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灰となるまで、復讐を.  作者: 氷上 冬華
1.0 前日録及びプロローグ
1/38

1.

すみません。初めましてこんにちは。

この作品をぽちぽちして頂いてありがとうございます。

1.0の序章はあくまで序章です。いわば前日録になります。それを踏まえてご覧下さいませ。

追記!

24.を先に見た方がいいよ!わかりやすい気がする!

【お金が…ないんです。】(3)

「明日 カラオケ いけます。」

「おけ!じゃあ明日○○駅8時集合!忘れんなよ!」

22:34 既読数0


「…よし、早く帰ろーっと。スーパーでちょっと高いけど美味しいうどん買えたし早く食べたい。」

1人帰路につく帰り道。片手にスーパーの袋、片手にスマホ。今日はスーパーで安く一番好きなうどんが大量に買えた。だからるんるんの気分で少し暗めの路地を歩いていた。もちろん、耳にはイヤホンだ。爆音で大好きなアニソンが流れている。

これまで生きてきた20年で恨みなど売った記憶はない。

けれど、7月24日22時35分。それは突然だった。

アルバイトを終えてるんるん気分で帰宅途中の私は誰かに刺され死んだ。背中を一刺し、あれほどの痛みは初めてのことで脳が刺されたと判断されるまで少し時間がかかってしまう。きっとこれは正常な働き。

通り魔だろうか?人と関わることを大学でもバイトでも避けていた私を殺したがる人なんて早々いないと思うから。よくある漫画のように身体が膝から崩れ落ちる。お腹に力が入らなくてそのまま地面と抱き合うように体はぴったりとくっついた。倒れた際に手放してしまったスマホは数十センチ先に転がっている。なにをするにもまずはスマホだ。そう考えスマホに右手を一生懸命に伸ばす。警察?救急車?とりあえず電話をしないと。だが出血多量のせいだろうか。瞼がやたらと重くなる。眼鏡を掛けているはずなのに視界がぼやけて仕方がない。

「ゔっ。」

私を刺した刃物はまだ背中に突き刺さったままで痛みで冷や汗が穴という穴から滝のように流れでる。そのせいで寒いし。夏なんですけど、いま。

ピコン

私が設定しているスマホの通知音だ。

誰だろう、御空かな、それとも祐輝…?もしかしたらアニメの新情報かな。あとはゲームの通知?なんにせよ確認しなければ。もしかしたら明日のことかもしれないし。

あと数センチで指がスマホに届く。もう少し、もう少し…

ダメだ、薄暗い路地裏だからかそれとも眼鏡のレンズが割れているのかなにも見えない。おかしいな、プラスチック製のレンズだから割れるなんて有り得ないはずなんだけど。

眠気に近いなにかが私を襲いほのかに暖かい血液がじわじわと私を中心として地面に広がっていく。

死ぬのか、私。いやいや待て待て、あのスマホには見られちゃいけないものが小説とか漫画とかイラストとか!いっぱい入ってて…!やばいやばいやばいやばい…!!!せめて最後にそれだけは消させ。

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