遊星ファスト星からの友人
なぜ、私は生きているのだろう。
生きるとは幸福を望むこと。
なぜ、幸福を望むのだろうか。
幸福とは何なのだろうか。
幸福とは誰かにありがとうを貰うこと。
私は何故ここに存在し、何故この星、惑星に生息しているのだろうか。
そう考えながら私は今日も今日とて鮮やかな青色のカプセルを飲み込む。
私の考えは公園をめぐる。
公園にはベンチとブランコがある。
公園はいい。
公園は私の気分を落ち着かせる。
風は気持ちい。
風は私の心を洗い流してくれる。
公園には人の目がない。
公園には私の目がない。
理想もなければ情報もない。
今日はそんな公園に黒いスーツを着た男が居座っている。
彼の横には水色のベスパが1台。
私の欲しいベスパが一台。
水色の蜂が一台。
男はかく語り。
邦画は予告がピークだ。
邦画は間が悪い。
あんなに間が悪いと魔が差してしまう。
人生のピークは32歳だと思うがキミはどう思う。
間が悪すぎてもう32歳だ。
ボクもこの年になるとわかることがあるんだ。
キミ夜寝れないだろ。
私は心を見透かされたようで気分が悪かった。
男はスーツの内ポケットに手を差し込む。
私は思わず唾をのんだ。
ボクはこういうものだ。
広域宇宙監査官
星人監視課
鶴凱 秀
彼はそう名乗った。
キミはなぜ眠れないか知っているはずだ。
いや、寝なくてもいいということを知っているはずだ。
じゃあ、、、
というと彼はベスパに乗り公園をあとにした。