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怪奇探偵・藤宮ひとねの怪奇譚  作者: ナガカタサンゴウ
ワンシックスの吸血鬼
9/74

室と館の違い

「……なあひとね」

「なんだい?」

「この道を何故教えてくれなかった?」

 俺達が地下図書館から出てきたのは学校裏の空地。他の道より近いじゃねぇか

「君には図書室を教えただろう?」

「え? 図書室?」

 図書館じゃなくて図書室かよ。

「間違えていたのか、通りで閉まってたなんておかしいと思った」

「うるせぇ」

 ひとねは何かを考えるそぶりをした後

「君、図書館はいつから閉まっていた?」

確か改装だったから……

「二週間程前だけど」

「なるほど……」

 ひとねはニヤリと笑った。

「わかったぞ」


 *


 翌日、ひとねは金田さんに電話をかけた。

「はい、金田です」

「…………」

 ひとねは無言で携帯を俺に渡す。そして紙とペンを取り出してこう書く

『ここの文字を読んでくれ』

 溜息をついて電話を受け取る、何で俺が……

 とりあえずひとねが書いた文字を読む

「パソコンが壊れてしまったので電話にさせて貰った、すまない」

「いえ」

 因みにスピーカーフォン状態だ。

 俺はひとねが書いた物をとりあえず読む

「解決する方法が見つかった」

「え? 本当ですか?」

「ああ、とりあえず直接話をしたいから指定の場所に来てくれ」

 すると金田さんは明らかに戸惑った

「え? あの、この電話じゃ駄目なんですか?」

「ああ、直接じゃないと無理だ」

「じゃあ僕の家に……」

 ここで痺れを切らしたのかひとねが紙とペンを置いて俺から携帯を奪った。

 そして大きく息を吸って大声でこう叫んだ。

「いつまでも引きこもって無いで、さっさと外に出て日に当たれ! 」


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