8月9日
相変わらずの夏の熱気で覆われる中、佐々木さんからの集合の合図により、職場から少し離れた場所にある居酒屋に3人は座っていた。
「少し前からすずと付き合っていたそうじゃない。何で教えてくれなかったのよ」
佐々木さんは少し拗ねた様子で僕を攻めた。
「まあ、佐々木さん、良いじゃない。私に免じて許してあげてよ」
「そうね。ってすずも教えてくれても良いもんじゃない」
「しゅんちゃんはいつまでたっても付き合っているって認めてくれなかったのが悪いのよ」
すずさんがこちらに責任転嫁してきた。
「でも佐々木さん、安心して。これからも三人で飲みに行くよ」
「そう?二人が気にしないのなら良いんだけど。目の前でイチャイチャしないでね」
「それはしないでしょ」
僕が答えるとなぜかすずさんが睨みつけてきた。
「何か腹立つ言い方ね。本当はイチャイチャしたいけど佐々木さんの目の前ではしないって、感じで言ってよ」
「痴話話はいいわ。で、結婚するの?」
「そんなの、まだ先の話でしょ」
僕が即答すると、またすずさんが睨みつけてきた。
「また適当なんだから」
「そうよ、こいつは適当なのよ。すず、気を付けなよ」
なぜか2対1で僕が責められるシチュエーションになったので、話を職場の人間関係に移し、極力それ以上余計なことを言わないように心掛けた。
その後、普段と変わらないたわいもない会話を続け、閉店間際でお開きとなった。
そして三人とも酔っているせいか、仲良く三人で腕を組んで駅に向かった。
こんな状況が何となくいつまでも続く気がしていた。




