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魔族であるドッペルゲンガーに転生したので、人間の国で人間ロールプレイします!  作者: 下菊みこと


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はじめまして、ダンジョン

とりあえず今日はリリーさんと買い物。


下着から服から靴から何から何まで必要なものを全部揃えてくれた。


リリーさんのおすすめの服は男装の麗人風。


こちらの趣味をわかっていてくれて助かる。


新しい靴の履き心地もいい。


「リリーさん、ありがとうございました!」


「いいのよ、お金を出したのはタナトスちゃん本人だし」


「あはは、それは当然ですよ」


ちなみにこれでこの間の花の魔物退治の報酬は半分使い切った。


ということで、あとの半分で保存食を買い溜めしようと思う。


「リリーさん、あともうちょっと付き合っていただけませんか」


「え、いいけどなに?」


「ダンジョンを潜るにあたって、保存食を買い溜めしてアイテムボックスに入れておこうと思って」


「いいわよ、じゃあ行きましょう」


ということで、リリーさんと一緒に保存食を売るお店に入った。


なかなか味も良いし保存も効くことで有名なお店らしく、冒険者たちでごった返していた。


その中でもリリーさんのおすすめ品を多めに購入しておいた。


…のだが。


「リリーさん、すみません…買い物に付き合わせた上、半分費用を出してもらって…」


「何言ってるの。これは私たちルーブルナのみんなの保存食よ。お金は出して当たり前。あとで私もメルセデスに半分請求するから、タナトスちゃんもクラウドから半分請求するのよ」


「いや…は、はい」


ということで、思ったよりお金が余った。


なので。


「リリーさん、今日は服とか色々選んでもらったお礼がしたいです。なにか欲しいものはありますか?」


「え?いいの?別に苦じゃなかったしいいのに」


「そこをなんとか」


「じゃあ…あそこに売ってるあの髪飾りがいいわ」


ということで、リリーさんに髪飾りを買って渡した。


リリーさんは喜んでくれた。


ついでなので、メルセデスさんとクラウドさんにも耳飾りを買う。


自分にもリリーさんとお揃いの髪飾りを買って、店を出た。


そして宿に戻ると、メルセデスさんとクラウドさんに耳飾りを渡す。


「ということでどうぞ!」


「ありがとう、嬉しい」


「早速つけてみよう」


メルセデスさんもクラウドさんもよく似合っている。


喜んでくれたみたいで、よかった。


リリーさんもその様子を見て微笑んでいる。


「だが、明日からはダンジョンに入る。気を引き締めて行こう」


「ふふ、そうね」


「頑張ろう」


「はい、もちろんです!」


ということで、明日は初めてのダンジョンだ。


















「ということで、ダンジョンですね」


「緊張することはない、ここのダンジョンの魔物は比較的レベルが低い傾向にある」


「なるほど」


「だが気を引き締めて行こう」


「「「おー!」」」


ダンジョンはファンタジーによくあるそれそのものだった。


時々宝箱だったり、それに扮したミミックだったりもある。


モンスターはそこらを徘徊していて、見つけ次第首を落としたり炎魔法で攻撃したりして狩り尽くして行った。


そして難なくボス部屋にたどり着く。


「わあ、ボスなのに貧弱だ」


「言ってやるな…行くぞ!」


クラウドさんと私は二人でボス…キングベアーに切り掛かる。


キングベアーは可哀想に、逃げ惑うがそこをメルセデスさんの魔法で捕まって私とクラウドさんに首を落とされた。


キングベアーは消えて、残されたのはボス部屋報酬の宝箱。


中には宝石が詰まっていた。


「さて、これをどうするかだが」


「私はお金はもう十分あるし…」


「僕も…」


「私もリリーさんとメルセデスさんに同じくです」


「俺ももう十分ギルドからもらってるしな…」


ということで、これを商人ギルドに卸してお金にするのは確定事項だがそのお金をどうするかで困ってしまった。


なので。


「…商人ギルドに卸してお金になった分は、この街の孤児院と養老院に寄付しませんか?」


「「「乗った!」」」


というわけで、寄付することになりました。















「商人ギルドへようこそ!何かご用ですか?」


「これを換金して欲しい」


「これは…素晴らしいですね。金貨千枚でどうでしょう?」


「ではそれで」


「毎度ありがとうございます。これからもどうぞ商人ギルドをご贔屓に」


ということで金貨千枚を五百枚ずつにわけて巾着に入れてもらって、巾着二個を片手に養老院と孤児院を目指す。


養老院と孤児院はどちらもこの街の教会の両隣。


教会が運営している施設なので、直接養老院と孤児院の運営に使ってくださいと差し出せば神官が泣いて喜んだ。


「皆様に神の加護があらんことを!」


そう祝福の言葉も貰って、教会を後にした。


「さて、この後はどうする?」


「公衆浴場に入って、宿で休んだら次の街に向かおう」


「おー!」


どうやらSランクパーティーは、あんまり一箇所に留まるものじゃないらしい。


ということで、また慌ただしいが次の街へ向かうことになった。


…ちなみに、ダンジョンを攻略してきたことは街で噂になっており『ルーブルナ』は街の恩人として有名人になってしまった。


………人助け気持ちいいー!!!


タナトスのロールプレイ、良い感じで出来てるのでは?


颯爽と現れては人助けをして颯爽と去っていく。


うん、タナトスっぽい!


ひゃっほう!

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クマ「人助けはしてもボクたちは助けてくれないの?」 タナトス「モンスターに慈悲はない!」
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