表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/74

ちのみごカラス

 俺は赤ん坊を見ていた。何か思いつくかと思ったが何も浮かばない。

 臓器が人間としては未完成……ここに何か糸口がある気がする。

 臓器……臓器……

 ふと、一つの案が舞い降りた。

「ひとね、食事はどうなんだ?」

「…………」

 ひとねは少し考えてまた首を横に振る。

「ダメだ。その赤ちゃんはまだミルクしか飲めないだろう? カラスもミルクを飲めてしまう」

「そうか……」

「食事と言うのはいい考えだったね、赤ちゃんで無ければ通用していた手……」

 ひとねが固まる。

「……どうした?」

「ああ、そうか」

 ひとねは小さく呟いて動き出す。

 少しの間考えて、女性に質問を投げかける。

「この子が二人になった正午以降、この子に対して何かしたかい?」

「えっと……」

「例えば……食事とか」

 ひとねの言葉に女性は首を横に振る。

「何度か泣いたのであげたかったのですが……状況保存と言われていたので」

「うん、上出来だね」

 ひとねがメールか何かで指示を出していたらしい。

「……うん、問題ない」

 ひとねはニヤリと笑って俺を指差す。

「これは実に簡単な問題だったよ、ワトソン君」

「…………」

 嘘つけ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ