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プロローグ
激しい雨が地面を叩く。空は真っ暗で、それに反比例するように舞台上がライトで照らされていく。ただ、その光景はこれから特別なことが起きる予兆を感じさせる凄みがあり、観客達はこの地球には自分しか存在していないような静けさを感じていた。2010年 K大学 学園祭、ストリートダンスサークル「town smoke」の最後のショーが始まろうとしている。今回の物語に登場する若き青年達は何もないが何かが始まろうとしている舞台を期待に満ちた顔でじっと見つめている。
「さあ!今年の学園祭もとうとう次のショーで最後となりました。」