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創世妄想記  作者: ホリ
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ウツとイナンナ

 15万7000年前頃、しばらくの間、エンキとマルドゥクは地球には戻らずキングゥで活動していた。

 地球では金を採掘する作業のみがひたすら永遠と続けられていた。

 司令官不在の火星ではイギギが混乱していた。

 そうした何も計画が進められない中、エンキとマルドゥクが地球に帰還した。

 エンキはキングゥが中継基地に向かないことをアヌに報告すると、地球に貨物輸送船基地を建設するようにエンリルに命じた。


 エンキはマルドゥクを新基地の司令官に推薦したが、エンリルがニヌルタの為に用意していた役職だと反対した。

 アヌは2人の対立を逸らす為、地球産まれの新星、ナンナルの息子であるウツを司令官として抜擢した。

 こうして、鳥の都と呼ばれた、後のウツノミヤ、1※シッパールが建都されることとなった。

 シッパールの都の中心部には、”ニビルキ”と名付けられたアヌンナキの中枢機関が置かれることになった。

 シッパールの都は、中心部から四方に広がるように建設され、輸送都市として立派な広大な都市が築かれた。


 エンリル自ら進んで開拓し、天命の書版にて新しい宇宙港の設計をし、ニビルの宇宙港、アカデにも劣らない、整合のとれた都市が形成されていった。

 シッパールは名実共にニビルに通ずる重要な宇宙港都市となり、宇宙貨物船の入港する地、シッパール、すなわち天門を治める、名誉ある重職を、エンリル自身の孫であるウツが引き受けたことを誇りとした。


 ニビル星でシッパール完成の知らせを待ち望んでいたアヌは、開港の報告を受け取るといち早く地球に訪れた。

 到着したアヌは、その都市の素晴らしさに喜んだ。

 アヌはシッパールの開港式を盛大に行い、ウツと、配下のアヌンナキ達全員に、羽ばたく鷲の紋章が入った制服を贈った。


「とても素晴らしい都市だ。また新たな輝かしい時代が始まるであろう。ウツよ、祝福されし光輝く子よ、ニビルと地球の橋渡しとなりこの偉大なる都市を栄えさせよ」


 アヌは、集まる民衆の面前でウツを褒め称えた。


 開港式にはアブズ、ニップール、エリドゥ、火星からと、沢山の民衆が集まっていた。

 民衆はお互いの肩を叩き合い、歓声を上げた。

 新たなる都市と、光輝く子、後の太陽神ウツを祝福した。

 

 祝賀会が始まると、楽隊が音楽を奏で、豪華な食事と、飲みきれないほどの酒が並び、人々は大いに祝宴を楽しんでいた。


 突然ライトが落ち、華やかな会場にスポットが当たった。


 すると舞台には誰もが目を惹く美しい娘が現れ舞を披露した。


 ライトの光に反射した髪は7色の光を反射し、空気を舞う透き通るような肌は民衆の心を掻き乱し、華やかなドレスが香しい花の香りを解き放った。

 透き通るような慧眼の瞳は、明かりに照らされ、真っ赤なルビーのように燃え上がった。光り輝くその瞳に誰もが釘付けとなった。

 2※舞を踊る可憐な娘、それこそがウツの双子の片割れであるイナンナであった。


 フロアに集まった群衆が、思い思いにダンスを踊っていると、双翼の頭飾りをつけ、天磐舟であるシェム用ゴーグルをかけ、操縦士の格好をしたイナンナが現れ、場を盛り上げた。

 イナンナは巧みな舞を披露しながら群衆の間をすり抜けた。

 誰もがイナンナな魅惑的なダンスに魅力され、後に残された者の中には魂を抜かれたように立ち尽くしてしまう者までいた。

 イナンナは笛の名手でもあり、美しい音の笛を奏でながらも、しなやかな動きで舞を披露し、その場にいたアヌンナキの男達だけではなく、アヌまでもが、一瞬にして麗しく美しいイナンナの虜になってしまった。

 イナンナの放つオーラと、女性美は操縦士姿であっても溢れでており、その姿を見た群衆は、強くなったでもいうような、燃え上がるような不思議な感覚になった。

 

 群衆の拍手喝采と共に幕を閉じた後、アヌはイナンナに最大の賞賛を示し、”アンニトゥム”、最愛の子と称した。 アヌは帰星する前にまた群衆を集めた。


「新時代が始まった」


 アヌは周りを見渡し、一息つくと言った。


「我らがニビルは、皆のおかげで金の救いがもたらされ、長く続いた苛酷な労働の終わりが見えてきた。もう間も無く地球での労働は収束へ向かい、星に帰る時が訪れる。君達はまさしく英雄だ。その時には未来永劫、星を救った救世主として語り継がれるであろう」

 アヌは集まった群衆に名誉を約束し、彼らに大きな希望を与えた。


 こうして3※アヌ一行はニビル星に飛び立って行ったのだった。


 苛酷な労働が2、3シャル、地球時間で7200年から1万800年間続いた後、彼らアヌンナキは徐々に故郷へ帰星するようになる。


 その時マルドゥクだけは、その様子を歯痒そうに憎しみを込めた目で式典の様子を眺めていた。

 そして彼は、その場を抜け出して自身の天磐舟に乗り姿を消した。

 そしてウツは、シッパール宇宙航空基地と火星とイギギの管理も任されることとなったが、当事者のウツとしては慎重に物事を進める必要性を感じていた。




1※ シッパールには、ウツの光り輝く住居、エバブバラがあり、後の公正な法律を定める地であり裁判所としても用いられた。バビロニアのハンムラビは、ウツの立法と姿を石碑に残したが、それがハンムラビ法典である。ウツは、正義を保証し、不正を防ぎ、旅行者の保護者ともされた。ウツは、光輝く者、バブバルとされ、アッカド語でシャマシュ(シェムエシュ)と呼ばれ、セム語で太陽、太陽神の神格を持つ。また、シャマシュには火を吹くロケットの意味もあり、シッパールは鳥を意味する。つまりシッパールはシェムの離発着する地であり、宇宙航空基地であったのが窺い知れる。シッパールの本当の所在地は宇宙航空基地、宇宙への玄関口、宇宙の都っあり、そのウツの宮殿があったのがらまさに宇都宮であると私は考察している。現在語られている風土記や現地の歴史、真実ももちろんあるが、今までの歴史を見ていれば分かるように、視点が変われば物語も変わるし、いわゆる勝者によりそれはいくらでも捏造出来る。大谷石地下採掘場跡などはホームページを参照すると、”大谷資料館の地下採掘場跡は、1919年(大正8年)から1986年(昭和61年)までの約70年をかけて、 大谷石を掘り出して出来た巨大な地下空間です。その広さは、2万平方メートル(140m×150m)にもおよび、野球場が一つ入ってしまう大きさです。 なお、坑内の年平均気温は8℃前後で、地下の大きな冷蔵庫といった感じです。  戦争中は地下の秘密工場として、戦後は政府米の貯蔵庫として利用され、現在では、コンサートや美術展、演劇場、 地下の教会として、また写真や映画のスタジオとしても注目を集めています。”とあるが明らかに採掘場とは思われない完成度がある。これはウツの宮殿跡であり、かつてのエバブバラではないだろうか。徳川家康、そして天海は事実を知っていたのではなかろうか。日光東照宮、そして家康の信仰していた、北斗七星、北極星、北辰信仰がそれを物語っている。見ざる、言わざる、聞かざるとは。日本各地にはアヌンナキが残したであろうピラミッドや遺跡が多数残されている。ただ現在も都合が悪いと隠蔽され、自然の中に眠っているのだ。


2※ これは天照大神の岩戸隠れ神話の話に少し   影響を与えたという説もある。天鈿女(天字受売命)がストリップダンスをし、場を賑やかせ、それを気になった天照を岩戸から誘き出すというもの。しかし結果、天鈿女は神楽など芸能の祖となった。弁財天、サラスバティー、下照姫、共通点は多いがその真相はいかに。


3※ アヌは地球を去る前に、イナンナと二人だけになれる特別な時間をとったという話もあるがそれがどういう意味かは解釈が難しい。アヌンナキは一説によると性に奔放であり、近親相姦も当たり前に行われていたという話もあるが、個人的には捏造な気がしている。エンリルとニンマーの件は事実に近いのではないかと考察しているが、何故ならばイナンナは愛する人の為ならば自己犠牲も厭わない愛情深い女性だったとの逸話が多数残っているからだ。

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