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3-3話

⑨(残り3時間): 「キノコの栽培所」

GM: 洞窟の中は湿度が高く、じめじめしている。床には滑らないように木の板を置いたりしているが、それすらも苔むして足を取られそうになる。やがて、開けた広間に出る。そこにはきれいに区分けして栽培されるさまざまな種類のキノコが、床だけでなく壁にまで生えている。

ハザリア: 「あ、生えているキノコにあまり触れないように。刺激性のある胞子を飛ばすものもありますから。まあ、命に至るようなものはありませんけど」

トロント: 経験者は語る?(笑)

GM: ハザリアは視線をそらしつつ。

ハザリア: 「そういった知識が冒険者になっても役に立っていますので、問題ありません」

GM: ちなみに、彼女はレンジャー技能を持っています。


(一同笑)


GM: 見ると地面を流れる小川は、この部屋で二股に分かれている。一つは、切り立った壁の上から流れ落ちる滝に。もう一つは、高さ1mほどの道から流れてきている。

ディート: 崖の高さは?

GM: 7,8mといった所です。ルールでは10mの高さになります。冒険者技能と筋力ボーナスで目標値『12』の判定ですね。(ルールブックⅠ123p参照)

ディート: 結構きついな。

トロント: 冒険者レベルと筋力ボーナスなら私がしようか?

ディート: いや、スカウトやレンジャーだと受け身判定ができるから、オレやサンドラがやればいい。上からロープをたらせば、更にボーナスが付く。

カンモン: まずは、もう一つの道から行けばいいんじゃない?

サンドラ: そうだね。そっち見てからでもいいんじゃない。こっちがダメでも、レンジャー技能4レベルで敏捷度ボーナス+2のアタシと、ディート(技能2LV、ボーナス+4)の確率は同じだし。どっちかが成功すればいいでしょう。

トロント: とりあえず、まず狭い道の方を行こう。

GM: はいはい。では、水の流れる通路は低い上に曲がりくねっています。基本的に1人しか並べません。それも中腰です。タビットやグラスランナーくらいなら大丈夫かもしれません。

カンモン: 猫なんですが(笑)

GM: …猫も大丈夫かな。まあ、前の人が邪魔なので、射線が通りませんけどね。さて『地図作成』判定をお願いします。セージ、レンジャー、スカウト技能と知力ボーナスです。ドワーフなら+2のボーナスはいるけど、このパーティーには関係ないですね。

カンモン: 「6」『11』

ディート: 「7」『11』

サンドラ: あちゃあ。「3」で『9』だ。

GM: (内心: 目標値は『8』以上だけど『12』はいかないっと…)では、君たちは距離と方向的に、さっきのダークトロールがいた場所よりも山岳地帯の方へ移動してきたことがわかります。

カンモン: ほう。当たりかね?

GM: しばらく進んでいくと、水が流れ込んでくる場所に行きあたります。見ると、そこは石と木でできたバリケードのようなものです。人が通れるくらいの入り口を封鎖した用に見えます。瓦礫の隙間から空気が流れ込み、のぞくとそこから星空が見えます。

ディート: ほう。バリケードは破壊できそう?

GM: 石や瓦礫を取り除くのは、それを置く場所が必要なので難しそうですが、外に押し出す形で破壊はできそうです。やるなら冒険者レベル+筋力ボーナスだ。この場所の広さから判定できるのは一人だけだよ。

ディート: ちょうど、筋力ボーナスがブレイクしているから、判定値はトロントと同じだ。「3」…『9』

GM: グラグラした程度で壊せなかったね。

トロント: 交代して判定してもいい?

GM: どうぞ。

トロント: 「7」で『13』

GM: では、トロントがバリケードを力任せに押すと、その先は斜面になっているようだ。バランスを崩した瓦礫がゴロゴロ転がって落ちていく。やがて、バリケードの重みが足りなくなりガラガラと崩れ落ちる。

トロント: オッケイ。どこら辺に出たのかね?

GM: うむ…ここだ(⑦「戦太鼓の陣幕」のエリアを指さす)

一同: …は?



⑦(残り2時間): 「戦太鼓の陣幕」

GM: 満天の星空の元顔を出すと、ほんの5~60mほど先に、十数人の蛮族が太鼓をたたくのをやめて、突如現れた君たちを見ている。どうやら、この通路は、彼らが警戒する山岳の斜面のど真ん中に出るものだったらしい。


(一同爆笑)


トロント: トロールもいるんですよね?

GM: もちろんいますよ。突然の予測もしない辞退に驚いていますが、明かりまで持っている君たちを『知覚:五感(暗視)』を持つ彼らが見逃すはずがありません。

トロント: 戻る!!!(笑)

GM: 同時に、汎用蛮族語でトロールも命令を下します。彼らの部下が君たちの出てきた通路に向かってきます。

トロント: 戻ります。

GM: はい。では、どこまで戻りますか?通路で彼らを迎え撃つなら1vs1でしか戦えません。もっとも、中腰になるので命中回避に-4のペナルティーを受けます。

ディート: いや、広場まで戻るよ。

サンドラ: あれ?この通路は人間でも中腰って事は、3mのトロールは入ってこれないんじゃない?

GM: そうですね。逆に言うと小柄な蛮族なら、君たちほど不自由な高さではなく向かって来ます。

カンモン: うん。栽培所に戻ろう。



⑨(残り1時間): 「キノコの栽培所」

GM: では、君たちが急いで戻るわけですが、蛮族は君たちが明けた出口付近で、少し騒いだ後、追いかけてきます。君たちは中腰で曲がりくねった通路を、制限されて移動しています。君たちを追うゴブリンは、君たちほど移動に制限をうけず進んできます。追いつかれないかどうか、冒険者レベル+敏捷度ボーナスで判定をしてください。ルールブックⅠの73Pの身長一覧を見て、タビットやグラスランナー。あるいは地下通路に適性のあるドワーフはいないので、ボーナスはありません。

カンモン: 猫ですが?

GM: 猫なら+2のボーナスを上げます。目標値は『11』です。

トロント: 「7」で『11』

ディート: 「8」『15』

カンモン: 「5」でボーナス入れて『12』

サンドラ: 『11』でぴったり成功。

GM: では、君たちはゴブリンに追いつく前に、『キノコの栽培所』まで移動できました。君たちが、戦闘態勢を取ったところで、通路から3匹のゴブリンが飛び出てきます。『魔物知識』判定をしてください。

トロント: ゴブリンってわかっても判定いるの?

GM: モンスターの持つ弱点は、敵ごとに再判定です。弱点値以上が出ると、弱点のボーナスが加算されます。なので、ライダー技能の判定は無用ですが、セージ技能の判定は必要です。

カンモン: 「6」で『11』

GM: 弱点値以上なので、ゴブリンの弱点である『魔法ダメージ+2点』で、魔法のダメージが2点増えます。

カンモン: 魔法の抵抗に成功しようと失敗しようと+2点だよね?

GM: そうです。では宣戦判定をお願いします。

ディート: …ありゃ「3」だ。『9』にしかならない。



第一ラウンド

GM: では、ゴブリンの行動が先ですね。PC側の隊列は、トロントと、ディートが前列。後列にカンモン、サンドラ、ハザリアですから。では、ゴブリンAは前に出ます。

トロント: はい。

GM: ゴブリンは君たちを攻撃しようとします。「3」なのでカンモンを狙います。

ゴブリンA: 「美味そうな鍋の具がいるぜ」

ゴブリンB: 「もも肉はオレのだー!!」

ゴブリンC: 「モツ~モツ~!!」

GM: みたいな会話をしている。

カンモン: よりにもよって汎用蛮族語がわかる吾輩を狙っているのか。

GM: 後衛に攻撃が行かないように、近づいてきた敵を乱戦エリアを形成して遮ることができます。トロントかディートがそうやってゴブリンを遮らないと、後衛まで移動して攻撃します。

トロント: オッケイ。ボクが止めます。

GM: では一回回避してください。

トロント: 「6」で『10』

GM: 回避成功ですね。では、乱戦エリアができた事で、君たちの激しい動きが、足元のキノコを刺激する。舞い上がる胞子に目標値『10』の生命力抵抗してください。強行軍でのペナルティを忘れずに。

カンモン: そういえば、そんな注意受をけてたーー!!


(一同笑)


トロント: 生命力抵抗は『6』あるから失敗しないと思うけど。「11」。高い目が出た…『17』で成功。

GM: ゴブリンBも突き進むけど、どうします?自分の乱戦エリアに引き込むこともできますよ。要するに前衛が後衛に攻撃が行かないようにガードするような感じです。

トロント: 乱戦エリアに引き込みます。

GM: 一人が止められるのは2体までなので3匹目のゴブリンは、そのままトロントの乱戦エリアを通過します。

ディート: なら、それはオレが乱戦エリアを作って止めるわ。

GM: では、トロントとディートは一回づつ回避してください。

トロント: 「8」で『12』。さっきより高いから回避成功だね。

ディート: 『10』以上で回避なら、1ゾロ以外で回避成功だな。「9」で成功

GM: では、ディートも乱戦エリアによって、胞子が巻き上がります。生命力抵抗よろしく。どうします?乱戦エリアを結合しますか?

トロント: 乱戦エリアを連結するとどうなるんですか?

GM: ゴブリンA~Cまでを二人とも攻撃できるようになる。ただし、5人の乱戦エリアなので、乱戦エリアの大きさが半径4mとなるため、この栽培所の半分の大きさの乱戦エリアとなる為、この部屋すべてのキノコが、胞子をばらまきます。

トロント: 乱戦エリアを結合しません!!(語感強)

カンモン: 罠か!?

GM: ちゃんと説明しているのに、わけがわからないよ(笑)

サンドラ: これってゴブリンも生命力抵抗するの?

GM: 当然です。「7」「3」「11」でゴブリンBだけ失敗。抵抗失敗した場合の判定ですが…


『胞子効果表』

2~4:せき込む:主動作が行えない。回避に-2

5~9:くしゃみ:命中、回避、行使判定-1(魔法使用は可)

10~12:昏倒:一切の行動がとれず転倒状態になる。


GM: 「9」なので、ゴブリンBはくしゃみを連発します。命中回避に-1のペナルティーです。


GM: ではPC側の行動です。

トロント: ペナルティーのある方を【魔力撃】で攻撃します。「10」で『15』

GM: 命中です。

トロント: ダメージは…「4」で魔力を足して『11』点。これは魔法ダメージにはならないんだよね?

GM: 残念ながら物理ダメージです。まだ生きています。

ディート: ではコッチ。ゴブリンCに「11」と「8」で『15』『12』。

GM: 両方命中です。

ディート: 「4」で『8』点と…「9」でクリティカルじゃないから『12』点。

GM: それで丁度ぴったりゴブリンCは落ちたね。

カンモン: <ファイアボルト>をゴブリンBに。「6」で『11』

GM: 抵抗は失敗です。

カンモン: 「9」でクリティカルはしない。『10』点の魔法ダメージ。

GM: 魔法ダメージなので+2点で12点です。それでゴブリンは倒れた。

サンドラ: まあ、今更ゴブリンじゃ、こんなものかね。ジャベリンを投げる。「5」で『11』

GM: 命中。

サンドラ: 「6」で『7』点。

GM: ダメージを受けました。さて、後はNPCのハザリアさんですが、何かしますか?

トロント: 何ができるの?

GM: 基本的に神聖魔法でのサポートです。回復魔法に、蛮族やアンデットに効果のある攻撃補助の<セイクリッドウエポン>に、防御呪文の<セイクリッドシールド>などが使えます。

ディート: まあ、ゴブリン程度ならいらないんじゃないか?

GM: 了解です。ハザリアさんは君たちの指示がなければ待機します。


第二ラウンド

GM: では、飛び出したゴブリンに送れて、2匹の蛮族が姿を見せます。知名度判定は、さっきの小屋で分かっていましたのでわかりますが、ボガード(ML3)です。弱点を見抜けるか『魔物知識』判定をお願いします。

カンモン: 「10」で『15』

GM: では、『物理ダメージ+2』のボーナスを得ます。ボガードは、トロントと、ディートに突き進みます。

カンモン: こいつらは吾輩狙いじゃないのか。

GM: ボガードは「戦い大好き」な性格なので、ガチンコ戦闘をしてくれそうな前衛二人に襲い掛かります。おっと、その前に。全員は舞い散る胞子の抵抗をお願いします。目標値は変わらず『10』です。

トロント: 「10」で『15』

ディート: 「9」『13』

GM: ゴブリンは「10」で抵抗成功。「8」「6」でボガードも抵抗成功。誰も、ペナルティーはなしか。では、トロントはボガードとゴブリンで二回。ディートは一回回避してください。

トロント: 「5」で『9』。二回目は「7」で『11』です。

ディート: 「7」で『15』

GM: では、トロントを攻撃したボガードの攻撃だけが命中です。トロントに…「1ゾロ」!?…『7』点のダメージ

トロント: 防護点『7』なので丁度0点。カキン!

GM: なんの、ボガードの持つ【連続攻撃】は攻撃が命中するともう一回攻撃する特殊能力です。トロントはもう一度回避してください。

トロント: おおう。また「5」だ。『9』で失敗。

GM: では『13』点のダメージを受けてください。

トロント: ダメージが抜けて6点と…

GM: では、PC側の行動です。

トロント: では、ボガードに【魔力撃】。「8」で『13』

GM: ボガードは避けられません。

トロント: ダメージが…「7」で『14』点ダメージ

GM: 弱点のボーナスでさらに+2点で『16』点ですね。大ダメージですが、まだ生きています。

ディート: ボガードに攻撃。「8」「4」で『12』と『8』

GM: 一発だけ命中です。

ディート: 「7」でボーナス入れて、『12』点ダメージ。

GM: まだ生きています。

カンモン: トロントの前のボガードに<ファイアボルト>「9」で『14』

GM: 抵抗できません。

カンモン: ダメージは「7」なので『8』点の魔法ダメージ。

GM: 魔法ダメージなので防護点無効で…ああ、丁度ボガードAは倒れます。

サンドラ: トロントに回復魔法をかけるまでもないか。ディートの前のボガードにジャベリンを投げる。「7」で『13』。命中なら『9』点ダメージ。

GM: ボガードはまだ生きているね。



第三ラウンド

GM: では、まず胞子への抵抗判定をお願いします。「6」で「7」でゴブリンが抵抗失敗。胞子の効果は…「7」なので、くしゃみによる-1ですね。

トロント: 「5」で『10』

ディート: 「7」で『11』

GM: 全員成功か。ちょっと、目標値が低かったかね?再びボガードとコボルトがそれぞれを攻撃。

トロント: 「7」で『11』

ディート: 「7」さっきから7しか出ないな。『15』で回避。

GM: では、両方とも避けられましたね。

トロント: それじゃ、ゴブリンに反撃。【魔力撃】「11」で『17』で命中。ダメージは…「9」で『15』点

GM: もうボロボロだけどまだ生きています。

ディート: 「6」「7」で『10』と『11』

GM: ボガードは両方とも回避しました。

ディート: 結構回避高いな。

カンモン: ボガードに魔法…よりは、ゴブリンに<ファイアボルト>します。ボガードはサンドラの射撃で、弱点のボーナスがありますから。「6」で『11』

GM: 抵抗できません。

カンモン: 「8」で『9』点ダメージ。

GM: それでゴブリンは死にました。

サンドラ: じゃあ、ボガードにジャベリンを投げる。「3」で『9』

GM: それは当たりませんね。



第4ラウンド

GM: では、生命力判定…「4」?ボガードが胞子を吸ってしまった。「4」また「4」!?あれ?『せき込んで主動作ができない。回避-2』だ。

カンモン: じゃあ、ボガードの行動終了?

GM: (ほかに出来る事ないよな…)うん。終わりだね。

トロント: では、ボガードのところまでいって【魔力撃】。「5」で『10』

GM: せき込んでいるせいで回避-2されている為、命中です。

トロント: 「9」でさっきと同じ15点に+2して『17』点ダメージ。

GM: それでボガードも落ちました。



GM: しかし、ペナルティー表を作って、それを振ったのはモンスターだけとは、無駄な努力をした感じがする…

カンモン: あるある(笑)


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