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動かぬ時間
どうやら持っている物で何とかするしか無さそうだ。
ここで電車がまた停止する。駅の名前はまた読めず、窓から見える駅の時計とスマートフォンの時計はまだズレていた。
と、いうよりスマートフォンの時計は動いていない。ここがひとねのいう通り異世界なのだとしたらスマートフォンは元の世界の時間を示しているのだろうか。
「あ……スマートフォン」
そうだ、全員のスマートフォンを一気に鳴らせばいいのだ!
俺は先頭車両の人からタイマーをセットしていくが……二両目で気づいた。
「時間動かないじゃん!」
タイマー起動しない! 試しに今の時間に合わせてみたが鳴らない。
音楽をずっと鳴らし続ける事を考えたが音楽を入れてないスマートフォンが多々あった。
「いや……」
それでも幾つかのスマートフォンから大音量を出せば起きるのでは無いか?
よし、実践だ。




