Getされた先には?
気が付いた時には、私は知らないベッドで寝ていた。
とてもゴージャスなフカフカのベッドだ。
フカフカの心地の良い布団を振り払う。
体を起こすととても気分が優れている事に気が付く。
もしや、こんなに豪華なベッドで寝せてもらえたからだろうか?
「……おはようございます……と言うかここはどこ」
お布団から出たくはないけれども、出ることにした。
お布団から出て見渡すと、ここがどこかの豪華な一室だと言うことが分かった。
天井にはシャンデリア、高級そうな絵画、とても綺麗な壁。
「と言うか何があって……」
私は順を追って思い出すことにした。
確か……プラチナさんとアンバーさんに遊ばないいかと誘われて……。で、遊びに行く途中で美人なお姉さん……アリス・ブラッキアリに話しかけられて……。
それで、拉致られてしまった。
「そうだった……」
アリス・ブラッキアリは木葉の魔女で……攫う前に私を魔女にすると言っていて……。
「……ここに居るのはまずいかもですね」
私はそう確信した。
このままじゃ自分は無事では済まないと。
もしも、魔女にされれば私はきっとプラチナさんやアンバーさんと二度と会えなくなってしまうであろう。
「逃げなきゃ……」
私は窓を見る。
窓の外には広大な景色が広がっていた。
大きな山の岩肌。山肌に降り積もった雪。そして岩肌と山を覆う木々。
一面のどこまでも続くかのような広い草原。
この景色を私の知っている場所に例えるとアルプスの山に近いであろう。
そして今私が居るのは山の天辺にある何かの建物の中だと分かった。
山の麓にはレンガの家々が沢山あった。
「ここって……」
「私の城の中よ」
私の後ろでアリスさんがそう答えた。
私はアリスさんの異様な気配に驚き、飛び上がる。
「そんなに警戒しなくてもいいのよお?」
「……私を元の場所に戻してください」
「駄目に決まってるでしょ?」
アリスさんは笑顔で答える。
「なるほどです……話が通じないタイプの人でしたか……取り合えずです……プラチナさんとアンバーさんが待っているんです……ここから出してください」
「フフフ、それなら一緒に連れて来たよ」
「本当ですか!?」
「ええ、でも……」
彼女は間を少し開けてから冷たく言う。
「無事で済んでいるかしらね?」
「それはどういう……」
「さあね……?」
「……もしアンバーさんとプラチナさんに手を出していたら許しませんよ」
私がそう言うとアリスさんはケタケタと妖怪のように笑う。
「そうねえ……普通は許せないわよねえ」
「何が……言いたいんですか?」
「夜葉ちゃん、君はきっと私を許してしまうよ」
アリスさんがそう言った瞬間、奥のドアがガタン、バタン!!と大きな音を立てて開く。
「行きなよ。二人が待ってるわよ」
私はアリスさんの言葉に引っ掛かりつつも、急いで部屋の外に出た。
「ところで、アリスさん……」
「なあに?夜葉ちゃん……っは!?夜葉ちゃんが声を掛けてくれた!!?」
アリスさんは嬉しそうに顔を赤く染める。
「……アンバーさんとプラチナさんはどこに居るんですか?」