二十六話
翌日にクレイ達がギルド本部からの呼び出しを受けて参じると、新たなクエストが命じられた。
ルーキーのギルドにはその資格があるかどうかを確かめるために試験が課される。
それがテストクエストだ。
テストクエストはギルドが最低限の戦力を保有しているかが試される。
これに合格しなければブロンズランクに昇格できず、実質ギルドは廃止となる。
しかしテストクエストは既存のものから比較的簡単なクエストが割り当てられるため、本来なら三人も冒険者がいれば問題なく合格できる。
そのはずだった。
「こ、こちらがエンブレムのテストクエストになります」
受付嬢はクレイ達から目を逸らしながらクエストの内容が書かれたクエスト表を差し出す。
クエスト表を見たクレイは目を丸くした。
・主目的 コリコ村を徘徊するゴーレムの排除
討伐対象 ギアゴーレム ランクC+
賞金 五百万ゴル
受注制限・三人以上
クレイは震えながらクエスト表を指さし、受付嬢に確認する。
「ぼ、僕らまだルーキーですよね? なのにCランクモンスターの討伐って……。あはは……。冗談きついなあ……。な、なにかの間違いですよね?」
受付嬢は暗い顔で答えた。
「い、いえ……。こちらでも確認しましたが、それがエンブレムのテストクエストとなっております……。しょ、少々異例ですが……」
これが現実だと分かり、クレイは焦って身を乗り出す。
「待ってくださいよ! こんなのゴールド帯が受けるべきクエストじゃないですか! それをルーキーにやらせるってどう考えたっておかしいですよ!」
「申し訳ありません! ですが、今あるクエストの中でこちらが一番簡単なものとなっておりまして……。上からもこちらで話を進めるように言われております……」
「……もし断ったら?」
「一週間以内にテストクエストを攻略できなかったギルドはルーキーから上がることはできません。……永遠に」
絶望的な宣告にクレイ達は凍ったように固まった。
受付嬢はそんなクレイ達を営業スマイルで勇気づける。
「き、きっと大丈夫ですよ。ほ、ほら、ビッグマウスも倒したわけですし」
「ギアゴーレムはビッグマウスより上のC+ですけどね……」
ランクの中にも上下があり、上のランクほどでもないが強力な個体には+が付けられることになっていた。
普通ではありえない難易度にクレイは途方に暮れていた。




