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非日常への突入

家の鍵はポストの中にある。自転車をとめて、鍵を探した。これといって高校で部活動をしているわけではない。一年のときいろんな部活の見学をして入部はしなかったけれども今も時々暇なら顔出して手伝ってくれと頼まれるので文芸部の作品の掲示を手伝ったり、人数不足の文化部に作品を提出してやったりと、帰宅部ではあるが不真面目に部活動をしている人たちよりもよほど動いてるほうかもしれない。いや、勉強にそこまで時間を割かないぶんそんな余計なところに力をそそいでいるだけにすぎないのかもしれない。真面目にきちんと部活に入って毎日活動することに自分は不向きなんだと感じてはいる。だから週に1,2度の顔出しくらいで適当に参加するくらいが、長続きしていいんだろうな。現に続いているわけだから。今日みたいに何もする気にもなれないのに部活に強制的に参加しないといけないシステムには組み込まれたくないんだ。強制的な部活だったらとっくに辞めてることだろう。自転車で毎日1時間半往復で時間かけてるわけだから結構体力は使うんだ。だからこれからも気分転換位の活動でいいと思ってる。それに部活に入っている連中は割と自分と話が合う奴だと思っている。今日も帰りに部室に少しだけ顔を出しては見た。前来た時とそんなに変わりはしない話を少しして、今やってる数学と日本史の進み具合を確認しあった。隣のクラスのほうが少しだけ内のクラスよりも進んでいるみたいだ.「ちょっと最近授業の進み具合が早くなってついていけてないかもしれないな、後期からやたらと早く進むようになった」三ツ矢がそういった。僕もうなずいた。三ツ矢もどうやら今の授業の速さにはついていけてないようだった。やはり、進学校ということもあり他の普通科の高校よりも受験を意識している高校の意図が見られる。僕が今日部活に顔を出したのは三ツ矢に合うためだった。僕にとって三ツ矢は親友だと唯一言える存在だからだ。三ツ矢に頼まれていた参考書を持っていくこと。それと三ツ矢の顔を見ることが目的だった。僕三橋隆也と、三ツ矢はあまり部活以外では廊下で会っても会話もしない。三ツ矢がそうしろというからだ。三ツ矢がクラスメートや友達らしき人間と一緒にいるところだって、見たことない、ここ最近では。俺は三ツ矢のことを考えながらもテレビをつけた。何やら緊急特番のような感じでテレビの司会者も少し興奮気味の模様だ。その番組で報道されている話題でこれからどの局もその事でもちきりとなってしまうんではあるが、僕は映画の特撮かなんかを大々的に垂れ流しているくらいにしかその時は感じやしなかった。この報道内容によって僕らがあんな目な合わされるなんて思いもしなかったんだから.それは僕以外の生徒も同じだったはずだ。そしてそれは三ツ矢も同じだったと思う。

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