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世界を救う勇者がお餅な件について。  作者: ゆぺぱん
旅の始まり
4/8

協定

1章がこれで終わりです!

オークギガスを倒したもちゆぺは新たな問題に直面していた。


オークとゴブリンの食料問題である。


しかしもちゆぺには考えがその1つがオークとの戦いの際に出来てしまった、半径2キロメートルの大穴である。


「わっしは、いい事を思いついたのだ!ここに海を作ろう!」


「海だって!?何言ってんのよ。どうやってここに海を持って来るって言うの?こんな大変な時に変な事言わないでよ。」

ラピスはため息をつきながらもちゆぺに言った。


「それでラピス海ってどこにあるんだ?」

ラピスを無視して話を続ける。


「いい考えがあるから早く海の場所を教えてくれ。」


「そもそも海なんてそんな直ぐに行ける場所じゃないのよ!この谷を超えて西に4500キロもあるのよ!?」


「4500キロ...わかった!ちょっと行ってくるわ。」

もちゆぺは自分に浮遊魔法をかけ、浮遊を始めた。


ー 一直線に飛ぶだけなら問題ないはず。ー

世界の理を歪めもちゆぺの周りだけ空気抵抗を無にし、西の方角に向けて加速、超加速、オーバードライブ3つをかけた。


その刹那、思考速度を加速させ加速速度に対応しようとするが、今回あまりにも加速し過ぎていた。


時間にして0.0003秒。

もちゆぺの体感時間にして3秒程の出来事だった。


海に着いていたどころか大陸が見えなくなっていた。


慌ててブレーキをかけるが止まらない。


そして進む方向がズレ、海に突っ込んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そこは真っ暗だった。

移動こそは止まったがどうやら深海まで落ちたみたいだ。


慌てて酸素を求めて暴れる。


しかしそこに酸素はない。


そこで気づく。


「あ、息してないから酸素要らないんだった。」


もちゆぺは餅である。

呼吸など必要なかったのであった。


「つい癖で」

と笑った。


ーここは深すぎる流石に深海魚はまずいからもっと光の当たる所に行こう。ー


海面近くに向かう為上へ上へと浮上を始めた。


それから何分がたっただろうか。

一向に明かりが見えない。

相当深くまで落ちたみたいだ。


さっきの失敗を生かし超加速だけを付けさらに浮上を始める。


数十分がたった時明かりと大量の魚が見えた。


ーやっと着いた!ここで始めるか。ー


「空間魔法 筒抜けの穴!」


水中に大きな穴が開き、そこに吸い込まれるように海水と魚が吸い込まれて行く。


そして、その穴にもちゆぺも入った。


空間を渡りたどり着いた先は...


あの大穴であった。


「ただいま!!!!」


突然現れたもちゆぺと蛇口をひねったように出てくる海水と魚、それを見てラピスと穴の反対側にいたオーク達は驚きと驚愕で開いた口が塞がらない。


「あ、あんたこれどうなってんのよ!」


「ここに繋がる穴を海の中で開けて流してるだけだけど。」


「そんな、無茶苦茶な!!!!」


もちゆぺはしてやったりと、笑った。


そしてオークの元にもちゆぺとラピスは向かった。


「オーク達よ。お前達のボスは死んだ!そしてそのボスを倒したのは、わっしだ。この世界は弱肉強食だ。強い者が上に立ち、弱い者が従う。そんな世界だ。でもわっしはそんな世界を求めない。だから頼みを聞いて欲しい。このままではオークもゴブリンも絶滅してしまう。だから君たちには、ゴブリンと協定を結んでもらい共に助け合って暮らして欲しい。」


「しかし我らはゴブリンを苦しめたそんな我らを許してくれるか...」

オーク達は下を向く


オーク達を元気づけるように胸を叩いてもちゆぺは言う。

「なーに!わっしが話を付けてやるからな!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ゴブリンの村


空間の裂け目を抜け白髪の少女は手を振り歩いてくる。

「おーーーい!今帰ったぞ!!!」

笑顔で近ずいてくる少女は白く、どこか懐かしさの残る雰囲気をもっている。


そしてラピスの見せた映像に映っていた少女だった。

「あっ、この姿は知らないのか悪い悪い、こっちだったらどうだ?」


そして見せた姿はあのまん丸いお餅だった。


「もちの旦那!ほんとにオークを懲らしめてくれたのですね。」

ゴブリンの目から涙がこぼれ落ちた。


「ああ、オーク達を操っていた元凶は倒した。それでお前達に頼みがあるんだ。」

真剣な顔でゴブリンに問いかける。

「なんですぜ旦那!なんなりと言ってくだせい。」


「実は...」

空間の裂け目の方に合図を送ると中からオーク達が出てきた。


ゴブリン達は1歩下がり顔を強ばらせた。


「お前達がこいつらを見て敵対心を持つのはよく分かる。でもこいつらもオークギガスに操られてた被害者なんだ。そして頼みたい事って言うのがゴブリンとオークの協定だ。」


ゴブリンは難しい顔で頭を傾げた。

「しかし旦那。俺達はまた襲われないか心配で心配で...」


もちゆぺはここで最大の切り札を切った。


「この2種族には世界樹の契約を結んでもらう。」


「世界樹の契約とはなんなのですか?」


「この契約は絶対で、もし破ろうものなら2種族とも絶滅する。そのくらい強い契約だ。」


ゴブリンは沈黙した。

そしてさらにもう一手カードを切った。

「この契約がある限りわっしはゴブリンとオークを決して見放さないし見捨てない。絶対に助ける事を約束しよう!そして2種族の食料を繋げるための海を作った!だからそこにゴブリンとオークには村を作ってもらい生活してもらう。これが2種族が絶滅しない最善策だ!」


決めポーズのように勢いよくゴブリン達を指さした。


「なら我々はオーク達と共に生きる事で生きていけるのですね?」

不安はまだ残っているようだが納得してくれたようだ。


「うむ!むしろ助け合った方がいい事尽くしだ!腕っぷしがあって強力なボディーガードのオーク達に農作などが得意なゴブリン、力を合わせれば今より豊かな生活がおくれるはずさ」

笑顔で言い切った。


「分かったよ餅の旦那!そしてこれからよろしくなオーク達よ。」

そしてここにオークとゴブリンの世界樹の契約が結ばれた。


「よし!そうとなれば移動だ!」

大きく手を広げゴブリンの村を包むように超特大の魔法陣が展開された。

「空間収納魔法 異空間のブラックボックス!」

一瞬にしてゴブリンの村は黒い影に包まれ姿を消した。

「旦那!?何を!?」

ゴブリンはあまりの突然の出来事にあたふたし始めた。


「大丈夫!移動させるだけだから。異空間に村をなおしただけさ。」

よく考えると笑顔でとんでもない事を言った気がしたがそんな事は気にしない事にした。


そして引越しが始まった。

「よし出発だ!」

ーと言ってもただ空間の裂け目を通るだねなんだけどねー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

空間の裂け目を通りもちゆぺ達は海を流し込んだ大穴の前に出てきた。


「今日から君達にはここで共同して暮らしてもらう。」

もちゆぺは海の近くの更地に異空間に収納していたゴブリンの村を設置した。


「引越し完了。これからは2種族でこの近辺を開拓して力を合わせて暮らして欲しい。」


ゴブリンとオークは握手を交わしここに協定が結ばれた。


「よーし!これでこの件は解決だね!協定が結ばれた記念にこれはわっしからのプレゼントだ!」

もちゆぺが大きく手を広げると空間に穴が空きそこから大量の魚が現れた。


「さっき海に沈んだ時についでに格納しといたんだ。」

ニヤリと笑いかけた。


「「今日は宴だ!!!!」」

「「「おぉぉおお!!!」」」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

宴が終わったその夜


沢山の星がきらめく空を見上げながらもちゆぺとラピスは話をしていた。

「あんたが食べられた時はどうなるかと思ったよ。」

「わっしも正直あの時死んだと思ったね。」

「でも生きててよかった。」

ラピスの目が少し涙ぐんでるように感じた。

「べ、別にあんたが死んだと思って悲しくなったとかじゃなくて、世界樹の勇者がいなくなったらどうしようって思っただけだからね!」

ラピスはあわあわしていた。

「それで次はどこに行くんだ?」

「次は獣の国、ビーストアイランド。ここに名前のないモンスター別名ネームレスモンスターがいるみたいなの。」

真剣な表情でラピスは話し始める。

「その証拠に獣人族の人口がここ1年で膨大に減少し始めてるの。」

「ならそこにオークギガス見たいなチートキャラがいるってことか。」

「その可能性が高いわね。」

「なら今日はしっり寝て明日にでも出発しよ。」

ラピスは静かに頷いた。

「これからよろしくね。」

ゆっくり頷きねどこに向かった。

次から獣人族編の始まりです!

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