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第二話 水魔法という希望

「ウォル!今日はあなたのギフト判定の日よ!」

母親のマリアが呼びかける。ギフト判定とは、この世界で十三歳になった者が受ける魔法適性の検査だった。一人一人に与えられる魔法の才能を見極める、人生の重要な節目である。

「はい、お母さん」

ウォル=水原は神妙な面持ちで答えた。内心では、ある確信を抱いていた。

前世の記憶から考えて、自分に最も適しているのは間違いなく水魔法だろう。水道のプロとして培った水への理解、水の性質や流れに対する深い知識。これらが魔法と結びつけば…

町の中央にある神殿で、ギフト判定は行われた。白いローブを身にまとった司祭が、魔法陣の前に立つウォルを見つめている。

「では、手をこの水晶に当てて、心の奥底から望む魔法を思い浮かべなさい」

ウォル=水原は迷わず水晶に手を当てた。

『水魔法を…水を自在に操る力を下さい』

水晶が淡い青色に光る。司祭の表情が微妙に変化した。

「う〜む…水魔法ですね。それも…かなり純粋な水魔法です」

「それは良いことなのでしょうか?」

「良いも何も…」司祭は困ったような顔をした。「水魔法は最低ランクの魔法なのですよ。戦闘には向かないし、日常生活でもせいぜい水汲みくらいしか…」

「それで十分です!」

ウォル=水原の即答に、司祭は驚いた。

「本当にいいのですね?炎魔法や雷魔法に比べて、水魔法は本当に地味ですよ?」

「はい、水魔法でお願いします」

こうして、ウォル=水原は水魔法使いとなった。周囲からは同情の視線を向けられたが、本人は内心で小躍りしていた。

『よし、これで温水洗浄便座への第一歩が踏み出せる!』

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