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詩集

えぐる

作者: 蒼山詩乃

継ぎ接ぎの言葉で

あなたは私に何を教えてくれる?

冷たい手で触られても

私には分からない


言葉では「綺麗」と呟く

あなたは

とても大嫌い

嘘の匂いがするから


ギターサウンドとファズ

心惹かれる音も消えてしまったわ

スポットライトは

私を照らすけど


「話すこともない

だけどこの感情を

どうすればいいの

泣けばいいの?」


スイッチの場所も分からずに

言いたい言葉を探して

そんなんじゃ見つからないのは

わかりきっているけど

止められないの


嘘つきな泣き方をしちゃって

もうこんなに自分を慰めちゃって

抉るような、突き刺すような

そんな言葉が欲しい


また他人任せの毎日

次第に喋れなくなる

「どうしたの」

て言うあなたが未だに大嫌い


歪んだ言葉ばかり

頭ん中にこびりちゃって

カッコ悪い夢を

描いて


ギターサウンドとファズ

泣きたくなる音ばかり

垂れ流さないで

顔が濡れる


「吐き出してみたい

このあやふやな正体を

どうすればいいの

分からなくて」


感情回路を差し間違えて

言うフレーズを間違えて

繰り返し起こしているショート

顔を見ないで


つまらない理由を探して

もうこんなに自分を慰めちゃって

抉るような、突き刺すような

そんな言葉が欲しい


彼は泣いている

誰のために?

私は泣けない

何のために?


世界が溶けちゃえば

こんな苦しいの無くなるのに

「綺麗」と繰り返す君の

言葉の意味がわかったんだ


つまらない理由を探して

もうこんなに自分を慰めちゃって

抉るような、突き刺すような

そんな言葉が欲しい


つまらない台詞を言って

伝えてみたいんだ

誰かをえぐる言葉

私も吐き出せれば

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