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そ、それは伝説の……

 こうして僕は新しい杖を作ることになった。

 もちろん貰ったチートを使ってだ。

 だが“魔道具作成チート”の使い方が僕には分からない。


 なので僕はリョウスケに、


「このチートの使い方が分からないのですが」

『ではまず、“魔道具作成チート”を念じてみろ』

「“魔道具作成チート”“魔道具作成チート”“魔道具作成チート”……でた」


 目の前には魔力回復、といった時に現れた水色の光の四角が現れる。

 そこに記載されている内容は、


「“名前別検索”“用途別検索”“材料別検索”? どれを選べばいいんだろう」

『セリアの杖を元にするからその“材料別検索”でいいんじゃないのか?』

「セリア、その杖の名前は?」

「“シシルアの杖”だったはず」

「えっと、“シシルアの杖”……どうしよう、凄く沢山の杖が出来るみたいだ」


 僕はそれらの杖の名前を見ていくけれど、どれもこれも難しくてどれがどれだかわからない。

 そもそも僕は僧侶なので魔法使いの杖には詳しくない。

 選択肢が逆に多いと、どれにすればいいのかに迷ってしまう。

 どうしようかと僕が思っているとそこでリョウスケが、


『この前のドラゴンを倒した時のアイテムがあっただろう? あれの素材名は何だ?」

「えっと確か図鑑があったはず……」

「「“赤龍の涙”だよ」」


 そこでミチルとチルチルが僕にその材料の名前を教えてくれた。

 やはり優秀な魔法使いなのでそういったことをよく知っているのだと思う。

 そう思って魔法を見ている内に、うえのほうで、さらに材料を設定するといった項目が見て取れる。

 

 そこに触れると、別の材料が示せるらしいのだが、


「別の材料の記入の仕方ってどうすればいいんだろう?」

『右側に三角のマークが有るだろう? そこに触れると音声入力が出来るから、そこにさっきの材料の名前を言えばいい』

「音声……えっとここの三角を押して、“赤龍の涙”。……入力された、えっとこれに触れて……残りの材料は、“白ウサギの毛”“蛙馬の尻尾”か。丁度少しだけ残しておいたものがあるから、量は……そんなに必要ないみたいだね」


 設定を一つしただけで作れるものが一つしかなくなってしまった。

 幸運なのか不運なのか、そう僕が思いながらそれらの材料を集めてきたけれど、


「リョウスケ、この後どうすればいいのかな?」

『普通に、下の方に作成しますか? って文字列がなかったか?」

「それでいいの?」

『ああ、後は指示に従っていけばいい』


 指示ってなんだと僕が思って触ると、作成しますか? はい、いいえ、といった文字列が現れる。

 それに、はいを選ぶと先ほどの材料の下に白い光の魔法陣が現れて、段々に光が強くなり材料が見えなくなる。

 そして唐突に光が消えるとそこには一つの杖が。


 しかも見た目が赤い石が埋め込まれて綺麗だ。

 その周りには使い切れなかった材料が幾つもある。

 “赤龍の涙”も後10回分くらいは使えそうだ、そう思っている僕にセリアが、


「そ、それは所在不明になってしまった伝説の“カウレの杖”!」


 青くなって震えるセリア。

 そこでチルチルとミチルがやってきて僕に、


「お兄ちゃん、僕の分も欲しい」

「私の分も!」


 そう僕に言ってきたのだった。

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