禁断の恋
イケメンに告白されました。でも、私は「はい」と言えませんでした。……何故でしょう。
「今日、俺さー誕生日なんだけど」
机に宿題のテキストを広げて、彼が一言つぶやいた。
教室の中には、私と彼しかいない。
どうやら、先ほどの言葉は、私に向けられたもののようであった。
「……おめでとう」
私は、言葉で祝ってあげることにした。言葉はタダだし。
「プレゼントは?」
ずいっ、と彼はこちらを向いて手を出してきた。なかなか図々しいな、お前。
「……無いよ」
「……他の子は言わなくてもくれたよ」
だから何だ?モテアピールはいらん。無駄口叩いてないで、早くそのテキストをやったらどうだ。
「誕生日、今知ったし」
「なんかお祝いしてよ」
駄々を捏ねるな。でかい図体でうっとおしい。
「やだ、めんどい」
「じゃあ、誕生日プレゼントってことで、今日から俺と付き合ってよ」
「…はぁ?」
放課後の教室で、私は告白されました。
相手は、男子バレーボール部の部長。身長が186㎝もあるイケメン。
私、身長165㎝…普通より高め。
普通では考えられないような『幸運』に、思わず周囲を見回してしまった。
「どうしたの?」
「…いや、その」
……罰ゲームかドッキリだと思って確認したが、誰かがいるような気配はない。
それに、目の前の彼の様子は、口調こそ軽いが冗談とは思えなかった。
「ごめんなさい…」
……私には現在、彼氏はいない。
だが、断りの返事しか口に出せない。
「…なんで?俺のこと嫌い?」
「嫌いではないよ……」
顔と身体付きだけなら、最上級。むしろ好みにどんぴしゃりだよ、うん。
でも、気持ちには答えられない。
……だって
「先生!俺、先生が好きだ!!」
「……さっさと提出物出しなさい」
彼は私の教え子だから。
普通の話を書いてみました。オチがなくて不完全燃焼ー。
時間ができたら全五話くらいの話にしたいです。
ネタはあるが練れていないのです。