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魔物を倒しました

 “蛙馬”の個体数が違う。


「話だと三匹だったはずだよね、セリア」

「私もそう聞いたけれどあそこに5匹いるわね」

「増えたのかな? となると本当はもっといたりするのかな?」


 僕は不安を口にしてあたりを見回すけれど、湖周辺は森に囲まれていて隠れる場所が沢山あり分からない。

 仕方がないので見える範囲にいるその5匹を倒そうという話になるが、セリアが、


「湖の中にある小さな島に5匹いるよね。どうやって渡ろうか」

「ボートに乗るのが一番かな。足元だけ凍らせてもいいけれど滑りやすいし。攻撃を受けたら氷がその重さに耐えきれずに割れるのも危ないし。でも攻撃を受けたら浮いていられるかどうかはボートでも分からないか」

「だったらおびき出す? こちらにいるよと手を振るか合図をして」


 とセリアが提案して、僕もそれが安全かなと思った。

 そして湖の岸にやってきて僕達は、


「“成長チート”!」

「“火球”」


 そこで成長チートを使うと同時に、セリアが炎の球で“蛙馬”を攻撃する。

 もちろんこの岸からその湖の縞までは届かないけれど、水面に当たって水しぶきを上げる。

 “蛙馬”が音に反応して一斉にこちらを見た。

 

 よし、上手くいった。

 僕がそう思っていると何かが跳躍する地面をける音がした。

 それも湖からだけではなく周囲全部から!


 黒い影が幾つも草むらから飛び出して、そこで、


「“風の結界”」


 セリアがそう杖をかかげて叫ぶと同時に僕とセリアの周囲に風の壁が生じる。

 大きなものが幾つも弾き飛ばされている。

 それらは全て“蛙馬”で、12匹は少なくともいる。


 そこでセリアが膝をついた。


「セリア!」

「ちょ、ちょっと魔力を使って強めの結界を張っちゃった……あとは維持だけだらそこそこ持つと思う……」

「顔が真っ青になってる、まさか魔力切れ!?」

「大丈夫、ニルスよりも私の方が魔力が多いし回復も早い……」

「待って、魔力回復魔法を使うよ」

「……何それ」

「魔力が回復するんだ。待ってて、確か集団回復50%が、あった!」


 僕はその文字にそっと触れる。

 同時に僕とセリアの範囲内に魔法陣が地面に一瞬広がって、白い光の粒が生まれたかと思うとそれらが僕とセリアに吸い込まれていく。

 セリアの顔色が元に戻った。


「嘘、魔力が回復している!?」

「半分だけだと思うけれど、戦うには十分かな。攻撃魔法の方が防御魔法よりも魔力を使わないし」

「うん!」

「でも攻撃には結界を壊さないといけない。レナ、結界を壊してついでに目の前の魔物を倒すことはできるかな?」


 僕はまだこの剣についてあまり知らないから聞いてみたのだけれどそこで、


「“勇者”の剣ですもの。術者であるニルスのレベルで多少強化できますが、元が強いから振るだけで余裕です」

「よし、じゃあセリア、僕の後ろの何匹だけ頼んでいいかな?」

「レベルも上がったし、多分倒せるかな!」


 そうセリアの答えを聞いて僕は、剣を振り上げたのだった。








 結果として集まっていた“蛙馬”は全て倒した。そして、


“セリア、レベル15になりました。ニルス、レベル13ニナリマシタ”


 といったように一気にレベルが上がる。

 喜んでいるとリョウスケから様子見の声が聞こえたので話すと、


『“探査(サーチ)”を行い事前に索敵を行った方がいいかもな。どうせなら周辺に敵が残っていないか見てみたらどうだ?』


 そういったリョウスケの提案から僕は、これもチートの一つであるらしい、敵を探知する“探査(サーチ)”を使う。

 対象範囲は僕を中心に半径100m以内に設定。

 そして僕達は更に3匹探し出し、倒したのだった。


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