6 出会、餌付け、可愛いは正義
スミマセン、7話が先にあがってしまってました。
読んでしまった方申し訳ありません。
エイルシーネの森を南に歩きながら、ルフォンを目指して3日がたち。
魔物に襲われながらも撃退を繰り返し、アイテムボックスに魔物の素材も増えて、充実した日々をおくっています。
ホワイトサーペントの他に、ブラックサーペント、グランドベアー、ミノタウルス、コカトリスなんかなも遭遇したりして経験値もあがってます。
コカトリスの時は流石に焦った、石化のブレス不意打ちで浴びちゃって、オールフォーワンが無かったら確実に死んでたわ。
(テウト、南の区域に入るまで後どれくらいかかる?)
《このペースで行きますと後7日程かかります》
(そんなに!?)
《マスターが居た位置はエイルシーネの森の西区域中腹地点に当たります》
(そうなの、もう少し早く言って欲しかった。
まぁ、ガーデンルームとテントあるから野宿とか心配しなくて良いから別に良いんだけどさ)
テスト使用も兼ねてここ数日はテント使って野営してみてるけどこれがまた快適で、勿論ガーデンルームに居たほうがより安全何だけど、テントもなかなかに快適で結界石のお陰で魔物は入ってこれないしで楽だし、何より冒険してますって所が気に入ってます!
魔物との戦闘も自分の経験になってるし、魔物倒してるおかげで久しぶりにお肉食べられて嬉しかったりしてます。
最初は魔物を食べるなんて抵抗があったんだけど、食べてみたら美味しいのよコレが!!ミノタウロス何かは牛肉だしコカトリスも鶏肉だし運良くコカトリスの卵が手に入ったんだけど、これがまたメチャクチャ美味で最高でした。
でも特に美味しかったのが、ホワイトサーペントだったんだよね
鶏肉みたいで、サッパリしててさサラダにしても美味しかった。
森の中をテウトナビに従い歩くこと数時間、湖に到着しました。
(この辺で、お昼にしたいんだけど大丈夫かな?)
《問題ないと思われます、魔物の気配はありません。》
(では、この辺に前に作っておいたゴザをしいて、休憩しよう!)
今朝作っておいたお弁当!
オニギリにホワイトサーペントの唐揚げ、卵焼き!!
デザートに果樹園で採れた、うさリンゴ!
ホワイトサーペントの唐揚げを楽しみにしてたのよ!
ホワイトサーペント鶏肉みたいだったから、絶対に唐揚げもイケると思うんだよね!!作りすぎたのはしょうが無い!!食べきれなかったらアイテムボックスに入れておけば大丈夫だし!!
では、いただきます!!
美味しい!!ヤッパリ私の目に狂いは無かった!!最高!!
「キュイ」
「フヘ?」
ジーーーー
「キュイキュイ、キュキュイ」
ジーーーー
「ちっちっちっ、怖くないよ〜コッチおいで」
どうする?ア○フル〜なんてフレーズが過ぎったんだけど、白い身体の少し大きなヤモリが湖から顔を出してコッチを見ています。
何か、訴えたいるみたいですが…コイツ、メッチャ可愛いぃ。
思わず呼んじゃったんだけど、近づいて来てくれたしクリクリの目がまた、可愛いのって。
お弁当箱を気にしてるからもしかしたら…。
「コレが食べたいの?」
「キュイ」
(テウト、唐揚げあげても大丈夫な子?)
《問題ないです》
「良いよ、あげる」
「キュッキュイ」
「ヤダ、この子マジで可愛い。オニギリも食べる?」
「キュイ」
癒やしだわ〜よく見たら、白じゃなくて光の加減で色が変わってる見たいだけど、アタシ爬虫類好きなんだよね。けど最近ホワイトサーペントとかブラックサーペントとかデカくて凶暴な魔物しか見てなかったから、この子の可愛さが染みるわ〜。
「このオニギリ?もう一個貰っていいか?」
「良いよ、もう一個あげる。……喋りましたけど、この子」
《マスター、ソレはイピリアと言う精霊です》
「精霊なのこの子!!」
《イピリアは雨呼びの精霊とも呼ばれて、水、雷属性の精霊です》
テウトに聞くと、本来は沼に住み1年に一度だけ地上に上がってきで雨を呼ぶ精霊で、イピリアの住む沼に足を踏み入れると、その年1年乾季に見舞われるらしい。
本来七色に輝く大きなヤモリの姿をしているらしく、体力と精霊力を節約する為に小さくなっているそうで、こんなに可愛いのに上位精霊なんだそうです。
「アタシ、踏み入っちゃったケド……大丈夫?」
「大丈夫、オイラ引っ越し中だし、ここオイラの住かじゃ無いから。美味しそうに食べてたから、思わず声かけただけ」
「そうなんだ、デザート食べる?」
「食べる!!」
「精霊も引っ越しするんだね」
「ううん、基本はしないよ。オイラ西の国にある沼に住んでたんだけど、人間が馬鹿な事してランウェルウ様怒らせたみたいなんだ。だがら、何かある前にエイルシーネの森に逃げてきた」
オット、あの事件の被害者がココにも居るよ。
ランウェルウ様確かに怒ってたし制裁準備万端みたいだったしな。
可哀想に、住処を引き払うまでして逃げてくるとは。
ロザンダだっけ?本当に潰れないかな…?
「ありがとう、美味かった。お前、人間なのに何か違うな、ランウェルウ様に少し気配が似てる」
「アタシは、普通とは違うかもね」
自分が異世界から来たことランウェルウ様に保証人になってもらった事などを説明したら、驚いて狼狽えてって大変だった。
可愛い姿しているけど上位種精霊、ランウェルウ様の怒りを敏感に感じ取り、敵対した者達には基本力を貸さずに近付かない事にしているそうです。
「今回特に激怒されていたから、変だなとは思ってたんだ。お前も大変だったな」
「ありがとう、わかってくれる!」
「安心しろ、ランウェルウ様の気配を敏感に感じ取った上位種族達は西から移動するか、精霊王国シフィールに引っ込んでる筈だから」
(テウト解説して)
《精霊、妖精が居なくなるとその土地の環境を整える役割の者が居なくなり、雨が振らず土地が痩せ不作などが続いたりします》
(なるほど)
無くてはならない存在の妖精、精霊がいないと精霊力などが足りずに魔法の発動とかも難しくなったりもするみたいで、折角召喚した勇者達に魔法を教える事も困難になるし、それに気づいたら他国から支援なども受けられなくなる。
ランウェルウ様の怒り恐るべし、これ以外の制裁もしているらしいから、ロザンダ王国は破滅に向かって行く見たい。
「……お前気に入った!!名前なんて言うんだ?」
「アタシ?アタシは桜咲綺羅、キラって呼んでね」
「キラ!オイラ、キラについていく!!」
「えっ!?」
「メシ美味いし、何よりランウェルウ様が護ってるならオイラも護ってやるよ!!」
やだ、後ろ足で立って胸張ってる可愛いぃぃ!!立ってるの可愛いぃぃ!!
てか、精霊連れても大丈夫なの!?誰かに怒られたりしない?
でも、クリクリの目で首かしげてこっち見てる!!可愛いぃぃぃぃ!!
駄目だ、こんな可愛い子置いていけない!!何かあったら、ガーデンルームに居てもらえばいいし大丈夫だよネ?ね!!
「一緒に行こうね」
「おう!オイラに任せとけ!!こう見えて強いんだぞ!!」
《マスター、イピリアを使役した事で条件が満たされてエクストラスキルが開放されました》
「え……えェェエエ工!!」
ランウェルウ様もういりません!!本当にもう、十二分です!!大丈夫です!!
だから、アタシをこれ以上チート人間にしないでーーー!!