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第九話 躊躇
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「…キロ…ヲキロ…起きろ!」
「ふぇっ!?」
「…起きたか」
ねむ…なんでこんな時間に…
「もう極火だ。行くぞ」
…そうだ。今日僕は、人を殺すんだ。
「どうした、頭痛でもするのか」
殺さなきゃいけない。支配するために。
「…悩んでいるのか。殺すことを」
「…うん…なんとなく分かってたつもりだったけど、やっぱり…」
僕には、殺せない。
「…無理に協力しなくても良い。これは全て、俺がすべき事だ」
彼は怒ったような、でもそれと同時に悲しんだような眼をしていた。
僕はこの眼を見たことがある気がした。
復讐する者の、眼。
彼には周りが見えていない。きっと都主なんて見ちゃいないんだろう。支配だって復讐のための方法で、目的じゃない。そんな風に思っているんだろう。それなら。
僕も協力しよう、彼の復讐に。
彼が殺したいと願う者を殺せばいい。
僕は暗い感情を心に渦巻かせながら、彼に命を捧げることを決意した。
「…ごめん、行こうか」
僕は彼にその意思を伝えるように、返事をした。