そうだ!冒険者登録しよう!
諸事情によりこの街に足止めされているジェイ達一行。そんなある日の出来事である。
今日も俺はいつもの様にジェイと街に繰り出す。まぁ、周りから見れば所謂散歩という奴だ。
街の外まで出ていつもの様に魔物をたおしながら素材回収をしているジェイが急にこっちを向き
「そうだ!ポチも冒険者登録しようか!」
「わう?」
(また何言ってるんだ?)
と、俺は茂みの中で用をたす。
冒険者登録か。 犬じゃ無ければ真っ先にしていた事なんだろうなと思う。
だが俺も谷から帰還して数ヶ月コイツら冒険の旅に出ないのかと思いながら、ただただ時間を過ごしていた訳では無い。
実は夜な夜な皆んなが寝静まった頃俺はこっそり抜け出し森の奥で魔物をたおしながらケルベロスに戦い方や知らない魔法とか色々教えてもらっている。いい友達が出来て良かった。
ケルベロスの口調は相変わらず変だけど。
そんなこんなで俺は結構魔法は覚えた。
古代魔法もいくつか教えてもらった。
メテオを一発で成功した時のケルベロスの目が飛び出そうになって口が塞がらないのは笑ってしまった。ただ数日騒動になり夜の自主練は自粛せざるを得なくなってしまった。
『ポチ殿、もう魔法使いから賢者に成られましたし冒険者登録してみては?犬の登録は我とて聞いた事御座らぬが。世界初かもしれませぬ。』
ケルベロスが中からそう話かけてくる。
いまはジェイと居るので喋る事は出来ない。
意地悪な奴だ。
(世界初の冒険者いや冒険犬か。悪くないな。それより賢者って何だよ?)
そう思いステータスを見ると
職業 賢者
あ、
犬が賢者とかヤバくね?
でもまぁなってしまったのだから仕方ないか。
そんな事を思いながら俺とジェイは宿屋に戻った。
「はあ?何考えてんの?アンタ馬鹿じゃないの?
犬が冒険者登録なんて出来るわけないじゃない!」
またケイトの怒鳴り声が響く。その横では溜息をつくマリン。ツンツンをやめないニック。
ニックさん?今日ちょっと痛いです。強いですよ。
「ポチ、お前何か強くなってるな。」
俺に聞こえるかぐらいに声を掛けてくるニック。
本当にニックの魔眼にはいつも見透かされている様で苦手だ。
溜息をついていたマリンが口を開く。
「まぁ、言い出したら止まらないからな、リーダーは。やりたきゃやればいいんじゃ無いのか?たかだか犬なんだ。もし成れたとしても職業すら無いかもな。ふふふ。」
そう言いながらツンツンされている俺をキッと睨むマリン。何故かマリンにはいつも睨まれている気がする。
そんなこんなで明日の朝冒険者登録に行く事になりました。
何だかんだ言って、異世界満喫しているなぁ。
尻尾を振りながらその風を感じツンツンされるのであった。
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筋トレ終わりのニックの風景
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