2話
アイと別れた俺ゎ町に出掛けたわけだが…。
「うーん、どこだここ?」
絶賛迷子中だったりする。
しかも周りゎ朝のはずなのに真っ暗だし、空気がなぜか重い。
「んー、どうしようか、ん?あれは?」
あれ?こんなとこに店あったか?
なんか他の店と比べて異様な雰囲気出してるな。怪しい!すごく怪しい!入るか迷うな。
カランカラン!「失礼します、誰かいますかー?……………!?」
俺は、結局好奇心に勝てず店に入っていったら、そこには床にうつ伏せで倒れてる老人がいた。
「大丈夫ですか!?」
「うぅ……」
俺は助けを呼ぼうと外にでようとすると足を捕まれ、何か言おうとしていたので、しゃがんで聞こうとしたら
「は…た」
「はた?」
「は…腹…へった」
「へ?」
なんだ、腹へっただけか、紛らわしい。
俺は、奥のキッチンを借りて老人に手料理を振るまった。
◇◆◇◆◇◆
「いやー誰か分からんが助かったぞい」
「いえいえ、勝手にキッチン借りてすいません」
「大丈夫じゃよ、ところでお主は誰じゃ?」
「まだ自己紹介がまだでしたね、私はナツといいます偶々通りかかった迷子です」
「かっかっか!迷子でここに来るか!珍しいの、ワシゎワイゼンじゃしがないじじぃじゃ」
まるでここに来るのができない言い方だな、まぁ今ゎそれよりも
「ところで、なんで倒れていたんですか?」
「それがの、新しい魔術を作っていたら、丸4日間ぐらい飲まず食わずで気づいたら倒れていたのじゃ」
飲まず食わずで4日間てどんだけ集中してたんだよ
「魔術師の方なんですか?」
「魔術師であって魔術師ではない、わしゎ付加術師じゃ」
「付加術師?魔術師ではないんですか?」
「知らんのもムリはない。この世界ではわししか扱えるものがいないからの」
へ?使えるのがワイゼンさんしかいない!?
「遥か昔の時代には、多くはないものの今よりは扱うもの者は多くいたのじゃ…だが」
「だが? 」
「付加術師はのぉ、他の魔術とはちがってメイン職ではなく、サブ職じゃ。そして、己の付加術すべての記憶を他の人に渡すことで初めて使える魔術なんじゃよ」
「な!?それってつまり!」
「そうじゃ、いつかは付加術師は消える魔術なのじゃ」
やはり!黒魔術などの一般的な魔術師はメイン職になり、誰かに教わらなくても使える。だが付加術師は記憶を誰かに貰わないと発動できないとなると、ワイゼンさんが仮に誰かに付加術の記憶を渡しても記憶がもうないから二人目には渡せないということ。
「じゃが付加術師は他の術師とは違いサブ職なのに桁外れに強い!」
「付加術師って名前からするとサポート系ですよね?」
「その認識であってる、じゃが何百年間も記憶での引き継ぎによる方法でしか使用できない魔術じゃったから新しく作られていき今ではすごい数なんじゃよ、それに使い方次第では付加術師だけでもだれにも負けん!たとえ世界中を相手にしても…だ」
付加術師の話しをしてくれているワイゼンさんの顔はとても誇らしげだ、でもたまにみせる悲しい表情とても痛々しい。
「………」
「でもどんな強くてもやはり年には勝てんわい、本当はさっき話した倒れていた理由は嘘なんじゃ、最近どうも体が言うこと聞いてくれん。だがこのままでは、死ねぬ!今ではワシ一人しかいない付加術師を絶やすわけにはいかんのだよ、折角さっき記憶引き継ぎ以外での付加術ができあがったのじゃこれでみなも付加術が使えるようになるんじゃ!記憶はないからオリジナルよりは劣るがこれでまたあの時代のように増えるんじゃ!なのに!」
俺ゎそれを黙って聞く。
「だがワシには命を一秒でも長らえる魔力しかない、それを行うには魔力足りんのだよ、かっかっか!よる年波にはかつて最高峰の魔術師と呼ばれたワシでも太刀打ちできんわい」
「…………ワイゼンさん」
「のぉナツよ、老い先短い老人の頼みを聞いてくれないか?」
「できることなら」
「かっかっか!お主ならできるさ!ここまでたどり着くことのできるさお主なら」
さっきもここにくることができなみたいな言い方だったが、何かあるのだろうか?
「わかりました、やらさていただきます」
「すまなんだ、では、やるぞ」
「なにを……」
俺は、なにをするか問おうとしたが、ワイゼンさんの周りに渦巻く虹色の霧状のもやに心奪われ気づいたら俺の周りに渦巻く虹色の霧状のもやがあった。そして瞼がどんどん沈んでいく時にワイゼンさんを見るとワイゼンさんは俺にありがとうと言った様な気がして俺の目には暗闇しか見えなくなっていた……。