マルドゥクの野望、イギギの反乱
ラームに300人いたイギギのうち1※200人が地球へとやって来た。彼らの目的は、地球人の女性との2※子供を持つことであった。アヌンナキによって創造された彼らは、長い間、不満を不満とすら持たず従順に仕えていた。少しずつ積もっていた不満は、ニビルより離れた地に配属されることで、すでに受け入れる器に収まりきらないほど溢れていた。イギギはアヌンナキへの憧れと共に、これまでの何一つ変わることのない孤独な生活から開放されたかった。イギギのリーダー、シャムガズは、マルドゥクに仕えることで、長年の悲願を達成出来るならと、秘めたる願望を顕にさせたのであった。
シャムガズ一行は、杉が群生する山々に設置された発着場に到着した。地球人の群集にまぎれてエリドゥまで赴き、マルドゥクの祝宴に参加した。マルドゥクに唆された彼らは、あらかじめ仕入れていた資材、兵器を投入し、秘密裏に発着場を要塞化し、作戦に向けて動き出した。
こうしてイギギの反乱声明が出されることとなった。
イギギは、アヌンナキが自分たちの権利を認めなければ、地球を破壊すると脅した。イギギの直属の司令官とされるマルドゥクは、
「イギギの独断による反乱であり、私は一切介入できない」
と自身の関与を認めなかった。
マルドゥクの言い分にエンリルは激怒したものの、エンキ、ニンマーと共に、イギギの主張に関して話し合った。その結果、ようやく安定してきた採掘の工程にこれ以上の遅れを来してはいけない、この状況で地上に戦火を広げることは得策ではないと渋々イギギの権利を認めることにした。
しかしマルドゥクと共にイギギもエディンに留まることをエンリルは認めなかった。エンリルは心中でマルドゥクとイギギの企みを疑った。そして、エンリルの疑念通り、マルドゥクとイギギの企みは序章にしか過ぎなかった。
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イギギは地球人の女性たちからそれぞれ配偶者を見つけ、要塞へ連れ帰った。イギギと地球人女性の間に子供が生まれ、”船の子供たち”と呼ばれた。マルドゥクとサルパニトも2人の男の子を授かった。息子たちはアサル、サツと名付けられた。マルドゥクは、一部のイギギを自身の領地に呼び寄せ、水面下で野望への準備を始めた。
1※ラームから全てのイギギがやって来たわけではない。しかしマルドゥクは、エンキやエンリルに反してまで、ニビルの権利をすべて捨てた。イギギの反逆として象徴されるこの出来事は、天使の1/3 を味方につけたサタンが天界で反逆したことの原型となっているという解釈もある。
2※アブダクションされた女性が宇宙人の子を身籠ったっという都市伝説が存在する。グリーダ条約にて、アブダクションを容認したという文書が残っていることからも、現在も形を変えて継続されている可能性は高い。




