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第6話 ③

夜になってもパワードが現れた廃棄物処理場ではバラバラになったパワードの残骸を整理する仕事に大忙しだった。


責任者も頭を抱えるその被害はEBで獅子神達が見ていた通りである。


「はぁーーー……」


ため息をついてもゴミが吹き飛ぶわけもなく責任者の中年の男性は火バサミをもって細かいゴミを集めていた。


「今回の件で俺も降格かぁ……もう少しちゃんとしてればよかったなぁ」


どうせ燃やしてしまうからと分別を怠った結果である。今回パワードが集めたゴミの中にはちゃんと分別すればリサイクルできる物も多くあった。それをテレビで放送されてしまったのでもう逃げ場がなく上司は簡単に切り捨てたのだ。


「はぁーーー……。嫁にも逃げられてこの先どうするかなぁ。ん?大きなゴミだな」


最後の仕事に精を出しながら拾う男性の目に周りとは大きさが全然違うゴミが現れた。一見デスクトップパソコンの本体のような長方形の物体がドスンと地面に埋まっている。


「でかい……運べるかな?」


道具を置き、手を伸ばすと一瞬バチッと火花をあげる。


「うぉ!危ない危ない。台車を持ってこよう」


『いラねぇよ、そんナもん!』


突然聞こえた声に男性は驚き周りを見回した。


『どこ見てんダよ?ここダよここ!』


力強い声に多少腰が引けながらも声のした方に顔を向けたそこにはさきほど火花をあげたゴミだけがある。まさかな……そんな事を思いながら手を近づける男性に何かが襲い掛かる


「う、うわぁー!!なんだこれ!やめてくれぇ!!」


突如ゴミから触手が何本も飛び出し男性の体の自由を奪っていく。逃げようとする足を絡めとり、ほどこうとする手を押さえつけ、何も言えないように口を塞ぐとゴミはゆっくりと触手を伸ばした。


『ダラしねぇ体ダガ、もラうぜ!!』


男性の涙ながらの抵抗も効かず、心臓の場所へと触手が伸ばされたその時、


『?!?!』


緑色に光りに男性の体は包まれ、縛っていた触手を弾き飛ばした


『この光ハ!!』


男性はいつの間にか気絶していて身体中の力は抜けていたが、緑の光りのおかげで宙に体を浮かべたままの状態でいた。


『キカイニンギョォオオ!!!!!』


怒りを触手で表現し、さらに男性へと向けるが光りの前に呆気なく弾かれていく。


『お前ハっ!!お前ハ!!神にでもナっタつもりカァアアアアアアア!!!』


「それくらいにしておきなさいパワード」


唐突な声に触手はピタリと動きを止めるとその体ごと大きなものに持ち上げられた。


『ドラッグカ……。助けナんていラナカっタんダガ?!』


少し苛ついたように仲間の名を言うがその姿は人ではない。犬のような上半身に魚のような下半身、びしょ濡れになった体を震わせゴミの一部となったパワードを持ち上げている。


「アダムから言われて仕方なくですよ。帰りますよ」


『おい!こいつ置いていくのカ!』


「私も腹が立ちますが一先ず逃げたほうがいいでしょう。感づかれたようですね」


『ちぃ!!機械人形ガ!!」


パトカーの音が聞こえ始め辺りが段々と騒がしくなってくるなかでパワード達は暗い湖に飛び込みより深い闇の中に消えようとしていた。


『そうダドラッグ、こいつもらっていいカ?!』


「やめてください。私のシモベですよ」


『そう言うナよ?もう少し取り込んじマっタ!』


「……。ハァ……大事にツカ……ク……サイ……」


『サァ帰るぜ!我ガ家に!!』


犬の口から放たれたのはパワードの声だった。犬の体は次第に骨格を歪ませて人型に形成されていく。バキバキと音を立てるが水中ではその音が鈍くボコッボコッと不気味に深海に響く。


段々と元の形に近づ顔が現れるとそこには今までの嘲笑うような笑みはなかった。獣のような目、犬をもとにしていると言えどその目には怒りが満ち満ちていた。


人を操作して何ガ本当の平和ダ!こんな世の中なら昔と変わラナい!機械人形、お前も俺たちと同じダ!!



--------------


「長官、反応消えました」


EBでは慌ただしく人が動いていたがその言葉を聞いて一斉に動きを止めた。


「なんだったんだろうかアース……」


「わかりません。嫌なことが起きなければいいんですが……」


「あの男性は?」


「今警察に保護されました」


「よかった、まだ私の力は弱まっていないみたいですね」


獅子神は知っていた、あの力はアースによるものだと。そのアースがあの力を与えてしまった事を迷っていたのも知っていた。あの力はアースが与えた心のストッパー。負の歴史を繰り返したくない思いで与えた力だった。


逆に彼らは知らなかった、倒したはずの物の力がまだ本気ではないことを。彼らは知らなかった、それが新たなる憎しみと共にまた復活してしまったことを。





次回予告

健太郎:小林君、今日のファッションのポイントは?

沙耶:か、課長!え、えっとその、私かわいい服持ってないのでなるべく烈くんが浮かない服を選びました。

ヘルメス:健太郎セクハラだよ!沙耶ちゃん訴えよう!!

沙耶:え!え、そうなんですか?

健太郎:ヘルメス!私にはみーちゃんがいるんだ!そんな事するはずないだろう。

ヘルメス:ほんとかなー?あ!奥さーん。旦那さん若い子に手を出してますーー。

健太郎:こら、やめてくれ!あ、みーちゃん、ち、違うんだよ。ヘルメスが勝手に。え、いや、違うって。みーちゃん待ってよー!!

沙耶:ヘルメスくん、いじわるだね。

ヘルメス:さて、次回「飛び立て!大空の戦士」沙耶ちゃんもあんな風になるんだよー。

沙耶:なりません!!


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