転生したら犬だったので異世界を駆け抜ける!
「次のかたー。 どうぞ〜。」
俺の番だな。
「番号札お預かりしますねー。
386番さんですね。
では、順番に箱の中から選んで下さい!
どうぞ! 」
そう言われ俺は目の前の
白い箱の上に空いている穴に手を突っ込む。
あー、俺死んだらしいです。
よく覚えてないから死因とかわかりません。
今何してるかって?
順番を待つ間に見てたら、
どうやらこの列、
なんかの行き先決めているようです。
地獄とか天国とか
一喜一憂している様を眺めていたら
俺の番になったって訳です。
とりあえず箱の中のボールを掴み引き抜く。
すると進行をしている女の人が
「おおー!
金の玉が出ました〜!!
おめでとうございます!!
異世界に転生でーす! 」
まじか。
周りから
「おおー!
やったな!
おめでとう! 」
何やら死んでるのに祝福されている。
でも、そう言われると嬉しいもので、
照れてしまう。
「さあ!
次の箱に参りましょう!
どうぞ!
?
386番さん? どうぞ〜。」
おっと。
そうだった。
箱は二つあるんだった。
ただ、俺は二つ目の内容はよくわかっていない。
後ろも待っている様だし急いで引く。
引いた瞬間、
目の前が暗くなり死んでるけど、
魂が抜かれた様な感覚が俺を襲い、
意識が消えていく。
「あー。
異世界なのに、
んー。
残念!! 」
ん? 残念?
何が? と消えゆく意識の中思うのであった。
目が覚めると
木々の間から日差しがチラチラ照らし
木陰の中であった。
(確か、異世界行きだったような。
そもそも異世界ってなんだよ。
意味わかんねえ。)
ガサ。
ふいに物音がして俺は振り返ると
そこには、ヨダレを垂らし
今にも襲いかかって来そうなオオカミ?
オオカミにしてはデカイな。
あー、異世界ってアレか。
ファンタジーなアレか。
って事はただのオオカミじゃないな。
よし。少し牽制して戦ってみるか。
そして俺は少し気合いを入れてオオカミの魔物に
(かかってこい! )
「ワン! 」
と、言ってそこに落ちている木の棒を、
ん? 犬 ?
今どこかで吠えたような。
周りを見たが、
いないな。
「グルルルル」
オオカミの魔物は
此方を伺うように一歩前に詰めてくる。
俺はオオカミの魔物に視線を外さないように
木の棒を拾う。
あれ?拾えない。
何故だ?
そう思って木の棒を見る。
あった。
拾おうと手を伸ばすと、
同時に木の棒を押さえる犬の手。
ちょっと! やめろ。
今は遊んでいる場合じゃない。
そう思って犬のほうを見た。
何も居ない。 あれ?
ん?
まって。まって。
さっきの鳴き声も、
木を押さえたのも
俺? なのかな?
つまり俺は、
今、
犬!?
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