受け取って舞の部屋に向かいます。


「舞~開けて~」


両手は塞がっているので、舞に声を掛けて開けてもらいます。


「はーい。いらっしゃい。なんか茜が来るの久しぶりね」


そう言って部屋に招き入れて貰ってからいつもの定位置に座ります。他の友達なら前置きや他愛ない話をしてから本題に入るのですが、私と舞の関係ならそんな事はせずにすぐに本題に入ります。表情を引き締めて舞に話しかけます。


「舞。大事な話があるの」


私の顔を見ると不思議そうな顔をする舞ですが、私が真剣だと分かると真面目な表情になりました。


「どうしたの?そんな顔して。何か悪い話なの?」


心配そうに聞いてきますが、多分私が何を言うのか分かっています。それでもここで誤魔化してくるという事は触れてほしくないのでしょう。ですが、私はここで聞かなければ、舞が絶対後悔します。私の為にこんな変な関係にしてしまったのです。一旦、元に戻さなくてはいけません。


「いつからなの?」


これで幼馴染の親友は私が何を聞きたいか分かってくれるはずです。


「・・・何が?・・・・って言ってももう分かってるんだよね」


頷く事で返事をします。


「はあ~。本当に何でバレちゃうかな~」


舞が本当に困ったように言ってきます。


「・・・・おばさんとあいつのお父さんのデート見に行った後からかな」


「そんなに早かったの!何で言ってくれなかったの?」


「言えるわけないじゃない。あの頃の茜、色々余裕なかったでしょ」


たしかにあの頃は親の再婚で男の人と一緒に暮らす事が不安であまり余裕がなかった頃です。


「でも・・・・ううん。そうだね。余裕なかったもんね。ごめんね。後、私のせいでこんな事になっちゃってごめん」


「私のほうこそごめん」


よくわかりませんが、何故か舞から謝られました。


「なんで、舞が謝るの?舞は何も悪い事してないよね?私の為に色々協力してくれてる

でしょ」


「違うの。修一の事好きって気づいてから、少しでも仲良くなろうとしたけど、あいついっつも寝てるから全然進展なかったの。そんな時に小笠原と茜の喧嘩があったからそれを利用して仲良くなろうとしたの。最低だよね、私」


そうなんだ。あの時そんな事考えてたんだ。


でも舞がどう思ってようが、それで純君と仲直りできたのは事実です。

「別にいいよ。結果的に純君と仲直りできたし。舞が協力してくれなかったら多分私達駄目になっていただろうし。・・・・だからこの話は終わり、先の話をしましょう」


このままでは謝罪合戦になって前向きな話ができそうにないので、強引に話題を変えます。


「取り敢えず次のデートで舞達とのダブルデートって事にして、その時に純君に本当の事を言うね」


自分の中で決めた事を舞に話します。


「そっか。茜は覚悟を決めたか~。・・・・でももうちょっとだけ言うの待ってくれない?修一ともう少し恋人でいたいんだ~。駄目?」


少しいたずらがバレた時のような顔でお願いしてきますが、私は首を振ります。


「舞の為なら私ももう少し待ってもいいんだけど・・・多分学校始まったら義兄さんから純君に本当の事を話すと思う」


ここで誤魔化しても意味がないので義兄さんから言われた事を正直に舞に話す事にしました。


「ええ!何で?」


舞は想像もしていなかったのでかなり驚きました。私も最初義兄さんに言われた時はかなり驚きました。


「ええっと。『さすがに3年になると受験があるし、舞も部活の最上級生になるからこれ以上迷惑はかけられない。小笠原に本当の事言っても大丈夫だって舞も言ってたし、茜が言わなくても俺から伝えるから。それで何か問題あれば俺が小笠原と話して絶対解決してやるから心配するな』って義兄さんに言われたの。」


義兄さんに言われた事を伝えると舞は頬を膨らませてプルプル震えています。


「もう!何なのよ!あんたの兄貴!いっつも優しさが斜め上なのよ!茜もあいつの妹なら私の事じゃなくて私の気持ちを考えるようにしっかり教育してよ!」


日頃から色々溜まっていたのか、爆発してめちゃくちゃ言ってきます。



舞が落ち着くまでしばらく待ってから話合いを再開します。


「落ち着いた?それじゃあ、デートの日は途中で別れて私は純君に本当の事言うから、舞は義兄さんに告白してね?」


私はさらりととんでもない事をお願いします。これで気づかずにOKしてくれれば舞を勢いで押し切れます。


「うん。わか・・・・ってええ!茜何言ってるのよ?告白?無理無理!」


残念気付かれました。仕方がないので、説得します。


「舞なら大丈夫だって。絶対OK貰えるって」


私としては十分勝機はあると思っているので、結構軽い感じで提案します。何と言ってもあの「楠木舞」です。みんなから人気があり美人で有名な舞が告白したら義兄さんでもすぐに落ちるでしょう。なんて考えていると、


「それは無い。私の評価マイナスって直接言われたし」


「・・・・えっ?」


その話は初耳で笑顔が固まります。


「そ、そ、その話初めて聞いたよ。いつ?本当に義兄さんそんな事言ったの?」


「初めの頃だったかな~小笠原が乱入してきて、茜が小笠原と話してた時だったかな?私と茜の評価マイナスだって言われた」


義兄さんにそんな事言われてたなんて、私もショックを受けます。・・・ですがよく考えればその前の日に勘違いで怒らせたからだと思い当たります。あれ以降義兄さんが怒った様子はありませんし、一緒に暮らしてからも私に対してそんな素振りは見せた事がありません。舞に対しても私が見ている限りでは困った顔はしても怒ったりした様子はありませんでした。


「舞はそれから義兄さんが怒ったの見たの?」


「ううん。でも付き合ってるってバラした時やこの間の初デートの件がバレた事は多分怒ってると思う。修一は怒ってないって言ったけど」


舞はそう言いますが、一緒に暮らしている私は少し納得できません。今晩辺り義父さんに義兄さんが怒るとどんな感じになるか聞いてみる事にしましょう。


「それで評価をマイナスからプラスにする為に付き合う振りを提案したって事?」


そう言うと舞はコクリと頷きました。最初にその作戦を私の部屋で提案してきた時はかなり強引に説得してきた事にようやく納得できました。

それはいいとして、最初はマイナスだったかもしれませんが、今では義兄さんの中で舞の評価はかなりいいはずです。


「心配しているようだけど、多分義兄さんの中の舞の評価はかなり高いと思うよ。いやむしろ家族を除けば一番じゃないかな?」


それは掛け値なしにそう思います。まあ、一番なのは義兄さんに友達がいない事もありますが・・・


「さすがにそれは言いすぎよ。マイナスからプラスになったかなってぐらいだといいなって私は思ってるけど」


低っ!自己評価低すぎるよ~、どんだけ自分に厳しいの。それなら舞の状況をはっきり分からせないと。


「舞、それは評価低すぎるよ。今から舞の状況をはっきりさせるね。まず家族以外で義兄さんが一番よく話をするのは誰だと思う?」


「・・・・・私?」


「なんでそこで疑問形になるの!舞しかいないでしょ、自身を持って!義兄さん自分でボッチ自称してるくらいだし友達いない事舞も知ってるよね。だからこの時点で舞が一番義兄さんと仲がいいの。分かる?」


「うん」


「という事は、一番の仲良しがマイナスからプラスになったぐらいの評価だと思うの?」


「う・・・ん?あれ?・・・もしかして私・・・・結構高評価な・・の?」


「そう、高評価なの!だいたい嫌いな人とお弁当の食べさせあいっこしたり、バイクで二人乗りすると思う?」


「・・・そっか・・・そっかあ。私修一からの評価いいんだ~えへへ~」


ようやく自分を正しく評価できたみたいで舞はだらしなく笑います。舞の気分は上々ですがここから落とさなければいけません。


「それじゃあ義兄さんと恋人の振りが終わってから告白しなかったらどうなるか考えてみて」


「・・・う~ん。友達になる?」


「そうだね、二人の中ではそんな感じになるね。でも周りからは別れたって思われてるって事を考えると」


「・・・!修一にアピールしてくる子がでてくる?」


ようやく舞が気づいてくれました。いや、本当は舞にアピールしてくる人が増えるのですが、こっちはまあいいでしょう。いつもの事です。


「そう、今までは彼女がいたから遠慮していたけど、別れたなら関係ないよね?更に義兄さんは今、かなり下級生から注目されているって純君から聞いてるよ」


そうです、義兄さんは舞と付き合う振りを始めてから一躍有名人になったのです。・・・いや前からは別の意味で有名でしたが。なにせ入学から告白を断り続けてきた『楠木舞』と付き合いだしたのです、しかもその人物の渾名が『寝太郎』で顔も性格もよくわかっていない相手です。更に『寝太郎』よりも『楠木舞』の方が惚れているという噂も流れてます。私も義妹じゃなければ絶対どんな人か気になっていたと思います。しかもこの間の初デートの一件で下級生からお兄ちゃんポイントが振り切れている人等とんでもない噂を後輩から聞いたと純君から教えてもらいました。


「や、やばいわよ!茜!これは本当に駄目!修一は私の彼氏よ!」


「だから、そうなる前に告白しなきゃ。分かった?」


「うん!分かったわ!頑張るわ」


よし!これで舞が告白すれば多分上手くいってくれます。義兄さんが例えその時は断っても恐らく告白する事で舞を意識し始めるはずです。そう思って私は安心していました。



家族でご飯を食べている時にふと舞との会話であった疑問を思い出し、義父さんに質問しました。


「そう言えば、義父さんも義兄さんも私達と暮らし始めてから一度も怒った事ありませんけど、怒るとどうなるんですか?」


「私も気になるわ~」


そう言うって事は母さんも知らないんだと思い少し驚きました。それぐらい二人は怒らないのか~。


「ああ、それなら修一は怒ると、挨拶以外は「ああ」、「いや」、「いらん」とか長くて3文字の会話しかしなくなるな。ああ!あと夕飯に焼魚が連荘で出るんだから分かり易いぞ」


それは義父さんが怒らせた時だけです・・・でもいい事が聞けました。少なくとも私が見ている限りでは舞に怒った事はなさそうです。


「親父は怒るとすぐに分かるからいずれ見れると思うぞ。ちなみに最近マジ切れさせたのは茜だから」


ええっ~。


なんか怖い事を言って義兄さんは部屋に戻っていきました。


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