表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/77

言質

初めて伺ったグレゴリーのおじい様のお屋敷では、

おじい様と、こちらのご家族が待っていてくれた。


「初めまして。

私はジェフ・エトワール。

あなたの母の弟にあたります。

それから、妻のミランダと、息子のフィル。

その弟のグレイグと、娘のキャシディーです。」


「初めまして、ジュリエッタです。

この度はお招きありがとうございました。

しばらくお世話になります。」


それから、お付きの3人ですと、ルイ―ザ達を紹介した。

最もローナたちは、おじい様と顔見知りでしょうけど。


やはり姉弟だけあって、おじ様はお母様にどことなく似ている。

おば様に当たるミランダさんは、メチャべっぴんさんで、

つまり3人の子供も、整った顔立ちをしていた。

もっとも子供と言っても、年は私と大して違いそうもないけど。


「初めましてジュリエッタ。

僕は長男のフィル・エトワール、24歳、独身です。」


なるほどなるほど。


「僕は次男のグレイグ、20歳、同じく独身です。」


はい、私もまだ独身です。それが何か?


「私はキャシディーよ。

年は16歳。

よろしくお願いします。」


一番下の彼女も、愛らしい笑顔で自己紹介をした。

ホント、可愛らしいわ。


「よろしくお願いしますキャシディーさん。」


「どうかキャシディーと呼んで下さい、お姉様。」


いきなりの、お姉様発言。

まあいいか、可愛いから許す。

奥様は、どうやら恥ずかしがり屋さんのようで、

はにかみながら、自己紹介をしてくれた。

お母様とは大違いだなぁと思った。


多分、私とのつながりがある親戚は、沢山いるのだろうけど、

おじい様が気を使ったのだろう、

私のお披露目は家族だけだった。


そうれから年かさの近い者の方が気を使わないだろうと、

子供達(?)だけで屋敷の中を案内してもらった。

(ローナもお付きとして一人だけ付いて来た。)

そして分かったこと。

この上の二人はあれだ、スティールに繋がる物がある気がする。

人種がスティールに似ている。

きっと同種だ、要注意人物だな。

…………。

そう言えば、あれからスティールはどうしたかな。

ここを訪れ無いと言う事は、そのまま国元に戻ったのか…。

開放されたと言う思いで、私は安心感で満たされている半面、

ほんのちょっぴり物足りない、空虚な気持ちがする。

この気持ちは一体何だろう。

今までの緊張感の反動だろうか。

まあいいわ、とにかく私は自由だ。


「このお部屋は、おじい様がお姉さまにと用意したお部屋です。」


一つの扉を開け、キャシディーがそう言う。

部屋の主色は淡い水色。

パッと見は男子の部屋に見えそうだけど、

中には巧みにピンクが織り交ざり、

やはり女の子の部屋に見える様にしてある。

きっとおじい様に、私は本当は水色が好き。

そうお話したのを覚えていてくれたのだろう。


「でも、私は余りここに留まらないのに、

部屋まで用意していただくなんて………。」


「えっ、お姉様は帰ってしまうの?」


「ええ、お仕事が有りますからね。」


「そんなにお若いのにお仕事を…。」


キャシディーはそう言いながら、自分の兄達をちらっと見る。


「キャシディー、俺達だって仕事をしているぞ。」


「あら、何の仕事をしているの?」


「父上に就いて、領地や伯爵としての仕事を学んでいる。」


ほほぅフィルさん、あなたその年で、

実際に仕事をなさっているのではなく、学んでいるですか。

やはりスティールに似てますね。

甘ちゃんすぎます。


「だって、パーティーだ何だって、遊び歩いてばかりいるって皆言っているわ。」


「パーティーだって伯爵としての仕事の一環だ。

誰がそんな事を言っている。教えろ。」


確かにそうかもしれないけど、そう詰め寄られては、キャシディーがかわいそうだ。

そう思ったが、キャシディーも負けてはいなかった。


「お父様は、いくらパーティーの翌日で疲れていようとも、

お仕事には必ず行かれます。

お兄様達の様に、頭が痛いだ疲れただの言わず、

しっかりとお仕事をされています。」


なるほど、ろくでなしか。

これは叩き直す必要が有るのだろうけど、

時間が無さすぎる。


「実は私は、国で教室を開いておりますの。

もしよろしければ、一度ご覧になりませんか?」


「あなたが経営なさってるんですか?」


「ええ、一応代表は私となっております。

紳士淑女を育てる場所ですの。

でも、色々な方のお力を借りて、成り立っておりますのよ。

講師の方も様々で、とても勉強になりますの。

そうだわ、短期間でも経験されてみませんか。」


「あなたにお世話になるのですか?」


「はい、私を始めとして、ここに居るローナと、とても有能なルイ―ザや

スカーレットと言うとても見目麗しい方もいらっしゃるのよ。

ちなみにルイ―ザとローナも独身です。」


「そ、それはぜひ教えていただきたい。」


「はい、喜んで。」


言質は取りました。

では、特別レッスンで私だけじゃない、

ルイ―ザやローナにも得意分野でじっくり教えて貰い、

スカーレットにも、秘書代わりに使ってもらってぇ、

スパルタで経営や経済を叩き込んでもらいましょう。

あなた達は、実家で可愛い可愛いで育てられた口でしょう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ