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犬ですよ?  作者: たけす
魔鉱都市カプラ編
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魔石は光り、罪人は笑う③

前回マイトの部分をトミーと表記しておりました。混乱させてしまい申し訳ございません。


マイトがポチ様と呼ぶようになりました。


楽しんで頂けると嬉しいです。

宜しくお願いしまーす!

此処は監獄グランドレット

地獄への片道切符とも言われる監獄は工業都市カプラの中にある鉱山に隣接している。


「よし!次はここだ!」


俺が支持すると


「合点承知でやんす!」


とマイトが掘る。すると魔石が100%出る。


普通魔石は掘ってもあるかどうか分からない上に中々見つかるものでは無い。

1日に5個か6個出ればいいほうで、出ない日なんて結構ある。なので俺の的中率はマイトからすればとんでもない事らしい。


「ポチ様が予め埋めてたんじゃ無いかって思うレベルでやんすよ。こんなすごい事誰にも言えないとかって辛いでやんす!」


そう言いながら掘る。掘る。魔石出る。の繰り返しだ。

1週間ぐらいした頃トミーが異変に気付きそれを察知した俺たちはトミーを呼び話をした。


「なんだ。用なら早く言え。俺はゾールさんに伝えないといけない事があるんだ。」


そう言われて俺とマイトはお互い顔を見合わせてトミーを見る。


「なぁトミーさん、あんた、まだ新しく入ってきた奴を殴りたいのかい?」


俺がそう聞くとトミーは顔を引きつらせながら俺を見る。


「へっ!ワン公になんか関係ないだろ!ここで生きて行くにゃしかたのない事なんだよ!」


「それはゾールが仕切っている現状ではって事だよな?」


俺には分かっていた。トミーは人を傷つけたくないと心の中で叫んでいる。トミーの罪は人殺しだ。しかし俺には府に落ちないのである。俺が知っている人殺しは普通じゃない奴が殆どだ。そうする事が快楽になっている者さえいる。しかし俺を殴る棒は時折優しくなり聞き取れないほどの小さな声で『すまん』と一回だけ聞いた。その時は聞こえないフリをしたのだが、この人は何か理由があって人殺しに手を染めたんだろうなと思った。


そう言われてトミーの片方の眉がピクっと動く。


「あのな、俺だって好き好んであんな事してるわけじゃねえ。俺には娑婆に残してきたお袋と子供が居るんだ!でもどう足掻いたって立場が引っくり返る訳なんかねえ!もう、ほっといてくれよ!」


そう言って振り返り立ち去ろうとするトミーに


「それがな、あるんだよ。立場が引っくり返る事。」


そう言われて立ち止まるトミー。


「話だけでも聞いて欲しいでやんすよ。あんたなら漏らさないと信じてるから声かけたでやんす。」


マイトに横から声を掛けられてトミーはこちらに振り返る。



「どうだ?やるか?下克上。」


俺がそう言うとトミーは聞いてはならない言葉を書いたように目を見開いた。


「げ、下克上だと!?」


「ああ、今から言うことは誰にも言うな。そして見つかるな。まずその約束をしてくれ。」


「あ、ああ。」

そう言って汗が額から流れているトミー。


「俺たちは今秘密裏に魔石を掘り集めている。もう、おそらくは100個を超えている。」


それを聞いたトミーは更に目を見開き声にもならない声で

「なっ!!!!ま、まさか!なんだか怪しいなとは思っていたが魔石を張っていたとは!」


「ただ数が数だけに2人で管理しきれねえ。そこであんたに協力してもらおうって訳だ。」


トミーは信じられないという顔で俺とマイトの顔を交互に見て額に手を当てた。

そしてそのまま上を向き

「ま、まさか、こんな事があるなんて!奇跡だ。もうここからは出られないと思っていた。ああ、もう二度と子供の顔、お袋の顔は見れないとっ、、、、」

額に当てた手からは涙が流れ鼻水も流れそれでもトミーは真っ直ぐ俺を見て力を振り絞ってこう言ったんだ。


「ポチ様!よろじぐおでがびじばず!」


その横で立っていたマイトはトミーの肩をポンポンと叩き、俺はトミーに優しく声を掛けた。


「まぁ、一緒に頑張ろう。」


そう、俺にした事は償ってもらわねばならないのである。そう思っている俺を見て


「ひどい顔してるでやんす。」






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