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uta

ピンクの空の紫雲をかき分け進むオルゴール仕掛けの遊覧船から

海を望むと、アクアマリンの水しぶきをあげるクジラの背中に

跨る私の姿があった


ここにいる私と彼方にいる私、どちらが本物でどちらが偽物なのか

そんなことすらわからないまま、楽しげな私をうっとり見つめている私


ピンクの空の紫雲を見上げたらオルゴール仕掛けの遊覧船がプカプカ

浮かんでいるのがとてもおかしくてついつい大きな声で笑っていた


そこにどんな人が乗っているのかわからないけど

そこはとてもゆったりと過ごせるに違い無い


クジラの背中のゴツゴツにお尻を痛めながら進む私は

見も知らない人に思いを馳せながら、空への憧憬を抱くのでした



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