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『手のひら。』  作者: 日向理
21/64

Episode.24



「スゥーーー……ふうぅ」



「なんか空を眺めるって久しぶりかも」


「青い空に白い雲…」




「ん?」


「あの辺はそんなに青くないんだね」



「…そんなに青くない空の時はなんて言うんだろ」



「うわぁ~!そんなに青くない空だぁ~!」


「んー…違うなぁ」


     ガチャ、ギィィィィィ…


「うわぁ~綺麗!青っぽい空ぁ~!」

「これも違うか…」

    バタン



   「はい、智子ちゃん!」

「ん?」


ひょいっ


「え!?」





がしっ



 「ナイスキャーッチ!」



「えっと…」


「…炭酸じゃないよね、これ」


 「開けたら判るよ、きっと」


「えーー」



「…って」


「『炭酸飲料水』って書いてあるんだけど…」



 「あ」


 「投げるほう間違えちゃった 笑」


「「間違えちゃった」じゃないよぉ~」



「結構パンパンだよ?これ」



 「んじゃ、缶の色んなとこデコピンしてみてよ」


「なんで?」

 「いいからいいから」




カッ カッ

「デッ」


カッ カッ カッ

「コッ」


カッ!

「ピーーン!」




「やったよ?」


 「もう開けても大丈夫だよ、それ」


「えーー!」

「ホントに!?」



 「大丈夫大丈夫、ジャージ今日持ってきてるし」


「そっちの大丈夫!?」


 「冗談冗談 笑」

 「ホントに大丈夫だから 開けてみ」



「スゥーーー……ふうぅ」





シュコッ




「ホントだーー!すごーーい!」


「かなたくんはマジシャンか何かですか?」

 「はは 笑 」

 「スプーンは曲げられないよ」

「あれってなんでスプーンなんだろうね、

 他のでもいいのに」

 「なんでだろうね」


「夕ご飯がカレーの日にね、

 弟がウチ中のスプーン曲げちゃって」

 「すごい、超能力者の姉なんだ」

「ううん、全部チカラで無理矢理 笑」


 「すごいね弟くんも 笑」

 「 全部のスプーン曲げちゃうなんて」

「それでね、お母さんにすっごく叱られて」

「その横でお父さんがひとぉつひとつ元に戻して 笑」

 「はは 笑」



 「でもああいうのって、一度曲げたら

  完全には元に戻んないんじゃない?」

「うん」


「だから、『微妙に曲がってるスプーン』で

 みんなでカレー食べて 笑」

「それから夕ご飯がカレーの度に、お母さんから

「曲げないのよ!」って…今でも注意されてる 笑」


 「あはは 笑」 「ふふ 笑」





 「でもよかった^^」

「ん?」



 「智子ちゃんに笑顔が戻ってきて」

「あ…」



 「ひとの気持ちってね、連鎖するんだよ」

 「嬉しいや楽しいとか…あと優しさとか」

 「そういうあったか~い気持ちが連鎖すると、

  笑顔が生まれるんだ」

「…うん」



 「笑顔も連鎖するんだよ?」

 「智子ちゃんの笑顔を見て僕も笑顔になったし」


 「お父さんもお母さんも弟くんも、

  その笑顔の連鎖を待ってると思うよ^^」


「…そうかもね」

「弟は結構勘がいいから」


「私を気遣ってくれてたりしてるし」




「『笑顔の連鎖』かぁ」


 「そっ 『笑顔の連鎖』^^」


「ふふ 、ホントだ^^」





「…ねぇ、かなたくん」

 「ん?なに?」


「『今だけ』の知り合いじゃなくって…」


「卒業しても知り合いでいたいなぁ…なんて 笑」





 「卒業したら引っ越すんだ」


 「結構遠くに」


「…そなんだ」


 「僕に会ったら、ここで吐き出したもの

  思い出しちゃうでしょ?」




「…うん」



 「それに・・」


「それに?」




 「折角『だーいすきな先輩』と付き合ってんだから、

  変な噂にでもなったら大変だよ ^^」


「ちょっ、かなたくん何で知ってるの!?」



 「「ミラクルが起きたーー!!」って

  女子の間で話題だよ^^ 」


「…なんか恥ずかしい 恥」


 「それに『幸せ』は、心の傷を癒す、

  一番の特効薬だからね」


「…『心の特効薬』」


 「そっ 『心の特効薬』^^」




「かなたくんって色々物知りなんだね」


 「そうかなぁ」


「『笑顔の連鎖』とか『心の特効薬』とか…

 缶にデコピンとか 笑」


 「同じ学年なのに、

  なんだかすごーくおにーちゃんに感じる」


 「じゃあ『お兄ちゃん』って呼んでもいいよ 笑」

「ううん、呼んじゃうとまた

 知り合いでいたくなっちゃうから 笑」


 「そだね」




 「もしかしたら」

「ん?」



 「もしかしたら、『心の特効薬』が効いて、

  心からの笑顔も取り戻せて」

 「忘れかけた頃に、また会えるかもしれないよ?」


「スゥーー…ふうぅ」



「また『笑顔の連鎖』、できるといいね^^」


                    ガタガタッ

                ギギギギィー

 「そだね^^」


              がやがや

「あ、終わったみたい」


      「はい、並んで出る!並んで!進んで!」

                    がやがや


 「結局サボっちゃったね 笑」

              ガタガタッ


「だね 笑」 

                   ギギギギィー



「もしかしたら私、人生で初かも…サボったの 笑」


 「そなんだ 笑」 「ふふ^^」



 「じゃ僕、先行くね^^」


「…うん」


     ガチャ、ギィィィィィ…





「かなたくん!」




     「ん?」



「ありがとう!」






     「うん^^」



    バタンッ!!







ありがとう









 「やっと戻ってきた~!」

 「「イス2つとも私が運ぶの!?」って

 思っちゃってたよぉ~」

「未希ごめ~ん!」

 「もうみんな戻っちゃった…って」


 「…あれ?」


 「智子なんか気持ちニコニコしてない?」

「そう?」


 じーーっ


「なに? 笑」

        

 「わかったー!!」

 「カズ先輩に電話してたんでしょー!」


「どうでしょうねぇ~^^」



 「やっぱりそうかぁ~」

 「もうそんなにLOVELOVEなんだぁ」

「さすが帰国子女! 笑」


 「いいないいなぁ」

 「私もそんなふうににまにました顔したーい!」

「未希にも見つかるよ^^」


  「なにその余裕あります感満載な感じは~」

 「私、未希よりお姉ちゃんだもん^^」

  「たった1ヶ月だけでしょ~ 笑」


 「ほら、未希の椅子も運んであげるから^^」

  「あ!」

  「今のわざと『お姉ちゃん感』を出したでしょ」

    「うふふ ^^」

     「あ!またにまにま顔になってる~」

       「ず~る~い~」


       「ホームルーム始まっちゃうから…」

        「走るよ!」

         「えー!イス持って~!?」

          「よーぃ」

           「しかも競走!?」

           「ドンッ!」


            「自分のtimingで

            「ドン」言うのずる~い!」


                 「さすが

               『帰国子女』~!」


                 「待ってよぉ!」



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