カフェにて
頑張ったご褒美?に、薬師ギルドの隣にあるカフェで紅茶をご馳走してもらった。
「ゲームって大変なんだね」
「そんなことないよ。今、クランメンバーが頑張ってくれてるから、私も負けずに頑張っただけで……ミーナにはのんびり気楽にやってもらいたいな」
「う、うん……よくわからないけど、わかった」
「じゃあ、ゆっくり説明していくね。ミーナが一番気になるのは、本がちゃんと読めるかだよね?データ入れてきた?」
「うん、作業中に読めるって言ってたけど、今も読める状態なの?」
「ステータス画面のファイルマークを選ぶと見れるはずなんだけど・・・ちゃんと読めるかな?」
言われた通りにやってみると、普段使ってる電子書籍と変わらない感覚で読めそうだった。
「あと金槌のマーク。これは道具登録しているもの見れるよ。今は8分の6か……もう少しで全部出来あがるね。途中でキャンセルしたり、ログアウトしたり、街から出たり、露店開いたり……あとクエスト進めたりすると全部消えちゃうから注意してね」
「え、今出来上がってる6個もなくなっちゃうの?」
「うん。最初は欲張らずに少なめに作ったほうがいいかもしれないね」
「了解」
「それから……あ、時計。1日24時間はリアルと一緒。でも1時間は120分なんだ。ちょっとわかりづらいけど。表示がデジタルとアナログで選べるから、アナログにしておくと少しは分かりやすいと思うよ」
「へー。1日が48時間になるのかと思ってたけど、違うんだね。今日は7時30分ごろに終わる予定なんだけど、リアルと同じ時間と思っていいのかな?」
「うんうん。アナログ表示にしておくと同じ表示になるよ。ゲーム内時間は7時60分っていうんだけど、メンバー内では『7時ハーフ』って言うこともあるかな。普通に7時半っていうことが多いけど。そのうち慣れるよ」
「なるほど。面白いね……あ、ポーション作り終わったよ」
「OK。じゃ、また薬草とトレードしてポーション作製ね」
「はーい。そうだ、さっきも思ったんだけど・・・ポーション1個で薬草8個って多くない?」
「薬草は簡単に取れるし、ポーションを作るのに時間がかかるから余分に作ってる人がいないんだ。露店でもほとんど売ってないんだ。NPCって言われてるノンプレーヤーキャラクターから買うともっと高いけど、探すのが面倒でNPCから買う人もいるらしいよ。今はそんな値段ってことで納得してくれる?」
「わかった」
「でね……悪いんだけど。しばらくここで待っててくれないかな?1時間はかからないと思うけど、ポーション作り終わってものんびりしてていいからね」
「うん、大丈夫だよ」
「本当ゴメン、じゃあ行ってくるー」
バタバタと駆けていくリリアンを見送って、ふっとため息がでる。最近落ち着いてきたかと思ったけど、ゲームの中でも結衣は突っ走ってるな。周りの人たち困らせてないといいな。