Steel-Tower
朝日を背に、地面と空を繋ぐ。
どこまでも上っていけそうな。
フェンスの向こうの、赤い花。
両手を広げて、手招きしてる。
世界中を、繋いでいる。
地面の下から、命を吸い上げ。
空の上から、干からびていく。
海の底。
山の頂。
暗い世界でも。
その輝きを、奪っていく。
僕らを見下ろしている、赤く光る目。
遠くから見てもわかるくらい。
ゆっくり、ゆっくり、瞬いて。
尖った指先。
白い、爪。
風を切って、叫んでいる。
ごうごう、びゅうびゅう。
ミシミシときしむ背骨が、きっと。
悲鳴と共に、海の向こうに、僕たちの声を、届けに行く。
暑くなって。
夏の日差しに焼かれて。
やさしさも忘れた、ゆがんだ顔で、世界を睨むようになった。
黒く曇った空の下。
ピカッと、充電と、冷却をしたら。
やさしい顔に、戻れるから。
もう少しだけ。
並んでいよう。
手を広げて。
繋がっていよう。
読ませていただきました。
何となく、書いてみました。
イメージの背景は、黒い。