メンヘル魔女との出会い
初投稿なので、誤字脱字多いかもしれないです。
ご報告いただけると嬉しいです。
「私と結婚してください。」
なんだこの女、俺が鎖に繋がれてるのが見えないのか?
目の前にいる魔王軍幹部の大魔法使いオズワルド様は頭がわいているんだろうか?
そのうえ、俺が鎖に繋がれてる理由も理由だ。
こいつらの王である魔王に歯向かってその結果がコレだ。というか、魔王と闘ってるときお前いただろ。その相手に結婚申し込むとか頭大丈夫なの?
「そんな…なんで何も答えてくれないの?」
とはいえ、確かに無視はどうなんだろうと思い、口を開く。
「結婚したくないです。」
当然だ。なんでよく知りもしないヤツと結婚せにゃならんのだ。しかも、魔王幹部ときた。
「うん、そうよね。式場はどこがいい?」
耳腐ってんのかコイツ。
「いや、だから、結婚はしないって___」
「うんうん、子供は何人がいいかな?」
「あの、だからな___」
「家は一軒でいい?魔界一丁目にいいログハウスがあるの!」
「だかr___」
「あ、お金の心配は大丈夫!私こう見えても魔王様に認められて幹部入りしてるの!」
「知っとるわあああああああああああ!!!分かってるから俺の話も聞け!俺はお前と結婚しない!」
「きゃっ!DVね!DVなのね!」
「頼むから話を聞いてくれ!家庭内じゃないしな!」
どうして俺は鎖で繋がれてるだろう?これがなければゲンコツ食らわせてやれるのに…!
「大丈夫…?そんなに息を切らしてどうしたの?」
「お前のせいだけどな…?まあいいや、とりあえず少し話し合おう。」
「家族会議ね?」
「ちが…もうそれでいいわ…。」
「私家族会議って初めてで楽しみ!」
やめろ笑うな笑うと可愛いなオイじゃなくて、
普通に意見を伝えるところから始めるか…。
「まずな、俺たちは結婚しない。それはオーケー?」
「ノーね。結婚は決定事項よ。承認もあるわ!」
ドヤ顔ムカつく…。って、承認?
「承認した覚えがないんだけど…?」
「え?だって私があなたを愛しているからあなたも私を愛してるでしょう?」
___め、メンヘラだあああああああああああ!!
謎の超次元理論すぎる!こんなのが幹部で大丈夫なのか魔王軍!
「愛してねぇよ!」
「離婚の危機ね!ハンコは押さないわ!」
「結婚してねぇから!」
「私が愛してるんだから、あなたも愛しているのよ!」
「愛してねぇって!」
「離婚!?嫌よ!」
無限ループって怖くね?などと考えていると___
『魔王軍幹部オズワルド様、魔王様がお呼びです。玉座までお越しください。』
目の前のメンヘラを呼ぶ放送が入った。
「呼ばれちゃった…また来るね、ダーリン」
もう来んな。
「ダーリンじゃない。」
「じゃあ、あ・な・た?」
「やめんかい!名前でいいよ名前で!」
さすがにダーリンやらあなたよりは名前の方がいい。
「………だって知らないんだもん。」
突然しょぼくれ始めた、コロコロ表情の変わるやつだな。
「エルドだ、エルって呼ばれることもある。どっちでも好きな方で呼べよ。」
「___わかった、絶対また来るね!エルド!」
そういってメンヘル女はパタパタと走っていった。ホントにもう来なくていいんだけどなぁ…。