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33.

あんなに時間が空いたのに短いです。


走れ、走れ。光よりも早くは無理だからカタツムリよりも速く、1秒でも早く君のところへ。

舗装などされていないただの道を走る。街頭もなくあるのは星の煌めきと真っ赤な満月の月明かりのみ。

「…っハァッ!ハァッ!」

家にいた時のようにお高い靴を履いているわけじゃない。履いているのは中世の短靴のようなものだ。スニーカーには程遠い走りに向いていない靴。若干大きい靴だから走りにくい。フード付きのローブみたいなのも吹き抜ける風で邪魔くさい。だからといってどちらとも脱ぎ捨てるわけにもいかない。当たり前のことで靴を履かなければ怪我をするしローブを取れば顔バレするかもしれない。昔は一般人じゃないなにかになりたいと思っていたけど色んな意味で一般人じゃないってめんどくさいんだな。

家から逃げてた時は手を引かれながら小走りで走っていたからそんなに疲れなかった。けれど今は全力で走ってるからめちゃくちゃ疲れる。

ODし過ぎて寝られなくなった時の心音と同じくらい心音がうるさい。向かい風が若干吹いてるせいで息が上手く吸えない。あー!めっっっちゃくちゃ!キツい、キツい、きつーい!インターバルのように走っても意味ないからそんなことできないけど、疲労が、やばい。歩きたい!いや、歩かせてくれ!

「…足痛い!疲れた!休みたーい!ってこれ言うだけで余計体力持ってかれる!」

(ーーーーー?ーー ーーー!)

「だー!ダメだ!一旦ッ、歩く…か、」

マスクをしている訳じゃないから喉がからからだ。まともに呼吸ができないけど心臓近くの服をぎゅっと握りしめながらもう片方の手で額の汗を拭う。それでも完全に足を止めるわけではなくきちんと歩みを進める。御空に会って無事を確認して陛下に会ってわたしにできることをやる、それが今のわたしのやらなきゃいけないこと。また大事な人を失わないためにやらなければいけないことだから。

「…ふっ、考えてること…カッコイイかも。」

そういえば、「私」は巡りに巡って他人の為に…だなぁ。だから偽善者って幻聴が聞こえるんだろうか。まぁいいか、そんなこと。偽善者と言われようと「私」は「私」のやりたいことをやっているだけなんだ。

「…よし、もっかい全力で走ろ。まだ先は長すぎるから。急ごう。」

(ーーーー ーーーー ーー…)

雑音が言葉を発しているのが聞こえた。それはまだわたしには邪魔な声だったのだ。

ーーーー

夜が好きな教科は日本史ですが、実は世界史もいけます。苦手なのは英語、数Ⅲ、倫理なようです。

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