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01 人口の分割

サブタイトル付けに挑戦してみました。



 その日も、なんの変哲もない普通の日常になるはずだった。


「あ”ー、この時間になると眠くなるんだよねー。」

「この陽気だと余計だね。」


 午後の職場で西日が差し、良い感じでぽかぽかしてきて眠気を誘う。

 各職場に女性は二人だけという、なんとも気楽な職場だ。

 もっとも、男性の人数は半端なくいるので、中小企業の分類ではあるが小さ過ぎるということはない。


 夏も終わりに近づいてきた終業間近の事務所で、なんともやる気のない雰囲気で定時を待つ。

 今はお互いに忙しい時期でもないので、ちょっとゆったりしたところで仕事に支障はない。明日に持ち越されるだけだ。


 そんな、うつらうつらしている時に突如として響き渡る聞き覚えのある爆音。



『ピン・ポン・パン・ポーーーーンッ!!』



 その音を聞いた瞬間、全てが凍り付いたように一瞬の静寂が世界を支配した。

 耳が痛くなるほどの無音。

 現代において、そんな瞬間は滅多に訪れることはない。

 言い表せない不安が胸を支配する。



『創造主からのお知らせです。これより世界を三つに分けます。拒否はできませんので、悪しからず。区分けは、ゼロ歳児~二十九歳までの若者世界。三十歳~五十九歳までの中年世界。六十歳以上の老年世界。さぁ、喜んでください!他の世代が居て思う存分好き勝手出来なかった不安を取り除いて差し上げました。感謝しても良いんですよ?世界そのものは別次元に複製しましたので、今のままの世界を楽しめます。ご心配には及びません。』


 耳から聞こえてくる聞いたことのない反響を含んだ不思議な声。

 高くもなく低くもなく心地よい声のはずなのに、言ってることは意味不明で不安を掻き立てる。

 爆音であるはずなのに、しっかりと聞き逃すことなく一語一語全てが頭に入ってくる。


『さて、ここからは個別説明だよ。

 まず、中年世界では、人類の肉体年齢を統一して、十歳に戻っての再出発!なんと!人生のやり直しが出来るよ!!嬉しいだろう?

 国の運営は、各国に私の部下を配置するから心配しないように。

 あぁ、忘れてた。全人類が十歳児になると生活に支障がでるからね。色々出来るようにしておいたよ。詳しくは、【ステータスオープン】と念じてくれれば分かるから。

 次に、それだけだと不公平なので、他の動物たちも独自の進化を遂げているよ。地形や植生は変化していないから安心すると良い。

 あと忘れていることはあったかな?そうそう。他人の【ステータス】は見られないようになっているから安心してね。

 では、楽しい人生を送ってくれ!再出発直後、直ぐに天に召されるなんてことのない様にして欲しいな!では、良い二度目の人生をっ!』








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