表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/3

再会?

「すいません!」と声をかけられました。


staffタグをした方がこちらを見ています。


「こちらの席に座っていた方ですか?このチケットは不正に入手された可能性があります。調査のため一度staffルームまで来ていただけますか?」


「え?は?いやいやあのーー」

ビックリしすぎてしどろもどろになっちゃいました。


「えーっと、キチンとチケットは買いました。予約番号もファンクラブから入手したので自分の名前も入ってます」

とチケットを見せても兎に角staffルームへ来てくださいの一点張りでした。


周りからも「何??不正??」なんて声がちらほら聞こえてきて居たたまれなくなったので、staffさんについていくことになりました。



モチロンこのチケットをだふ屋から買ってもないし、ネットで落としたりもしてないんです。



キチンと説明と領収書とか見せれば大丈夫!と自分に言い聞かせてましたが、チキンな私はもう心臓バクバクの顔は真っ青だったと思います。

妹よ!何故盲腸になんかなったんだぁ!!!こんなとき一人じゃなければ~等々悶々と考えていたら、関係者以外立ち入り禁止区域に入ってました。



私と一緒に歩くstaffさんは無言でスタスタ。

私も何て言ったら帰れるのか考えながら歩いていたので無言でスタスタ。

周りを見る余裕もないです。



暫く歩いていたら「こちらの部屋でお待ちください」

ととある一室に入れられました。


中には衣装とかドレッサーとかテレビで見たことあるような部屋でした。




どれくらい時間がたったのか、ビジネスホテルまでは電車に乗らないと着けないから、終電何時だろ?なんて少し余裕も出てきたころ。


「ガチャ」


入ってきた扉が突然開きました。


 

《ビクッ!》明らかに驚いた反応をした私。

だって!ノックもないし、あってもビックリしただろうけど。





・・・・・・・・




驚いた理由は扉が開いたことだけではなかったんですもん!





そこに現れたのは





「・・・・・・・ケケケ、ケイ?ケイ?!」


何で?!嘘!!何でケイがいるの?!



ケイが私を見てる。

しかも少しずつ一歩一歩ゆっくりと近づいてきてる気がする。




もう私は訳がわからなくなった。


チケットのことで呼ばれたはずなのに、目の前にはケイ。


訳がわからなすぎて、むしろ冷静になってるかも。

 

彼はライブ終わりでシャワーを浴びたのか髪は揺れてて時折ポタリと彼の髪から落ちている。

あー、これが所謂水も滴るいい男って奴だね♪


タオルが肩にかかっているものの上半身は裸。

なんて綺麗な体なんだろ。拝んでおこうかな?もうこんなに近くで見れることないもんな!

よし!拝もうと手を合わせて拝もうとしたらその手をケイに捕まれた!!!



そして、もう片方のケイの手は私の頬へ。


ヤベー私ライブ中泣いたからメイク落ちてる!!なんてことを考えいられるのもあまりにも起きたことが非現実的だったから。



『やっと逢えたね。アイリス』


ケイはやっと喋ったと思ったらガバッと私を抱き締めているではないですか!



えぇーーーーっ!?!?

声になんてならなかった。心で叫ぶのが精一杯!


 

んと、えっと、どうしよう!

固まったままの私を抱き締めたまま

『キミに会えるまで何度転生したか。一度は会えたけどキミは80歳。僕は3歳だった。話を信じてもらえず、またキミは僕の前からいなくなってしまった。』



ケイさん、何か言ってます。

????全く意味がわかりません。



私は何とか声を出してみようとしますが、状況を整理すれば整理しただけあのケイが私の目の前にいて私を抱き締めてる事が信じられなくて、でもほっぺをつねるとかありきたりなことさえ抱き締められていて手が動かずできませんでした。



『あー、そういえば驚かせてしまったよね!staffにキミを自然にここに連れてきてもらえるように頼んだんだが、色々言われたんだろ?不正なんてないからね。これからのことも安心していいよ。

僕が側にいるから』



おー!チケットの不正はなかったんですね!

良かったぁ。

気持ちに少しだけ余裕ができました。


「あのー、ケイさん?ですよね??私のことを知っているんですか?」



ケイは私が話したことにビックリしたのか抱き締めていた手をゆるめ私の目をジーっとのぞきこんでいます。



「えっと、突然話してすみません。私は朝倉藍莉と言います。」



『キミはやはり前の記憶がないのか。そうか・・・。僕のライブに来ていたからもしかして思い出しているのかと思ったが』


 

ケイはそう言った後暫く黙りこんでしまいました。


私も喋ってはいけない気がして黙っています。





『・・・・。僕の話すことを今から聞いてほしい』


そういってケイが話し出しました。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ